スマホ史上最高音質を謳うONKYO GRANBEAT DP-CMX1。
普段使いのスマホで音楽を聴くのが当たり前の昨今、音質に拘って製造されたGRANBEAT DP-CMX1が、どれくらいミュージックライフに影響を与えるのか、また、スマートフォンとして利用していくうえでどれほど使えるのか、レビューしていきたいと思います。
なお、本記事はオーディオプレイヤー初心者&スマートフォンマニア目線でレビューを行います。
初めてオーディオプレイヤーを触る、または、SIMフリースマートフォンを扱う、という方向けに敷居の高くない内容を記載するよう心掛けるので、ONKYO GRANBEAT DP-CMX1を所有することの楽しさが伝われば幸いです。
■パッケージ・梱包物
外箱は黒と白のONKYO デジタルオーディオプレイヤーらしいシンプルなデザイン。
箱を開けると本体。本体は別途袋に入っていますが、下記写真は袋を除去しています。
前面はプロテクションシートが貼られていますので、剥がして利用しますが、イコライザー設定を行う場合はこのプロテクションシートが貼られている状態の方が指の滑りが鈍く、逆に調整しやすいです。合わせて本体裏面。
本体の下にmicro USBケーブル、充電ACアダプタ、説明書類。
説明書類が入っている袋に、SIM/micro SDカードの蓋を開けるピンが入っています。
SIMフリー機、主に海外製の物は説明書が簡易的もしくは付与されていない事が多いですが、日本のメーカーだけあって、ここは手厚いですね。
それでは、GRANBEAT DP-CMX1のレビューを行っていきたいと思います。
1.GRANBEAT DP-CMX1のキホン
まず最初に、GRANBEAT DP-CMX1のスペックの確認と、スマートフォンとして使用するうえでSIMの設定を行います。
1-1.スペック
公式サイト記載のスペックは以下の通り。
Smartphone / Android
■搭載OS
Android™ 6.0 (Marshmallow)
■搭載APU
Qualcomm MSM8956
Hexa-Core (Dual Core 1.8G+Quad Core 1.4G)
■ディスプレイ
5.0インチ IPSパネル 静電容量タッチ型 (フルHD解像度 1920 x 1080) (Gorilla Glass Ver.3 採用)
■内蔵ストレージ
128 GB *Androidシステム領域含む (RAM 3GB)
■拡張スロット
micro SD x 1 (SDHC, SDXC対応) 最大 256 GB (exFATフォーマット)
■SIMスロット
nano SIM x2 (micro SDとは独立したスロット x2)
Dual SIM Dual Standbyに対応 *いずれかのSIMで通話中/データ通信中は、片方のSIMは同時に使えません。
SIM1: 4G LTE, 3G対応、SIM2: 3G, 2G対応
■対応Band
LTE Band B1/3/8/19/26 with Diversity
HSDPA/WCDMA Quad-Band B1/5/6/8/19
GSM/GPRS/EDGE Quad-Band 850/900/1800/1900 MHz
■テザリング機能
Wi-Fi / Bluetooth / USB
■カメラ撮影機能
メイン
16メガピクセル (F 2.0) SONY社製 IMX298 Exmor RSセンサー搭載、フラッシュ機能付
サブ
8メガピクセル (F 2.2)
■動画撮影機能
メイン
4K UHD (2160p) ライト機能付
■サブ
Full-HD (1080p)
■記録撮影画像フォーマット
JPEG
■記録動画フォーマット
MP4
■Wi-Fi機能
802.11 a/ b/ g/ n/ ac (Wi-Fi direct / WPS)
■Bluetooth®機能
Version 4.1
Profile: A2DP/ AVRCP/ HSP/ OPP/ HID/ PAN
Codec: SBC/ apt-X/ apt-X HD (Transmit only)
■スピーカー
フルレンジダイナミック型 x1
■位置測位
GPS, GLONASS, A-GPS
■センサー
加速度センサー + ジャイロセンサー, 電子コンパス, 近接センサー, 照度センサー
Audio Player
■DAC & HP Amplifier
ESSテクノロジー社 SABRE DAC “ES9018C2M” x2 & SABRE “9601K” x2
■音楽再生可能ファイル
DSD/ DSF/ DSD-IFF/ MQA/ FLAC/ ALAC/ WAV/ AIFF/ Ogg-Vorbis/ MP3/ AAC
■FS と bit数
11.2MHz/ 5.6MHz/ 2.8MHz / 1bit
44.1k/ 48k/ 88.2k/ 96k/ 176.4k/ 192k/ 352.8k/ 384k
16bit/ 24bit (*32bit float/integerは24bitにダウンコンバートして再生)
■対応プレイリストデータ
M3U/ PLS/ WPL
■動画再生可能ファイル
H.263/ H.264 AVC/ H.265 HEVC/ MPEG-4 SP/ VP8/ VP9
■画像再生可能ファイル
JPEG/ GIF/ PNG/ BMP/ WebP
■入出力端子
2.5 mm 4極 バランスヘッドホン出力
(BTL/ACG切替、Line outモード対応、ジャック挿抜検知ON/OFF可能) (※アサイン
端子先端より R-/R+ /L+ L-)
3.5 mm 4極 アンバランスヘッドホン出力
(マイク機能付イヤホン対応(CTIA規格準拠)、Line outモード対応、ジャック挿抜検知ON/OFF可能)
Micro USB /OTG 出力 (*充電・データ転送入力端子兼用)
■実用最大出力 (JEITA)
75 mW + 75 mW (Unbalanced)
150 mW + 150 mW (Balanced)
■全高調波歪率
0.01 % 以下
■S/N比
115 dB以上
■再生周波数帯域
20 Hz 〜 80 kHz
■インピーダンス
Unbalanced: 16 〜 300Ω / Balanced: 32 〜 600Ω
■Gain
High / Normal / Low1 / Low2
■サウンドカスタマイズ機能
プレシジョンEQ, アップサンプリング, リアルタイムDSD変換, ロックレンジアジャスト, デジタルフィルター, フィーチャードEQ
■ボリューム
61ステップ (*0 位置含む)
■L/Rバランス調整
Yes
■本体操作
ロータリー式ボリュームノブ、再生、スキップ、戻り、HOLD *HOLDキーは全ての画面・キー操作、受話動作が無効になります。
Smartphone
■バッテリー
3,000 mAh / 3.8 V (Qualcomm Quick Charge 3.0対応)
■通話時間
連続通話時間: 22 h *条件: シングルSIM, LCDオフ 動作時での目安
■待受時間
待受可能時間: 480 h *条件: 4G/3G, シングルSIM, Wi-Fi/Bluetoothオフ, LCDオフ 動作時での目安
<4G/3G回線は安定した試験波で測定した目安時間です。 使用条件により実際の動作時間は変化します。>
■再生時間
再生時間: 25 h (96kHz/24bit, FLAC, Unbalanced 再生時、Simあり 待受時)
■サイズ (H x W x D mm)
142.3 x 72 x 11.9
■質量 (g)
234 g
■対応言語
日本語/ 英語/ ドイツ語/ フランス語/ スペイン語/ イタリア語/ ポルトガル語/ 繁体中国語/ 簡体中国語
■付属品
Micro USBケーブル(1.0m /データ転送、充電時使用)、AC電源変換アダプター、カードスロットイジェクトピン、クイックスタートガイド
何よりも目玉(の一つ)、高級ハイレゾプレイヤーで用いられているES9018C2Mが2基搭載。これだけでこれから楽しめるであろうGRANBEAT DP-CMX1の音楽ライフにワクワクします。
さらに、Bluetoothでapt-X HD対応がしっかりなされているのが嬉しい。外部のapt-x HD対応のBluetoothスピーカーでも、素晴らしい音楽空間が作れそう。
Wi-Fiも802.11 ac対応が嬉しい。SIMフリースマホの中には802.11 ac非対応の物も珍しくないですが、音楽やアプリのダウンロードは高速通信がある方が、より楽しめますね。
ONKYOから発売されている「DP-X1A」とスペックが比較的似ていますが、主に次の点でパワーアップしています。
- OS:Android 5.1 → 6.0
- SoC:Qualcomm Snapdragon 800 → Qualcomm Snapdragon 650
- 内部ストレージ:64GB → 128GB
- RAM:2GB → 3GB
- ディスプレイ:4.7型(1,280 x 720)→ 5.0型 (フルHD解像度 1920 x 1080)
- 再生時間:16時間 → 25時間 (96kHz/24bit, FLAC, Unbalanced 再生時)
- 重量:205g → 234g
重量が増えたことがネックではありますが、その他の点においては全てスペックアップしているため、DAPとしてもAndroid端末としても使い勝手が向上しています。
市場価格では「DP-X1A」と比べると\15,000程の差がありますが、スペックアップと通話機能が追加されたと考えれば、GRANBEAT DP-CMX1のコストパフォーマンスは高いともいえます。
1-2.SIM設定(DSDS)
本機種は最近のSIMフリースマホで流行りのDSDS(※)対応、かつ、別途384GBまでのmicro SDXC対応という素晴らしい仕様。DSDS対応でもSIM2とmicro SDカードスロットが排他の物も珍しくないので、音楽ファイルを大量に扱いたいときにとても助かります。
なお、1枚のSIMのうち、SIM1は主に4G用、SIM2は3Gでの運用となります。
※DSDS
Dual Sim Dual Standbyの略。2枚のSIMで同時待ち受けができるので、片方のSIMはプライベート用、もう片方を仕事用として2つの電話番号の通話が可能。ただし、一方が通信中の場合はもう一方の通信はできないので、通話中に別のSIMでネットを使った検索等は出来ない。(Wi-Fi繋がっていればできる)
以前はDSSS(Dual Sim Sigle Standby)といって、SIMを2枚挿せるが、本体側で切り替える必要があり、一方のSIMしか使えなかった。
今後はDSDA(Dual Sim Dual Active)といって、同時通信可能なスマートフォンが登場する予定。
GRANBEAT DP-CMX1はSIM1が4G/3G/2G、SIM2が3G/2Gなので、日本国内で使う場合はSIM1にデータ通信用SIM、SIM2に通話専用のSIMを挿すことが多く、通話用とデータ用の2台持ちから解放される。
それでは、2枚のSIMをGRANBEAT DP-CMX1で使用するための設定方法を紹介します。
ここではデータ用としてU-mobile、通話用としてdocomoのSIMを用います。
まず、本体の電源を落としたあと、付属のピンを用いて、本体右側のSIM/SDカードスロットの穴に強く挿し込みます。
蓋が浮き出るので引き抜くと、SIMをセットするトレイが現れます。
SIMをセットします。
サイズは共にnano SIM。
docomoのFOMAを使用している場合、最近の物でもmicro SIMが多いので、ドコモショップでサイズ変更の手続きを行いましょう。
他のスマートフォンでXi契約をしている場合は、そのSIMがnanoであれば、SIM2スロットにそのまま使用できます。(Xiでも3G通信可能)
トレイをよく見ると、1,2の数字が刻印されているので、どちらのトレイにSIMを設置するかはわかるかと思います。
本体にSIMトレイをしっかり挿して電源を投入します。
端末購入直後の初期設定前であれば、一部の契約会社のAPN設定はプリインストール済みなので、自動的に設定されます。
プリインストール済みのAPNです。
イオンモバイル、DMMモバイル、IIJmio、OCNモバイルONE(3G/LTE)、U-mobile(PREMIUM含む)、mineo(docomo)、楽天モバイル(Bプラン/Cプラン)のSIMであれば、そのまま何も設定せずに使えます。
初期設定後は「設定」アプリ→「無線とネットワーク」の「もっと見る」→「モバイルネットワーク設定」を選択すると、SIM1/SIM2それぞれの設定が可能です。
それぞれのSIMのタブの「アクセスポイント」を選択し、該当のMVNOのAPNを選択するだけで接続できます。
ここでdocomoですが、SPモードの設定がありません。
SIMを挿すだけで通話自体は可能ですが、docomoでの通信が必要な場合はAPNの設定が必要です。
APNの一覧の画面で+をタップして追加しましょう。(初期状態ではSIM1のAPNが設定されていました)
+をタップして表示された「アクセスポイントの編集」画面で、「名前」をタップし、わかりやすい名称を入力します。
APNに「spmode.ne.jp」を入力します。入力後、下へスクロールして「認証タイプ」をタップ。
認証タイプを「CHAP」に変更します。
docomoのSPモードの場合は、これだけでOKです。APN一覧へ戻ると、今追加したものが表示されるので、SIM2のAPNをspmodeに変更し、しばらく待てばSPモードでの通信が可能となります。
DSDSの設定はプリインストール済みのAPNもメジャーなものが抑えられているので、それらのMVNOを利用中であれば、すんなり通信可能かと思います。
オーディオプレイヤーには詳しいけど、SIMフリースマホは苦手・・・という人も安心して利用できるのではないでしょうか。
(2017/03/29追記)
3G用のSIMスロットにFOMAのSIMのみを使用したい場合の注意点です。
全くの初期状態の場合は、3G用のSIMスロットにFOMAのSIM一枚のみ挿しただけだと通話ができません。まず最初に別途4G用のnano SIM(ダミーでOK)をSIMスロット1にも挿した状態で設定を行う必要があります。一度設定を行えば、4G用のSIMを取り除いて3G用のSIMスロットのみの運用が可能です。
1-3.ドコモでFOMAの持ち込み新規契約時の注意点
3Gのスロットにdocomo XiのSIMを挿すだけで3Gでの通話が可能となりますが、Xiのカケホーダイ・カケホーダイライトを契約するよりも、素直に3Gのバリュープランの契約をする方が費用が抑えられます。
ドコモショップでGRANBEAT DP-CMX1を持ち込み契約する際ですが、公的証明書持参はもちろんのこと、持ち込んだ機種に技適マークが付与されていることが条件となります。
昔の機種は技適マークが本体にプリントされていることが条件でしたが、最近ルールが変更となり携帯端末内での電子証明上の技適マークを店員に見せることでもOKとなりました。
GRANBEAT DP-CMX1でその技適マークの表示方法は以下の通りです。
- 設定アイコンをタップ
- 下へスクロール
- 「端末情報」をタップ
- 「法的情報」をタップ
- 「認証」をタップ
- 画面中央に技適マーク
ドコモショップでFOMA契約する際に技適マークの提示が求められた場合は、この手順で技適マークを表示しましょう。
2.GRANBEAT DP-CMX1を知り、音楽の愉しみ方を学ぶ
GRANBEAT DP-CMX1を愉しみ倒す上で、オーディオプレイヤーとしての外観、e-onkyo musicでの音楽購入体験記、視聴してみた感想を、記載していきたいと思います。
2-1.オーディをプレイヤーとしての外観を見てみよう
ONKYOの他のデジタルオーディオプレイヤーと同じように、アルミ削り出しの漆黒ボディ。
見た目、質感共に高級感を漂わせるGRANBEAT DP-CMX1の外観を見ていきます。
■本体右側
SIM/SDカードスロット、巻戻し・再生/停止・先送りボタン、電源ボタン、ロックスイッチ。
音楽プレイヤーとして必要な物理ボタンが配置されており、画面を見なくても手探りで操作できるのがポイント。
また、各種ボタンや音量調整ダイヤルの誤動作防止のためのロックスイッチがあるのも特徴。
鞄に本機を入れている際に活躍します。
■本体左側
音量調整のロータリーエンコーダー式ボリュームノブがあります。
また、このダイヤルから本体前面下部にかけて、エッジが削られた仕組みになっています。
これは本機を右手でホールドしたときに、人差し指をボリュームノブに、中指薬指をこのラインに従って添える形でボリュームノブの操作しやすさの向上につながっているようです。
逆に左手でホールドした場合はダイヤル調整は親指で行うことになりますが、物理的に下方向(音量小)への稼働領域が少なく、操作にあまり適していません。また、その際本体を握る人差し指・中指などは各種ボタンに触れてしまうので、意図しない操作が行われる可能性があります。
それを踏まえて、本機種をオーディオプレイヤーとして使う場合は、右手での操作がメインとなるでしょう。
ちなみに、ボリュームノブですが、カメラ使用時にはシャッターになります。両手でがっちりホールドしてボリュームノブを一度回せば、手ぶれしにくく撮影出来るのが地味に便利です。
ロックスイッチをオンにすると、画面上部の通知エリアに「HOLD」の文字が表示されます。
■本体上部
バランス接続用・アンバランス接続用のイヤホンジャック、中心上の穴二つは写真では点灯していませんが通知LED、マイク穴。
本機種の売りの一つである、バランス接続用の2.5mm4極、アンバランス接続用の3.5mm3極ジャック穴共に、普通のスマートフォンでは搭載されていない金属が用いられており、オーディオプレイヤーらしい拘りが見受けられます。
■本体下部
スピーカー、micro USB、マイク穴があります。
スピーカーは音量を最大にしても音が割れることは一切なく、音自体はクリアで、ちょっとしたBGMとして流しっぱなしで使う分には申し分ありません。他のスマートフォンで聴きなれていた音質とは比べられないほど良いので、音楽を素直に楽しめます。
また、音量を最大にしても振動がほぼありません。堅牢な本体と重量のおかげもありますが、テーブルに置いた時の共振が無いので、音の乱れがないのに驚きます。
USBは最新のtype-Cではなくtype-B。PCからの音楽ファイル転送や充電速度を踏まえるとtype-Cの方が優れているので、次期バージョンではtype-C採用に期待したい所です。
■その他
本機種はよく見ると様々な個所で刻印があります。
安価なスマホだとプリントされているものが多いですが、刻印は物造りの拘りが見えます。
文字が視認できればプリントも刻印も違いはないですが、刻印により一層高級感が増すので、それが所有している事への喜びに繋がっていくでしょう。
以下は大きさの比較。
左からXperia X Performance(ケース付)、GRANBEAT DP-CMX1、iPhone 6 plus。
正面からのサイズ感は、Xperia X Performance(ケース付)とほとんど一緒です。
厚みの比較。
上からXperia X Performance(ケース付)、GRANBEAT DP-CMX1、iPhone 6 plus。
iPhone 6 plusの薄さは論外として、ケースを付けたXperia X Performanceと変わりません。
サイズからはわかりにくいですが、音質に拘った設計のため、5インチのスマホのわりに234gというずっしりとした重さがあります。オーディオプレイヤーとして考えた場合はこの重量感から高級さ・品質への安心感を感じます。
スマートホンとしてワイシャツの胸ポケットに入れるような使い方だと、さすがに重いです。
2-2.e-onkyoで音楽を購入しよう!
ハイレゾ音源を販売しているオンラインサイトは「e-onkyo music」や「mora」が国内では大手。海外では「HDTracks」が有名ですが、ハイレゾ音源のみを扱っているのは「e-onkyo music」のみです。
収録アーティストの差異がありますが、純粋にハイレゾ音源を探すのであれば、「e-onkyo music」で音源を探す方が間違いがないでしょう。
GRANBEAT DP-CMX1を使うにあたって、標準で搭載されているミュージックアプリも「e-onkyo music」と連携されています。他のスマートホンでも、別途ONKYOのアプリをGoogle Playから導入すれば購入した音源をダウンロードできるので、「e-onkyo music」を利用することをお勧めします。
それでは早速「e-onkyo music」で音源を購入していきます。
- ミュージックウィジェットをタップ、またはホーム画面の電話アイコンの横のミュージックアプリアイコンをタップ。
- 右上のメニューアイコン(点が三つ縦に並んだもの)をタップ。
- 「e-onkyoサイトへリンク」をタップ。ブラウザが起動し、「e-onkyo music」公式サイトが表示されます。
- ログインしていない場合はメニューの「LOGIN」をタップ。ユーザー登録がまだの場合は、メンバー登録を行います。登録方法についてはメールアカウント(=ログインID)があれば、簡単に登録できます。既にアカウントがある場合はログインします。
- ログイン後ホーム画面に戻るので、検索窓から任意の検索を行い音源を探します。お気に入りの曲が見つかった場合はカートアイコンをタップします。またサンプル音源も視聴可能ですが、実際の音源に比べて音質が落ちています。音源は連続でカートに入れることができるので、購入したい音源を探してカートに追加していきます。
- 一通りカートに入れた後、ブラウザ画面を上にスクロールし、右上の「CART」と記載されたアイコンをタップすると、購入手続き画面が表示されます。ここでカートに追加された音源の一覧が表示されますが、キャンセルしたい場合は一つずつキャンセルできます。なお、購入する際のファイル形式は、flac形式(※)もしくはMQA形式をお勧めします。理由は後述します。購入する音源を確認後、「次に進む」をタップします。
- 「クーポン利用確認」画面が表示されるので、もしクーポンを持っている場合は入力し「適用」をタップします。持っていない場合は、そのまま「次に進む」をタップします。
- 「ポイント利用確認」画面が表示されるので、もしポイントがある場合はポイントの適用を行います。ポイントは楽曲購入の際に100円1ポイントで加算されます。「次に進む」をタップします。
- 「ウォレット」画面が表示されます。これまで同様、ウォレットにチャージがあれば、ウォレットの適用が可能です。「次に進む」をタップします。
- 「お支払方法の選択」画面が表示されます。これまでクーポンやポイント、ウォレットなどで支払金額が0の場合はこの画面が表示されず、最終確認画面が表示されます。決済方法はクレジットカード、楽天ID決済、ドコモケータイ払い、auかんたん決済、ビッチキャッシュがあります。支払方法手続き後、「次に進む」をタップします。
- 「最終確認」画面が表示されます。内容を確認し、問題が無ければ「確定する」をタップします。これで購入は完了です。そのまますぐ音源をダウンロードする場合は、「ダウンロード」をタップします。ダウンロードはミュージックアプリから一括でダウンロードできるので、購入した端末以外の場合はアプリからの一括ダウンロードが簡単です。
- アプリでの一括ダウンロードは手順2.で記載したメニュー画面から「ダウンローダ」をタップすると、先ほど購入した音源の一覧が表示されます。各音源の右側のダウンロードアイコンをタップすると一つずつ、画面下の「全てダウンロード」をタップすると未ダウンロードの音源全てを一括でダウンロードできます。なお、ファイルのサイズが大きいので初期設定時はWi-Fiに繋がっていないとダウンロードできません。MVNOだとダウンロード容量に制限があるものも珍しくないので、そういったユーザーへの配慮かもしれません。(設定でWi-Fiのみダウンロードの制限をオフにすることが可能)
- ダウンロード完了後、Androidの戻るアイコンをタップすると、最初に「フォルダ」タブが表示されます。右にスワイプすると「プレイリスト」タブが表示され、その一覧に「e-onkyo ダウンロード」というプレイリストが表示されます。これをタップすると、先ほど購入した音源が表示されます。音源をタップすると再生が開始されます。その他リピート再生やシャッフル再生、イコライザなどお好みの視聴スタイルを設定できます。右上の紙のようなアイコンをタップすると曲に合わせた歌詞も表示されます。(歌詞表示は「プチリリ」のサービスを利用とのこと。)
以上が、音源購入から視聴の流れとなります。
なお、「e-onkyo music」で購入できるファイル形式はWAV(一部)とflac(全て)、DSD(ごく一部)があります。手順6で購入する音源の形式がflacが良いとした理由は、flac形式はWAV形式に比べジャケットなどのアーティスト情報が含まれていながらサイズが小さく、かつ音質に変わりがないこと、DSD形式は再生できるプレイヤーがまだまだ少ないので、音源の共有に難がある事が挙げられます。
また、GRANBEAT DP-CMX1から出力する場合はDSD形式でもPCMに変換されます。
もし、DSD形式に対応しているUSB-DACを持っている場合は、ダイレクト再生が可能ですが、対応する機器が無い場合はflac形式で十分です。
オーディオマニアの中ではそれぞれの形式についての議論が盛んですが、気軽にハイレゾ音源を楽しみたい場合はflac形式を選択するのが間違いは起こりにくいと思います。もちろん、今後DSD形式対応のプレイヤーは増えるので、DSD形式を先取りするのも良いでしょう。
(2017/3/22追記)
見落としていましたが、GRANBEAT DP-CMX1はMQA形式のネイティブ再生に対応しています。
MQAはスタジオで演奏された音をダイレクトに伝えるというコンセプトの下で開発されたエンコーディング技術で、2種類あります。上位の「MQA Studio」は製造過程の全プロセスでお墨付きを与えられたマスター音源がベースになっています。
e-onkyoでもMQA音源の購入が可能ですが、全てが「MQA Studio」とのこと。またe-onkyoで配信されているMQA音源は北欧のレーベル「2L」のタイトルが多く、実際に「2L music store」でサンプル音源の聞き比べができます。
MQA音源の再生において表記のルールがあり、「MQA Studio」形式の場合は青いインジゲータ、「MQA」の場合は緑のインジゲータが点灯します。
下の画面は「MQA Studio」形式のファイルを再生した際のイメージです。左下のMQAの右側に青いインジゲータが点灯しています。
バランス接続で音源を聞き比べをした結果ですが、さすがにflacとMQAでは共に素晴らしい臨場感
のため、集中して聞かないと違いがほとんどわかりません。クラシック音源であれば弦の響き、歌手の息遣いや発生の生声などに意識を集中すると違いが判るかと思います。特に低音に意識を集中すればわかりやすいでしょう。CD音源と比べれば、違いは歴然です。
ハイレゾ音源の中では、MQA形式が圧倒的にファイルサイズが小さいので、可能であればMQA形式のファイルで購入するのが良いでしょう。今後もどんどんMQA音源が増えることに期待したいです。
2-3.music アプリで楽しもう(イコライザー)
標準で搭載されているmusicアプリはイコライザー機能が搭載されています。
再生中にイコライザー表示用のアイコンをタップすると、イコライザーが表示されます。
プリセットで用意されいるイコライザーを選択するのも良し、プロが設定したイコライザーを設定するのも良し、自分で設定するのも良し。
ここでは自分でアレンジしてみます。
イコライザと言えば、古くからどんな楽曲にも合う神設定と言われている「Perfect」と、耳が爆発しちゃうほど気持ち良いらしい「Eargasm Explosion」を設定してみます。
各周波数ごとに細かく設定しますが、最初にPresetのFlat以外を選択すると、主な周波数に対し点が表示されるので、それを上下に移動すると設定しやすいかと思います。
■Perfect
周波数:32、64、125、250、1k、2k、4k、8k、16k、32k
設定値:+3、+6、+9、+7、+6、+5、+7、+9、+11、+8、+3
指でドラッグしながら設定を行うのですが、非常に細かく設定できるので、なかなか指定のポイントに設定を合わせることは難しいので、大体の設定で良いと思います。
設定後は右上の四角の中に下矢印があるアイコンをタップすると保存できます。
■Eargasm Explosion
周波数:32、64、125、250、1k、2k、4k、8k、16k、32k
設定値:+3、+6、+9、+7、+6、+5、+7、+4、+11、+8、+3
Perfectの設定値から、4kの部分を+4に変更するだけです。
PCなどから直接周波数に対し設定値を入力できれば楽ですが、そのような方法が無く、ドラッグでの微調整が大変です。一度設定して保存してしまえばいつでも呼び出せるようになるので、初回は頑張って設定しましょう。
もちろん、低周波数を強めにして低音を大きくしたり、全体的にdBを上げてパワフルにしたり、好みに合わせて自分だけの音楽空間を作り上げるのも楽しみの一つです。ぜひともイコライザを弄ってみましょう。
最後に、イコライザーを有効にするには、画面下のポーズボタンの右側の「EQ」を書かれているアイコンをタップして、イコライザーをONにすることをお忘れなく。(ONにすると、アイコンの背景に波形が表示されます。)
2-4.音楽を視聴した印象
GRANBEAT DP-CMX1で音楽を視聴するにあたり、本プレミアムレビューの供用品「Pioneer SE-MHR5」を使用しました。
ホーム画面で最初から用意されているMusicガジェットのモードは四種類あります。
■Line Out
ヘッドホン出力あら外部機器へ出力する「固定ラインアウトモード」。これをタップしてONにすると、最大音量で出力します。ですので、ヘッドホンを装着したままONにすると大変なことになります。(というか、やっちゃいました・・・。)
■Stand Alone
Wi-Fi、Bluetooth、液晶出力をオフにし、極力余計なのノイズ等を除去するためのモード。
音楽に集中したい場合に選択します。
■Balanced
バランス接続でヘッドホンをつなぐと、こちらかACGモードが自動的に選択されます。
通常のシングルエンド駆動に比べ大きい出力が得られ、音質面でも優れた効果が得られるモード。
インピーダンスの高いヘッドホンへの接続向け。
■ACG
基本的にBalancedモードと同じですが、Balancedモードよりも安定感と音質を高めたモード。
ただし、Balancedモードに比べ出力ボリュームは小さく、通常のシングルエンドと同等。
3.5mmアンバランス接続で視聴してみると、低音から高音まで尖った感じも無く、耳当たりの良い音響でとても聴きやすく思えます。
2.5mmバランス接続で視聴してみると、より音の一つが繊細で「解像度が高い」という表現が良くわかります。歌詞間のブレスがはっきりわかるので、より生音に近いのが良くわかります。
なかなか文字で表現するのは難しいですが、オーディオプレイヤー初心者にとっても明らかに違いが分かるほどで、これをさらに堀り深めていくと「オーディオの沼」というものにどんどんハマっていくんですね。よくわかる気がします。
Musicアプリで視聴した感じでは、ベースラインも自然な音なのでイコライザで調整しても重低音は強くありません。
重低音をガンガン響かせたい場合は、別途アプリの導入をお勧めします。
※3-7.TIPSで紹介します。
2.5.Music 1.6 オープンベータ版
3月17日~27日まで限定のONKYO Music 1.6オープンベータを導入してみました。
- Google Playストアより、ONKYO Musicを検索すると、ページの下部にオープンベータ登録ボタンがあります。
- 「登録」をタップした後、確認ダイアログが表示されます。ダイアログ確認後、上にスクロールすると登録中のメッセージが表示されるので、しばらく待ちます。
- 時間がたつと、更新可能となります。「更新」ボタンをタップすると、アプリのアップデートが走ります。
1.6では以下の変更があります。
- 歌詞同期表示の「プチリリ」サービスに対応
- ミニプレーヤー機能実装
- 楽曲の情報画面にbit表示
- ウィジェットプレーヤーの表示拡大
この更新はGRANBEATの他、ONKYOのDP-X1/X1A、PioneerのXDP-100R/300Rへの更新でもあったのですが、GRANBEATでは元々歌詞表示機能もあったので、大きな違いは通知バーのウィジェット表示拡大程度のように思えます。設定画面も他のDAPでは変更があったようですが、GRANBEATでは変更が無いように思えました。
ちなみに歌詞表示ですがインターネット越しのサービスなので、通信環境が必要です。
Wi-FiオンリーのDAPだと外で歌詞の参照が困難ですが、スマホであるこのGRANBEATであれば通信に関しては気にすることなく歌詞表示ができるのは、意外なメリットに感じました。
3.GRANBEAT DP-CMX1の有効活用とスマートホンとしての実力を知る
GRANBEAT DP-CMX1を使いこなす上で、PCから音楽を取り込むおすすめのソフトの紹介、スマートフォンとして使用するうえでのベンチマーク評価、カメラの使い勝手をレビューします。
3-1.X-DAP LinkでPCにある音楽をコピーしよう
PCに保存している音楽ファイルをGRANBEAT DP-CMX1にコピーするのは、ONKYOの「X-DAP Link」が便利です。
▶公式サイト : X-DAP Link
「X-DAP Link」を実際に使って、GRANBEAT DP-CMX1にコピーする方法を紹介します。
- GRANBEAT DP-CMX1をPCに接続する。の画面の上から下にスワイプして、「USBを充電」と書かれている項目をタップする。表示された画面で「ファイル転送」を選択する。
- PCでX-DAP Linkを起動する。起動後、左下の「選択」ボタンをクリックする。
- ダイアログが表示されるので、「DP-CMX1」を選択し、OKボタンをクリックする。
- 左下に「DP-CMX1」のストレージ情報が表示されていることを確認。左上の「+」をクリックする。
- PCの音楽ファイルの保存場所を選択する。選択後、OKボタンをクリックすると、X-DAP Linkに音楽ファイルが取り込まれる。
- 音楽ファイルが取り込まれると、一覧に曲が表示される。ここでは一覧にあるすべての曲をGRANBEAT DP-CMX1にコピーするので一覧の一番上の薄い青の●をクリックする。
- 全曲の先頭の青い●が明るくなり、チェックされていることが確認できる。確認後、左下の「DP-CMX1」の下矢印のアイコンをクリックすると、確認ダイアログが表示される。
- ダイアログで最終確認後、OKボタンをクリックする。
- 取り込みのプログレスバーが表示されるのでしばらく待つ。
- 取り込み完了後、OKボタンをクリックする。
- 左下の「DP-CMX1」のストレージ容量が変わったことを確認。
- 次にGRANBEAT DP-CMX1のMusicアプリを起動し、プレイリストタブを表示する。先ほど追加したMusicフォルダが取り込まれていることを確認する。
- Musicをタップすると、取り込んだ曲が表示される。
- 同様に、「アーティスト」タブや「アルバム」タブでも、取り込んだ音楽を確認できる。
このように、X-DAP Linkを使うと、直感的にPCの音楽ファイルをGRANBEAT DP-CMX1に取り込むことができます。Windowsのエクスプローラから直接GRANBEAT DP-CMX1にコピーすることも可能ですが、コピー先のフォルダを探す手間があるので、X-DAP Linkを使う方が簡単です。
3-2.スマートフォンとしての実力は?各種ベンチマークテスト調査
スマートフォンとして利用する場合は、やはりどれくらいのパワーがあるのかが気になるところです。
そこで他のスマートフォンでも用いられている各種ベンチマークテストの結果を紹介していきます。
■CPU-Z
Snapdragon 650搭載ということでミドルハイスペックだということがわかります。
同じCPUを搭載している他社のスマートホンの中には、Xperia X Compactがあります。
Xperia X Compactは安定した動作とバッテリー持ちが特徴のこのSnapdragon 650のおかげで人気がとても高い機種です。同じSoCを使用しているGRANBEAT DP-CMX1も動作の安定性に期待が持てそうです。
解像度はフルHDの1080 × 1920pixelsの443dpiですので画面が非常に繊細。
iPhone 7 plusが401dpiということを考えると、より繊細さが理解できるかと思います。
また、本体で利用可能なストレージ容量が107.58GBとなっています。
これはMP3フォーマットの5MB程度の楽曲の場合は約21,400曲相当、ハイレゾのFLAC ロスレス 24bit/192kHzの200MB程度の楽曲の場合は約535曲相当となります。
実際は他のアプリや写真などでストレージを使うので保存できる曲数はこれより減るかもしれませんが、それでも十分な容量です。micro SDカードスロットが別途用意されているので、容量不足の心配は皆無と言ってよいでしょう。
■A1 SD Bench
ストレージのRead/Wrriteを測るベンチマークです。
Read:210.72MB/s、Write:138.64MB/sということで、かなり高速です。
ダウンロードからの書き込みのボトルネックはほぼなく、読み込みも早いのでアプリの起動や楽曲の切り替えもスムーズ。PCとのファイルの転送も満足できる速度です。
■Antutu
大体2年前のキャリアスマホのハイエンド機種(Snapdragon 810)とポイントは同等かそれ以上です。
Snapdragon 810の機種は発熱がひどく、発熱による動作の不安定さがありましたが、Snapdragon 650搭載のGRANBEAT DP-CMX1は発熱もほとんどなく安定して動作するので、Snapdragon 810の機種よりも数値以上に快適です。
■Geek Bench
シングルコア・マルチコアそれぞれのベンチマーク結果です。
シングルコアはSamsung Galaxy S6 edgeより上、マルチコアはNexux 6よりも上。
共に2年前のモデルですが、当時のハイスペック機より性能が高いです。
■PC Mark
注目すべきは温度のグラフです。
負荷の高い時も低い時もほぼ横一線。
ベンチマークテスト中の負荷でも本体が熱くなることはありませんでした。
発熱対策がしっかりとられてると考えて良いでしょう。
■3D Mark
3D表現(主にゲーム)に特化したベンチマーク。
PC Mark同様、負荷の高い場合でも高温となることはなく、動作が安定しています。
バリバリの3Dゲームプレイは恐らく厳しいかと思いますが、軽いゲームや通常の仕事アプリの表現であれば、確実に快適です。
■通信速度(LTE)
通信測定の結果は以下の通り。
左がGRANBEAT DP-CMX1、右がXperia X Peroformanceです。共にdocomo Xiで混雑しているショッピングモール内で実施。
Xperia X Peroformanceはキャリアアグリゲーション対応なので、非対応のGRANBEAT DP-CMX1の倍の速度が出ています。とはいえ、混雑している巨大なショッピングモール内でこれだけの速度が出ていれば十分でしょう。
全体的に動作が機敏で、何よりも発熱による影響がほぼ無さそう、という結果になりました。
ジャイロセンサーも搭載されているので、Pokemon Goも楽しめます。
スマートフォンは快適に使えることが一番ですので、アプリ利用においてもGRANBEAT DP-CMX1は満足できるでしょう。
3-3.他のスマートフォンとの視聴比較
比較対象としてハイレゾ対応のXperia X Peroformance、非ハイレゾ対応のHuawei nova liteを用意。ヘッドフォンはSH-MHR5。GRANBEATの音楽プレイヤーは標準のアプリ、Xperia X PeroformanceとHuawei nova liteはONKYO HF Playerを使用。音源はハイレゾのflacファイル。
■3.5mm アンバランス接続
Huawei nova liteは音自体はクリアながらも、音全体が平べったい箱の中に納まっている印象。厚みが無いので、空間を感じられません。この端末だけでしか音楽を聴かないのであれば、さほど悪いイメージはありません。
Xperia X Peroformanceはハイレゾ対応端末だけあって、空間の広がりがあります。全体的に音のキレというか尖りを感じられます。一音一音がくっきりしているので聞きやすい音です。DAPを出しているSONYだけに、しっかりとした音作りです。
GRANBEAT DP-CMX1はXperia X Peroformance同様クリアな音質ですが、さらに空間が広く感じます。ヴォーカルと楽器の空間の距離を感じられるので、メリハリがありとても心地よい音作り。低音は控えめですが、全体的にまとまっています。
■2.5mm バランス接続
GRANBEAT DP-CMX1唯一可能なバランス接続。
アンバランス接続と比べ、空間の違いが明らかでスタジオ録音そのままの臨場感があります。
音の深みも素晴らしく、この音作りを聴いてしまうと他のスマートフォンでの視聴が物足りなくなります。
デジタルオーディオについて初心者レベルの私でも音の違いははっきりわかりますので、拘りのある方にはより鮮明に違いが判るかと思います。
■本体スピーカー
Huawei nova liteは本体下部にシングルスピーカー。アンバランス接続同様、平べったい音でした。
この端末だけ使用している分には悪くない音作りですが、やはり物足りないです。
Xperia X Peroformanceは本体上部と下部に分かれているので、サラウンドで聞こえます。
音作りはさすがに安定していますが、音量が大きくなると振動がひどく、音がブレてしまします。
GRANBEAT DP-CMX1はスピーカーは本体下部一つ。音の良さは言うまでもなく振動がほぼないため、テーブルに置いて音楽を流した時のブレがありません。ゲームアプリの音楽も、笑ってしまう程違います。
今後もスマートフォンを購入する事があると思いますが、音質を求めるとGRANBEAT DP-CMX1と比較してしまうので、GRANBEAT DP-CMX1の品質は罪深いです。
3-4.カメラの使い勝手を見てみよう
GRANBEAT DP-CMX1のカメラ性能を見てみます。
■撮影モード
標準で搭載れているカメラアプリの撮影モードです。
多彩な撮影モードが搭載されています。
■エフェクト
標準カメラ搭載のエフェクトは、標準(なし)・モノクロ・セピア・色調反転・ソラリゼーション・ポスター・アクア・エンボス・スケッチ・ネオンの十種類。
それぞれのエフェクトで撮影した写真のイメージはこのようになります。
順に、標準(なし)・モノクロ・セピア・色調反転・ソラリゼーション・ポスター・アクア・エンボス・スケッチ・ネオンです。
■設定画面
設定画面の一覧です。
グレーアウトされている項目は、撮影モード「AUTO」の際に設定変更が可能です。
早速撮影してみました。
■静止画
静止画についてのレビューを、他のスマートフォンと比較してみたいと思います。
●渋谷スクランブル交差点(3月中旬、13時過ぎ)
下の写真は左からGRANBEAT(HDR OFF)、GRANBEAT(HDR ON)、Xperia X Performance(オート)、iPhone 6 plus(オート)。写真クリックで拡大します。日陰から撮影。
焦点は写真中央の109の丸みを帯びた看板。
交差点の横断歩道の白線を見るとよくわかりますが、明るさを吸収しているのはGRANBEAT(HDR ON)→iPhone 6 plus→GRANBEAT(HDR OFF)→Xperia X Performanceの順。
空の色はGRANBEATはHDRオン/オフ共に水色が強いですね。
GRANBEATはHDRをONにすると、自動的にOFFのモードも含めた2枚撮影されるようです。
最も自然なのはiPhone 6 plusでしょうか。GRANBEATは黄色味に寄っていますね。
●フィギュア(接写)
下の写真は左からGRANBEAT(オート)、Xperia X Performance(オート)、iPhone 6 plus(オート)。写真クリックで拡大します。
撮影時スマートフォン本体の下部をテーブルに接触させて、画面全体に写るようスマートフォンを傾けて撮影しています。そのため、スマートフォンのカメラの位置によって、フィギュアに対しての角度が異なっています。一番左のGRANBEATが他の二機種に比べやや下よりにカメラモジュールがあるので、正面から被写体をとらえられています。発色も明るく鮮明ですがここでも黄色味が強いです。
対して中のXperia X Performanceですが、拡大するととくに顕著ですが、焦点合っていません。オートでマクロモードになるのですが、焦点をずっと迷っています。
接写においては撮影のしやすさ、焦点の合わせやすさが群を抜いてGRANBEATに軍配が挙がります。
●料理
下の写真は左からGRANBEAT(オート)、Xperia X Performance(オート)、iPhone 6 plus(オート)。写真クリックで拡大します。
店内の撮影で、電灯は少し暖色系。
顕著に差が出ています。
GRANBEATは色味が薄め。Xperiaはテーブルの反射光の影響で全体的に明るめ。iPhoneは肉の赤味が絶妙で一番美味しそうです。
同じお店。
左からGRANBEAT(オート)、Xperia X Performance(オート)、iPhone 6 plus(オート)。写真クリックで拡大します。
ここでも三機種で極端の差が出ています。
GRANBEATは色味が薄くXperiaは赤味が強く、iPhoneは黒めで実物に一番近いのですが、肉の脂のギラギラ感が増しているXperiaが最も美味しそうです。
●夜景
下の写真は左からGRANBEAT(オート)、Xperia X Performance(オート)、iPhone 6 plus(オート)。写真クリックで拡大します。
まずは夜の遊歩道。
暗さを踏まえると一番正確なのはiPhoneですが、色の造り方は一番左のGRANBEATが最も良い雰囲気。真ん中のXperiaは何度撮影してもこのように不自然な光の捉え方をしてしまいます。
次に高架から道路の撮影。
こちらも実際の目で見た景色はiPhoneが最も近いですが、絵の造りはやはりGRANBEATが好み。
Xperiaはやはり色がおかしいです。
Sanrio Purolandの入り口に焦点を充てて撮影。
ズームは行わず遠保の光源にフォーカスを充てた確認。
入り口のアーチの色の捉え方について、iPhoneが最も鮮やかです。
GRANBEATとXperiaは焦点がなかなか合いませんでした。
夜景に関しては、最も忠実なのがiPhone。絵的にGRANBEATが良い仕事をする時がある。Xperiaは料理の写真でもそうですが、色の表現がおかしいケースが見受けられました。
■動画
動画についてですが、録画した動画の音声が乱れる事が分かりましたので、ONKYOのサポートに問い合わせ中です。
3-5.動画系アプリの視聴について
動画系アプリを視聴して音質の確認をしました。
やはりYoutubeでミュージックビデオやライブ映像を見ることこそが、GRANBEATの本領を発揮できる場と期待。
まず、ミュージックビデオをバランス接続で視聴してみたところ、メインボーカルはもちろん、バックコーラスの音が際立ち、聞いたことがない世界に誘われます。
ライブ映像に至ってはアーティストが前方に、観客の歓声が後方に、といったような立体的な音響で臨場感が凄く、その場にいるかのような雰囲気を味わえます。
で、ここで問題発生。
Youtubeの映像と音がずれているんです。
他の端末で発生しないので、GRANBEAT特有の問題と思われます。
ブラウザ版のYoutubeでもアプリほどではありませんが、音ズレがあります。
そこでYoutube含め、他の動画系アプリの動作も確認しました。
(〇:正常、×:音ズレあり)
- Youtube・・・×
- Hulu・・・〇
- AbemaTV・・・×
- Amazon Primeビデオ・・・〇
- Tver・・・×
- VLC・・・×
- MX Player・・・〇
個人的にYoutubeは音楽を聴くだけなので影響はあまり少ないのですが、AbemaTVやTVerは映画やドラマ中心なので、かなり気になります。
ハードウェアスペック的にはトラブルが発生しないはずなので、ドライバ周り、とりわけエンコーディングにチューニングが必要かと思います。せっかくの音響が勿体ないので、ぜひともONKYOさんに早急な対応をして貰いたいです。
対応が確認できた場合、追記したいと思います。
(2017/3/21追記)
Youtubeにアップロードした動画を動画プレイヤーアプリで再生した場合も、モノによっては音ズレが発生しました。例えばVLCは音ズレあり。MX Playerは音ズレ無しでした。
アプリとGRANBEATの間の相性がいろいろあるようです。
(2017/3/24追記)
ONKYOに本件について問い合わせたところ、回答をいただけました。
------------------- 引用ここから -------------------
こちらにつきましてはアップデートにて修正予定です。
時期については、現時点での予定ということでご了承
いただきたいのですが、4月末を予定しております。
------------------- 引用ここまで -------------------
とのことです。
プレミアムレビュー期間が2017/4/2までということで、その後も所有可能であれば、引き続き検証し、改善具合をレポートします。
(2017/4/29追記)
先日行われたアップデートにて、音ズレは解消されました。
これでYoutubeにあるアーティストのプロもビデオが楽しめます。
TVerなど他の動画アプリも違和感なく鑑賞できるので、よりGRANBEATの活躍の場が増えそうです。
3.6.ゲーム系アプリについて
ゲーム系アプリの動作について調査しました。
Google Playで人気のゲームアプリの中でいくつかピックアップしています。
2Dシューティングゲーム。
2Dとはいえ、弾幕や敵の飛来物の動作もそれなりのゲームですが、動作もスムーズでタッチの感度も抜群なので、快適に遊ぶことができました。
ラスボス幸子さんの歌もしっかり聴けます。
人気の音ゲー。
先のYoutube等の音ズレがゲームに影響があるかどうかの検証のためプレイしました。
結果的には全く音ズレもなく、違和感なくプレイできます。
音響の良いGRANBEATでプレイすると、音ゲーはなおさら引き立ちますね。
著名なドラゴンクエストのゲームアプリ。
こちらはゲーム開始時の3Dムービーが一番重いので、低スペックだとカクつきます。
GRANBEATの場合も若干カクつきますが、ちゃんとゲームを開始できます。
本編自体は全く問題なく快適にプレイできます。
リアル3D野球ゲーム。
プロスピといえば、3DSロンチゲームでは信じられないカクつきで「カクスピ」と揶揄されていましたが、GRANBEATではスムーズにプレイ可能。
長時間プレイすると、打撃後のフィールド動画にやや緩慢さが現れますが、打撃および投球フェーズにおいては問題なくプレイできます。
負荷がそれなりにありそうなゲームアプリでGRANBEATの動作はどうなるのか調査してみましたが、概ね快適にプレイすることができます。
GRANBEATは音楽を聴くことがメインのスマートフォンではありますが、このようにゲームも十分に遊べるうえ、ゲームの音がクリアで良い音なので、より楽しさが増すのではないでしょうか。
3-7.TIPS
さらにGRANBEAT DP-CMX1のミュージックライフを愉しむうえで活用できる、おすすめのアプリを紹介します。
重低音を強めるアプリ。
音楽再生中に本アプリを起動し、「Bass Boost」にチェックを入れると、劇的に変わります。
GRANBEAT DP-CMX1のMusicアプリは全体的自然な音なので重低音も強くはありませんが、どうしても重低音を強めたい場合に導入しましょう。Musicアプリのイコライザーに対して重畳効果があります。
もはや説明無用のアプリでしょう。
GRANBEAT DP-CMX1はホーム画面やMusicアプリ以外ほぼピュアなAndroid OSなので、文字入力もGoogle日本語入力。
バージョンが変わるとインタフェースが変更されることがあり、個人的に慣れ親しんだATOKを使用しています。
動画プレイヤーはいくつかりますが、音ズレが発生するのも少なくありません。
確認したところ、このMX Playerは音ズレが無かったので、動画ファイルを再生するならこのアプリがおすすめ。
リモートでAndroid端末のファイルにアクセスできるアプリ。
電話帳やSMS、画像等のファイルをPCからリモートで管理できます。
■その他、操作方法のメモなど
・マナーモードの切り替えは、電源ボタン長押しからのみ。
・スクショは電源ボタン+巻き戻しボタン、保存先はPictures/screenshot
・e-onkyoで購入した音楽は標準プレイヤー、HF Player、Webでダウンロードできるが、どれか一つにしないと重複して表示される。
4.総評
■ファーストインプレッション
スマートホンや安価な携帯オーディオプレイヤーで音楽を聴くことがあっても、高品質なデジタルオーディオプレイヤーに触れたのは今回が初めてです。
既存のスマートフォン等でもハイレゾを視聴できるので、ハイレゾの音質は知ったつもりでした。
しかし、このGRANBEAT DP-CMX1に出会い、初めて高品質のデジタルオーディオプレイヤーの素晴らしさを体感できました。と、同時に、今までのハイレゾ対応スマートフォンは何だったのか・・・と驚きすらあります。
スマートフォンとしてこれほどの音質が味わえることを知ってしまうと、他の音質を謳うスマートフォンを正直選択する気すら起きません。それほど、このGRANBEAT DP-CMX1の高級感・高品質に惚れ込みました。所持しているだけで嬉しくなるスマートホンは中々出会えることはありません。
スマートフォンンとしても安定した性能なので、重量はありますが普段使いとしても活躍できるでしょう。
いわゆるガラスマ機能はありませんが、スマートフォンマニアとしても高くお勧めできるガジェットです。
■2週間利用してみて
2週間毎日仕事やプライベートに持ち歩きました。
ケースも購入し、大切に扱っています。
これまで数多くのSIMフリースマートフォンが発売されていますが、個人的におサイフケータイの無いスマホにはあまり興味を持てませんでした。
このGRANBEAT DP-CMX1も同様におサイフケータイには対応していませんが、今となってはそんなことは関係ないほど、惚れ込んでいます。
まず動作がきびきびとしているので、メインで使用していたハイエンドスマートフォンXperia X Performanceで利用していたアプリを移行しても、変わらず満足に操作できました。
いつも胸ポケットに入れていましたが、234gの重量も意外にも気になりませんでした。高級感のあるガジェットを持つ幸せを毎日感じています。
そしてやはり、特筆すべきは音の良さ。
これまではCDから取り込んだ音楽を何の気なしに聴いていましたが、GRANBEAT DP-CMX1に出会ったことで、音楽を聴く事の幸せを感じることができました。
もともとスマホどころかデジタルオーディオプレイヤーで音楽を聴く生活は行っていなかったのですが、このレビューをきっかけにデジタルオーディオの世界にすっかりはまっています。e-onkyoで既に40曲以上購入しました。自分のようなデジタルオーディオに疎い人間を、デジタルオーディオの世界に引き込んだGRANBEAT DP-CMX1の力は本当に凄いですし、出会えたことに感謝すら覚えています。
なかなか音の良さについて、素人同然の自分にはうまく表現できませんが、いろんな人にこのGRANBEAT DP-CMX1の感動を伝えたいです。
GRANBEAT DP-CMX1はスマートフォンとしての優秀さと音楽の感動を与えてくれる、唯一無二の存在です。
大袈裟かもしれませんが、今となっては自分にとって、既に掛け替えのない愛機です。
末永くこのGRANBEAT DP-CMX1と付き合って行ければと思います。
■こんな人におすすめ!
- デジタルオーディオプレイヤーとスマホ2台持ちが煩わしく感じている人
- DSDSを利用して、安い通信料金でスマートフォンを利用したい人
- 人に自慢できる素敵なスマートフォンを持ちたい人
- デジタルオーディオプレイヤー初心者で、バランス接続の感動を味わいたい人
- 比較的ピュアなAndroid OSを利用したい人
- キャリアスマホの2年縛りに辟易している人
- 一つの機種を長く愛用したい人
レビューを読んで、「ハイレゾ」「バランス接続」「DSDS」「本格的な音質」に興味を持っていただければ幸いです。何度も繰り返しますが、GRANBEATの音質を味わった後では、他のスマホで音楽を視聴する気分にはなれません。
現時点で多少の不具合がありますが、アップデートも予定されています。
スマートフォン機能自体は富士通のサポートもあるので、より安心できるのではないかと思います。
音質の良さは他の機種の追随は許さないほどですし、SoCもそれなりに高く、ストレージやメモリは十分で末永く使用できる端末ですので、心からお勧めできる端末です。
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