しないわけにはいかないと思っていました。とはいえ、新品当時は10万円近い高級品で、
PDAにおいそれと出せる金額ではありません。結局、製造中止後しばらく経過してから中古
での入手となりました。
特徴は有機ELを全面的に活かした、コンテンツビューアーに徹した作りとなっていること。
CLIEという名前が付いていて、Palm OSが動いていることは事実ですが、CLIE Organizer
以外にPDAであることを感じさせる要素は殆どありません。
CLIEとしては初めて、公式のアプリケーションがMS/CFのどちらからもデータを読めることに
なっています。NX80V/NX73VなどもCFメモリはサポートされていましたが、オーディオ
プレイヤーやカメラなどはCFメモリを(無改造では)扱うことは出来ませんでした。
オーディオプレイヤーとしてはかなりのこだわりを持って作られているようで、歴代のCLIE
はもちろん、当時使っていたMDプレイヤーのMZ-RH10よりも音質は良好です。特に低域
方向の余裕は、SONY製のポータブルプレイヤーでこの次元に達していたものに心当たり
がないほどです。
また、デジカメ写真などのビューアーとして使った場合でも、有機ELパネルの高画質が
際立ち、素晴らしいものです。もちろん動画再生も、対応ファイルは大幅に限定されますが、
クオリティには文句ありません。
個人的にはPalm OSは未だに大好きであり、こう書くのは心苦しい部分はありますが、最大
の弱点はPalm OS 5である点でしょう。これにより外部ストレージはFAT16までしか認識され
ず、大容量化が進んだフラッシュメモリーの恩恵を全く受けることが出来ません。
PDAとしてのCLIEを突き詰めたのがPEG-NZ90であるとすれば、「パーソナルエンタテインメント
オーガナイザー」を突き詰めたのがこのPEG-VZ90ということになるでしょう。それだけに、
何らかの手段でFAT32をサポートしてくれていれば良かったのですが…。
起動不能に… (2018/07/06更新)
先日久しぶりに使ってみようと思い、充電して電源を投入したのですが、残念ながらOSが起動しなくなっていました。
仕方ないのでたまたまバッテリーコンディションによるジャンク品が売られていたため、新たにそちらを導入することにして、こちらの個体は諦めました。
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購入金額
23,800円
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購入日
2008年07月31日
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購入場所
じゃんぱら
Giyaさん
2012/03/20
しかし、この製品は知りませんでした。Palmで10万円は、手が出ないですよね、もし今でも。
jive9821さん
2012/03/20
コメント有難うございます。日本からPalmが撤退した後の本家製品もTungsten Cなどを所有していますが、速度性能では一歩劣っても製品としての作り込みは断然SONYが勝っているように感じられます。
実際に当時10万は出せませんでしたが、それだけの金額を設定するだけの価値は十分に感じられた製品ではないかと思います。