先日PHILIPS Fidelio L1のプレミアムレビューをさせていただいたが、そのレビューの一環としてPHILIPSの記者発表会に招待していただいた。
都内でも有数の音楽のステージ Billboard LIVE TOKYOで行われ、PHILIPSの音楽への取り組みについてより深く触れる事のできたこの発表会をレポートしたい。
場所は六本木にある東京ミッドタウンガーデン内、Billboard LIVE TOKYOだ。
発表会当時の午後も、シンガーソングライターの杏里さんのライブがプログラムされいる。
まず会場に入って目に入るのは、PHILIPSの銘機と新鋭のヘッドホン Fidelio L1,M1の展示スペース。
1932年生産のヴィンテージラジオ、320C。
歴史を作った一台で、この頃からフィリップスのロゴは変わっていないそうだ。
1983年登場初代CDプレーヤ、CD100。CDの歴史を感じさせる一台だ。
これらの銘機は、オランダにあるPHILIPSミュージアムに展示してある物を、発表を行ったマーケティングマネージャーの佐野泰介さんがこの発表会の為に借りてきた物だそうだ。PHILIPSの歴史・思いに触れてもらいたいという気持ちが伝わってくる。
レビューさせていただいた新鋭のヘッドホン、L1とM1も健在。
Fidelioブランドのヘッドホントップバッターとして、紹介されている銘機達と肩を並べられる存在だろう。
発表会はライブ会場で行われた。
午後からプログラムされている杏里さんのライブの為の機材そのまま、発表が行われた。音楽機器メーカーの発表会ならではの会場だ。
会場では発表会だけでなく、Fidelio L1,M1をはじめ新製品のワイヤレススピーカーなど、新製品の展示・音を聞けるコーナーがあった。
欧州では人気というレトロなスタイルのiPhone/iPod用ドックを搭載したスピーカーと、Fidelioブランドの新型ヘッドホン X1。
発売前でスペックなど詳細なことは不明だが、L1,M1に次ぐさらなる性能に期待したいところ。
発表会でも目玉として取り上げられた製品が、Fidelio P9。
このシンプルなスピーカーはBluetooth接続のワイヤレススピーカー。
バッテリーで8時間の連続駆動 またUSB接続で端末を充電することが出来、まさにポータブル 家の中にとどまらず外でも使えるスピーカーだ。
このスピーカーには革製のカバーがつけられており、持ち運ぶ際には傷防止になるだけでなくカバーを閉じることによって電源のON,OFFが可能、さらにはスタンドとして使用することができ、またスタンドとしてした際には立て方によって自分好みの音質にコントロール出来るという面白い特徴も持つ。
ヴォーカルや高音の美しさを際立たせたい、という時はこの様なぴったりとした直立のフォーム。
背面に搭載されたウーファーを最大限に生かし低音をもっと楽しみたい時は、カバー先端をスピーカーに合わせ背面にゆとりを持たせる。こうすることにより背面スピーカーがより響き、低音の厚みが増すのだ。
このP9もそうだが、Bluetooth接続のみやドック接続のみなどPHILIPSの製品には機能的なシンプルさというのが特徴的に思える。この手の製品であれば、例えばスマートフォンとの連携を考えNFCでタッチするだけでペアリングが終了したりWiFi接続もできたり、と多機能が売りになっている場合も多い。
その点、P9ではBluetooth接続のみというシンプルさ。このシンプルさは、すべて音質のためだそうだ。
バッテリー残量の確認も、触れた時のみ起動するインジゲータ。バッテリーパワーを余計な機能に使わずすべて音の為に使うことで、よりよい音楽を追求している。
柔軟多機能な製品とはまた違った、音質のアップグレードに対するPHILIPSのこだわりだろう。
発表会は、サックスをはじめフルート,ボサノバギター奏者の石川周之介さんの発表で始まった。
やはり生の演奏は迫力がある。
発表会では、PHILIPSのコンシューマーライフスタイル事業について、また新製品・海外最新モデルについてという題目でプレゼンが行われた。
まずプレゼンを行ったのは、コンシューマーライフスタイル事業部 事業長の稲原薫さん。
「有意義なイノベーションを通じて人々の生活を向上させる」「ライフスタイルエンターテイメントをつくっていくブランドに」というテーマのもと、1927年より続くPHILIPSオーディオと今のプレゼンテーションがされた。
白熱電球に始まった総合的な電機・家電製品のメーカーであること、また性能だけでなくデザインでも一歩するメーカーとして音楽に取り組む姿勢が強く感じられた。
稲原さんには発表会後の製品体験タイムに多くの質問をさせていただき、製品についてやこれからの方向性について様々な事をお答え頂いた。ありがとうございました。
次に、コンシューマーライフスタイル事業部 マーケティングマネージャーの佐野泰介さんから新製品についてのプレゼン。
「プレミアム&ワイヤレス」という2013年のテーマのもと、今後の展開について紹介。
多機能・特にBluetooth搭載のスマートフォンを始めとした機器の普及でワイヤレススピーカーがメインストリームであること、またワイヤレスでもプレミアムな体験をしてほしいと佐野さん。
発表会目玉のスピーカーの予想価格は3万円を下回るなど、PHILIPSの"プレミアム"は(値段的にも)極上の"プレミアム"ではなく、普通の人が手を出せる"プレミアム"という説明を受けた。
音楽を聞くシチュエーションが増え、またいい音のヘッドホンにはお金をかけてもいいと思う人が多い傾向から、より多くの人が聞くことの出来る"プレミアム"にはPHILIPSオリジナルな価値があると感じた。
そこで佐野さんから、先程紹介をしたワイヤレススピーカー P9の発表があった。
片手で持っても苦でない重さ、USB充電も可能な大容量バッテリーや音のコントロールの可能なレザーカバーなど、今までにない製品だ。 詳しい写真やレビューは、前述の紹介をみていただきたい。
ゴールデンイヤー(Hz単位の音も聞き分ける専門家)の88%が評価したという音は、とてもこのコンパクトさからは想像できない音だった。
まさにプレミアム&ワイヤレスなこの製品は、あまり音楽機器にこだわっていなかった人でも手軽に手を出せるワイヤレススピーカー代表の1つとなるだろう。
最後に、佐野泰介さんとコムラッド株式会社代表取締役でPHILIPSのテクニカルアドバイザーも務める森下尚紀さんとのトークセッションが行われた。
森下さんは、発売されたら自分でもぜひ買いたい!と仰るほどP9に惚れ込んでいるようだ。
私の様に平成生まれ 音楽をマトモに聞く頃にはCDは当たり前mp3だって普通という世代ではなく、LPの時代から音楽を聞いてらっしゃる森下さんがそこまで惚れるP9は相当なものだと伺える。
トークセッションの後はP9が展示され、展示されている製品と共にP9の音を楽しむことができた。
新製品をとことん触った後は、新製品のプレゼンをされた佐野さんへのジグソニアン(参加の5人)から質問タイム。
私はただただL1に感動した事や新製品についての質問しか言えなかったが、他の参加者の方々はレビューをしたL1のイヤーパッドのこと 音のこと 様々な突っ込んだ質問をされていた。製品に携わった方としか交わすことのできない会話を楽しむことができた。
最後には、なんとジグソニアンにお土産が。(他の記者の方にもあった?)
まさかとは思ったが、新製品のイヤホン4本!
スポーツメーカー O'NEILLとのコラボモデルで140kgにも耐えられるというスマートフォン対応イヤホン SHO2205と、カラーバリエーションが楽しいSHE3590を3本。
SHO2205はL1と違いAndroidでも使えそう?なので、私のXperiaで活躍してくれるか楽しみだ。
これらのレビューは後日また掲載したいと思う。
以上、PHILIPS記者発表会についてのレポートをまとめてみた。
この様な記者発表会への参加は初めてだったが、製品に関わった方と直接お話することができたのはとても貴重な経験だった。
私の様にオーディオにはまだまだ日が浅い人間でもこれだけ楽しめたので、参加された他のzigsowの方々ならもっと楽しく,様々な事が得られた発表会だったのではと思う。
色々なお話を聞かせていただいたPHILIPSの稲原薫さん、佐野泰介さん またこの機会を設けて下さったzigsowの方々には感謝するばかりです。
ありがとうございました。
cybercatさん
2012/12/20
写真が綺麗ですねぇ!
>PHILIPSの製品には機能的なシンプルさというのが特徴的に思える。
シンプルというのを「機能が低い」とみるとダメでPHILIPSの信じるいい音、同社の提案するライフスタイルに賛同できたらツボはまりでしょうネ。
miraさん
2012/12/21
ありがとうございます!cybercatさんもお疲れ様でした!
>シンプルさ
言われてみれ普通の事なのですが、実際にシンプルを音質と直結させているというのはナルホド納得しました。
こだわり方というのはメーカーそれぞれですね。