所持する音楽データに対する私利私欲...イヤ私情私見あふれるコメント、音楽の杜。こういった分野のものは「好み」ですし、優劣を付けるのもそぐわない気がしますので、満足度の☆はあくまで私的な思い入れです。2010年代初頭、商業音楽界界隈でもボカロ曲が注目され、毎月のように様々な企画アルバムがリリースされました。ボカロ曲はボカロであるだけで、ウリになる...そんな時代に現れたコンピアルバムをご紹介します、Part2。
“EXIT TUNES PRESENTS Vocalo~”と題されたコンピアルバムのひとつだが、“EXIT TUNES PRESENTS Vocalonation feat.初音ミク”
よりも筋が通っている?“EXIT TUNES PRESENTS Vocalotwinkle feat.鏡音リン、鏡音レン”。“Vocalonation feat.初音ミク”の方は、「ミク」と言いながらも、実際にミクが歌っていたのは、全19曲中半数にも満たない8曲しかなかったが、本作“Vocalotwinkle feat.鏡音リン、鏡音レン”は、全20曲全てに鏡音リンもしくは鏡音レン、あるいはその両方が関わっている。
分担はリン7曲でレンが8曲、リン・レン両方参加が5曲という感じで、バランスも取れている。
ただ、曲の有名度という意味では“Vocalonation feat.初音ミク”収録曲には及ばないので、それをどう見るか。
まずレンの歌う「Fire◎Flower」で幕を開ける。歌い手でもあるhalyosy(はるよし)のこの名曲は、少年の声でなければならない必然性を持っていて、ほとんどが女声で、数少ない男声も原則成人男性というボーカロイドの中にあって、「少年の声」としてはレンしかほぼ選択の余地のないが、これがジャストフィット!!♪Like a Fire Flower/僕が/消えちゃわないように/火の粉散らせ/夢打ちあがれ/「最初から君を好きにならなきゃ良かった」なんて/嘘までついて♪から♪Like a Fire Flower/いつか/夜空に大輪を/咲かすその時まで待ってくれ/「最初から君を好きでいられて良かった」なんて/空に歌うんだ ♪の変化が良い。レン君、がんばって!と応援したくなる。ギターソロが泣かせるなー...
リン曲は、アゴアニキの問題作(笑)「よっこらせっくす」でも取り上げておくか(笑)。この曲は、内容的には旅立ちの詩で、♪遠くに行くと告げたこの場所は/いつもと変わりのないビルの外/ぼくは涙を流してたけど皆笑ってくれた♪と歌われ、まるで引っ越しの準備で、空っぽになった部屋から空を見上げているかのように、♪よっこらせ/遠くの街でも/よっこらせ/元気になれるよ/よっこらせ/もう大丈夫♪と続くが、最後のフレーズだけ題名そのものになっている。このミリオン達成曲はカラオケ化もされているのだが、カラオケ化に合わせて題名が「よっこらせ(笑)」になってしまったのは....お察しください。....ちな、最後の「くす」は笑い声だからな!かんちがいしないよーに←詭弁
小説化もされた、じーざす(ワンダフル☆オポチュニティ!)の「しんでしまうとはなさけない!」は、スーファミ風のビットの粗い感じの音と、息継ぎなどを入れてリアルな調教をする方向には行かず、人間には難しい?長い歌詞を高速で密度高く歌わせたのが、いにしえのボカロ曲テイスト。4分少々の曲に、通常の倍ほどの歌詞量を詰め込んで、まくし立てられる。♪しんでしまうとはなさけなああああああい!♪異常な中毒性がある曲。
GYARIは今回もボーナストラック扱いで、ラストの「Yellow Star Beats」を担当(“Vocalonation feat.初音ミク”では、他Pの作曲した曲のセッション(ジャズアレンジ)だったので、ボーナストラック扱いは判るのだが、今回はオリジナルなのに何故なんだろう??)。ストーリー性あるスケールが大きい曲で、ココシガPにしてはあまりジャズテイストはない(ベースの音色くらい?)。リンとレンが♪「君は無数の星の一つなんだ」/「僕と一緒に生きよう」/「さあ」♪と歌う。せわしない感じもあるオケだが、不思議な「広がり感」がある曲。
“EXIT TUNES PRESENTS Vocalo~”シリーズらしく、初回盤にはおまけがたくさん付くが、今回はミニミニマウスパッドとラバーストラップ。
ミニミニマウスパッドは「夢喰い白黒バク」、ラバストはCHAN×CO師のレン君だった
収録曲中7曲のイメージイラストが描かれたミニミニマウスパッドと、ふたりのイラストレーターが原画を描いたリンもしくはレンのラバーストラップがそれぞれ1種添付される。
これらのオマケは、CDケースを包んでいるテープ付きビニール袋に同梱されているのだが、同梱しっぱなしだと、CDがCD棚に入れづらいし、とってしまうと泣き別れになる...という“EXIT TUNES PRESENTS Vocalo~”シリーズ共通の悩みがw
鏡音リンと鏡音レンは、ミクと並んで有名だが、特に初期版は非常に歌わせづらく、使える曲が少なかった。それが本作ではそこをよく調教して、激しいのからスローな曲、機械っぽさを強調したものから、ブレスを入れてリアリティを追求したものまで、幅広い使われ方をしている曲が聴くことが出来る。
リン・レン姉弟への、Pの愛が感じられる作品です。
GYARIシリーズは、これでとりま終了(←全て捌け切ったとは言っていない)。
【収録曲】
1. Fire◎Flower(halyosy feat.鏡音レン)
2. モノクロ鏡と色眼鏡(150P feat.鏡音リン)
3. えれくとりっく・えんじぇぅ(ギガばなな×ヤスオ feat.鏡音リン、鏡音レン)
4. ヤサグ恋歌(れれれP feat.鏡音レン)
5. よっこらせっくす(アゴアニキ feat.鏡音リン)
6. さあ、どっち?(ひなた春花 feat.鏡音レン、鏡音リン)
7. かなしみのなみにおぼれる(Neru feat.鏡音レン)
8. 繰り返し一粒(猫虫 feat.鏡音リン)
9. 夢喰い白黒バク(Nem feat.鏡音レン)
10. 右肩の蝶(のりぴー feat.鏡音リン)
11. しんでしまうとはなさけない!
(じーざす(ワンダフル☆オポチュニティ!) feat.鏡音リン、鏡音レン)
12. 誰でもいいから付き合いたい(卓球少年 feat.鏡音レン)
13. ミュージック∞ファクトリー(cosMo@暴走P feat.鏡音リン)
14. ボーナスステージ(オワタP feat.鏡音リン、鏡音レン)
15. lllトゥルティンアンテナlll(レタスP feat.鏡音レン)
16. 伝説の魔女(トラボルタ feat.鏡音リン)
17. 送墓唄(mayuko feat.鏡音リン、鏡音レン)
18. soundless voice(ひとしずく×やま△ feat.鏡音レン)
19. 箱庭の印象(カラスヤサボウ feat.鏡音リン)
20. Yellow Star Beats(GYARI(ココアシガレットP) feat.鏡音リン、鏡音レン)
「EXIT TUNES PRESENTS Vocalotwinkle feat.鏡音リン、鏡音レン」
今まで識らないリン・レン曲に逢いたいときに
リン・レン曲には、「ベンゼン\(^o^)/」シリーズや「悪ノ娘」、「アマツキツネ」、「聖槍爆裂ボーイ」、そして「炉心融解」と、ここに収録されていない名曲も多く、この盤が「リン・レンベスト盤」とは言えないが、逆にややマイナーな曲との出逢いが多い盤だった。
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購入金額
1,099円
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購入日
2021年07月23日
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購入場所
メルカリ
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