最近になってようやくセット品を全て使うことになったため、時季外れではありますがここで紹介しておきたいと思います。
今年の1月1日、0時と同時に数量限定で販売開始となった、オーディオケーブルメーカー、ブリスオーディオの福袋のうちの一つです。
ブリスオーディオは高級ケーブルを中心に扱っていて、イヤフォン・ヘッドフォン向けのケーブルで5~10万円クラスという辺りが主力となりますが、情勢に合わせた「Stay Home Project」による廉価品なども手がけていて、今回購入した「Brise Audio 初めてセット」もその流れに連なる廉価品となります。
「Brise Audio 初めてセット」という名称の通り、今まで同社製品を使ったことが無いユーザーに対して、同社製品の水準を使って試してもらおうという意図で企画されていたようですが、勿論既にブリスオーディオのユーザーとなっている人にも純粋なお買い得セットとしておすすめとのことでした。
年明け早々のタイミングでしたが、丁度この時間帯は顧客のWebを新年更新しているタイミングであり、そのついでにこの福袋も申し込んでみたわけです。しばらく後に確認したところあっさり売り切れていましたので、仕事でPCに向かっていて良かったのかも知れません。
ブリスオーディオの製品は全てハンドメイドですので、注文成立後に製造開始となります。福袋のような限定品では同時に多数の注文が入るため、実際に手元に届いたのは1月末というタイミングでした。この辺りの時間的余裕は予め見越しておく必要があります。
セット内容は
・2.5mm4極バランス - CIEM 2pinイヤフォンケーブル
・4.4mm5極バランス - 2.5mm4極バランス 変換ケーブル
・3.5mmシングルエンド - 2.5mm4極バランス 変換ケーブル
の3品となります。
まず、2.5mm4極バランス - CIEM 2pinイヤフォンケーブルですが、こちらは以前購入したStay Home Projectによる廉価販売品、SHP-001と同等の2.5mm4極バランス対応品(SHP-001は3.5mmシングルエンド専用品)と思われます。つまり、レギュラーモデルのflex001SEと同等と予想されるものです。
仮にflex001SEと全く同等だと仮定すると、flex001SEの通常価格が19,800円(税込)ですから、この時点で普段よりもお買い得ということになります。
以前買ったSHP-001と並べてみましたが、プラグが2.5mm4極バランスか3.5mmシングルエンドか以外の差は見いだせませんでした。
そして残りの変換ケーブル2本については、プラグ形状以外は全く同等と思われますのでまとめて見てみましょう。
2.5mm4極バランス対応のイヤフォンケーブルと、この2本の変換ケーブルによって、本体の端子形状にかかわらず、このイヤフォンケーブルを活用できるようになるということです。
なお、こちらは比較対象がないので何ともいえないのですが、外観等から判断する限りでは通常モデルのSTR7-CONVシリーズの同等品では無いかと予想されます。
仮にSTR7-CONV相当だとすると、通常価格は1本当たり14,080円(税込)ですから、この2本だけでセット価格を大きく上回っていることになります。仮に旧線材などを使ってもう少し廉価な構造になっていたとしても、普段なら2本で16,500円を超えるのは間違いないはずです。
それぞれ十分に質が良く、圧倒的にお買い得
まずは2.5mm4極バランス - CIEM 2pinイヤフォンケーブルを聴いてみましょう。
主にUnique Melody MAVERICKなどとの組み合わせで試聴しました。DAPはHiBy R6です。
基本的にはバランスが整っていて解像度が高い、オーディオ的な基本性能の高さを感じさせる傾向の音です。スッキリとしていて鮮度が高い同社製のレギュラーモデルSTR7と比べると、高域方向のクリアさはやや劣るかも知れませんが、より中庸という印象を受けます。
小型フルレンジスピーカーの良さを想起させるMAVERICKの良さを殺さず、レンジの広さ、解像度、質感、音場表現といった要素は高水準でまとまっています。SHP-001と比べると、より低域方向が深くなり、解像度も高く感じますが、これはどちらかというとHiBy R6のバランス・アンバランスの違いによるものでしょう。ケーブルとしてはやはり同等品なのではないかと思います。
ここで変換ケーブルを試すために、3.5mmシングルエンド - 2.5mm4極バランス 変換ケーブルを接続して、HiBy R6のアンバランス端子に接続して聴いてみます。
するとSHP-001に近い音ではあるのですが、高域方向の抜けはSHP-001単体よりもむしろ良く感じられるものの、中低域の厚みがやや薄くなった印象を受けます。このトーンバランスはイヤフォンケーブルのSTR7に近いもので、これが変換ケーブルがSTR7-CONV相当ではないかと予想した根拠でもあります。
実は最近新たなDAPとして、HiBy R6ProALを調達したのですが、この製品はバランス端子が4.4mm5極です。今までバランス接続対応イヤフォンケーブルは殆ど2.5mm4極だけを買ってきましたので、ここで4.4mm5極バランス - 2.5mm4極バランス 変換ケーブルが活きてきます。
実は最初はMassdropオリジナルのMee Audio製リケーブルに付いてきた4.4mm5極バランス - 2.5mm4極バランス変換アダプターを使っていたのですが、何となく質感や解像度でしっくりこないものを感じていました。
そこでブリスオーディオ製4.4mm5極バランス - 2.5mm4極バランス 変換ケーブルを使うようになったのですが、Massdropアダプターで感じていた不満が、このケーブルを活用することでかなり解消される結果となりました。やはり変換ケーブルでも基本性能の高さは使って実感できます。
イヤフォンケーブル1本だけを買ったと考えてもお買い得でしたし、高品質の変換ケーブル2本と考えればかなりのお買い得です。それらがセットとなっていたわけですから、この価格は間違いなくお買い得だったと断言できます。
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購入金額
16,500円
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購入日
2021年01月30日
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購入場所
Brise Audio
harmankardonさん
2021/06/19
jive9821さん
2021/06/20
年明け早々の争奪戦でしたが、参加する価値は十分にあったと思います。
変換ケーブルの方は価値がわかりにくそうですが、使ってみれば金を出す
価値が実感できますからね。