レビューメディア「ジグソー」

Bluetoothレシーバーのテスト用だが…

私はポータブルオーディオにおいて、基本的にはBluetoothを使いません。かなり高価なTWS(完全ワイヤレスイヤフォン)を使ったところでBluetoothの圧縮に伴う音質の劣化は避けられませんし、個人的にBluetooth固有の音質変化が苦手な傾向なのです。

 

最近になって一部のTWSは我慢できる範囲かなと思える水準になってきたのですが、敢えて高い金を払ってまで欲しいという程でも無く、結果的に値段で割り切って買ったSHANLING MTW100-BAを辛うじて持ち歩いている(殆ど使っていませんが)程度です。

 

 

 

 

 

 

DAPやスマートフォンとイヤフォンをBluetoothで接続する方法はもう一つあり、DAPやスマートフォンをBluetoothレシーバーと接続し、Bluetoothレシーバーに有線イヤフォンを繋いで聴くという手段です。

 

よく考えると今までこの方法は試したことがありませんでした。DAPやスマートフォンとUSBで接続するUSBドングルは何種類か使ったことはあるのですが、それらの音質は同一ブランドのローエンドDAPとは拮抗する程度に達しているものもあり、場合によっては選択肢となり得ると感じていました。その点Bluetoothレシーバーは一度使わないと判断できないなと思い、極めて手頃な価格で売られていたHiBy Music製のW3を試しに入手してみることにしました。

 

 

 

 

 

 

 

デモ機上がりなので付属品全無し、本体のみなのでこの状態で届きました。厳密にはいくつかの品と同梱して購入したため、その隙間にこの形で収められていたということです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

表面は案外美品だったのですが、裏面には派手な擦り傷がありました。まあ、正直気にするほどのものでもありません。

 

 

 

 

 

 

 

操作はこの側面のボタンで行います。基本的には右から電源・音量アップ・音量ダウンなのですが、押し込み方によって再生/停止・曲送り・曲戻しとしても機能します。

 

 

 

 

 

 

 

本体上部には3.5mmシングルエンド出力端子とLEDインジゲーターがあります。

 

 

 

 

 

 

 

 

本体下部はUSB type C端子です。ここから充電するのですが、PC等とUSB接続することでUSB DACとしても動作します。

 

更新: 2023/06/20
総評

音楽を楽しめるところまでは…

今回は純粋にHiBy W3の音質をチェックするのが目的ですので、送り出しは一般的に組み合わせる可能性の高いスマートフォンよりは品質の高い、DAPのAstell&Kern A&futura SE100を使います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

接続が確立すると、aptX HDで接続されたことを示す表示がSE100上に表れます。

 

HiBy W3のインジゲーターはサンプリングレート88.2kHz以上のソースであれば白色で点滅するとのことですが、実際に動作させてみると24bit/88.2kHzのWAVを再生してもサンプリングレート44.1~48kHzを表す緑色の点滅となっていました。実際にはaptX HDの上限に引っ張られてソースは関係なく24bit/48kHz動作だったということだと思いますが…。

 

試聴用のイヤフォンはUnique Melody MiniMEST+BriseAudio STR7SEを使います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

主にLPから起こした「Born For This Moment / Chicago」を聴きましたが、一言で言えば、音は悪いです。

 

本来Hi-Fi基調でとても整った音が出るSE100ですが、HiBy W3を経由することでSE100よりも遙かに安価なローエンドクラスのDAP、Pioneer XDP-20よりも質感も空間表現も全く無い音になってしまいます。高域方向のざらつきが思ったよりも少ない点は評価できますが、ヴォーカルもホーンセクションも全く本物感がありません。

 

音場は左右も狭まりますが、それ以上に前後感が皆無となることに驚きます。全員がステージの最前列の真ん中に固まって演奏しているイメージといえば良いでしょうか。一応左右に音は分かれているのでモノラル化しているわけではないのですが…。

 

当然ですが本来のソースにある空気感や余韻のような要素は全く感じられません。音楽を楽しむという水準からはちょっと遠いところにある音です。少なくとも音場の表現などは私が一応持ち歩いているSHANLING MTW100-BAをSE100に直接接続した方が数段上のレベルで表現してくれます。

 

Mini MESTをSE100に直接接続すれば、質感も音場も普段から聴き慣れた水準で出てきますので、Bluetooth接続でW3を使うことでそれだけひどい劣化がみられるということです。

 

更新: 2023/06/20
イマイチ度

予想通り自分には適さないもの

というわけで、ある意味予想通りではあったのですが、私がBluetoothレシーバーを使って音楽を聴く意味は感じられないというのが結論でした。

 

普段からそれなりに良いTWSを使ってもBluetoothによる劣化が気になるわけで、aptX HDを使っているとはいえ、Bluetoothで飛ばした音をローエンドクラス以下のアンプで鳴らしたところで、TWSより良い音が出てくる可能性は低い以上、当然の結果でしょう。

 

USB接続のドングルDACには一定の存在価値はあると思っていますが、この類のBluetoothレシーバーはどう使って良いのか、私には見えてきませんでした。それを理解するための教材代として許容できる金額だから買ったわけですけど。

 

  • 購入金額

    2,430円

  • 購入日

    2023年06月20日

  • 購入場所

    飯田ピアノ オンラインストア

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