薄い財布もボロボロになりつつあった所に所作の存在を知りました。
そして偶然なことに楽天ポイントも溜まっていたので、思い切って購入しました。
普遍性と意外性
一見すると普遍的ですが、展開すると独特な形状の小銭入れが顔を出します。
シンプルな外側とは違い、思い切った様に斜めに裁断された形状が目を引き、線と線が交差する感じが、折り紙や寄木細工、そして十二単の様な和風な雰囲気を醸し出しています。
また、ワンポイントとしてつけられた金具が素敵。
本革自体は高級感がありますが、単体ではどうしてもチープになってしまいがちなので、普通ならば「キレイに縫い合わせる」「裏地を貼る」とか「コバを塗ったり磨いてツヤを出す」とか「ファスナーやホックを付ける」などで実用性を付加させると共に、製品のデザインにメリハリを付けるのが当たり前なんですが、この財布は上記した事が一切されていません。
そして肝心の固定ボルトは、むしろ目立たない様についてます。
そこにワンポイントで金具を付ける。異素材と合わせるというセオリー通りの演出ですが、革本来の姿と組み合わせる事で、独特な高級感を感じました。
さらに革と共に経年変化していく様で、使い込むと銅の様な表情になるみたいです。
慣れるか、諦めるか。
使ってしばらく経つので、正直に言います。使いにくいです(笑)
どちらかと言うと、使うのが“楽しめる”財布だと思います。
カードに辿り着くまでに、両手を用いて3アクションをこなす必要があり、とても快適ではありません。
でも、そのアクションが独特で、プレゼントの包みを開ける様で少し楽しいのです。
そして長いフラップのおかげで、札やレシートを差し込んで、そのまま包む事もできます。
また、小銭入れも浅めで意外と使いやすく、馴染んで革が伸びて来ると、より開きやすくなります。
カードは6枚程入れてますが、馴染んで来たのか取り出しにくさを感じません。
癖はありますが、癖になる使い勝手です。
絶妙な大きさと収納力
巷では「究極に小さい」や「究極に薄い」を目指した財布も多く、私自身も“薄い財布”に世話になってました。
しかしながら、それ突き詰めすぎると「存在感」が無くなるんですよ。
そして、その「存在感」の無さが「不安」に変わってしまうんですよね。
例えば、出かける前に「あれ?財布持ったかな?」と思ってズボン周りを掌でペタペタ触って。
例えば、バイクでツーリング中に「そういえば財布しっかりしまったかな?」と感じて尻を触るとか。
“薄い”は確かに快適だけど、不意に来る不安感に苛まれるのは頂けない。
かと言って“小さい”も困る。
小さ過ぎる財布も検討しましたが、動き回る仕事なので、ズボンのポケットの中で小さい財布が動き回り、休憩の際に座る度に変な違和感を感じてしまう。
何より、小さい為に収納力が低いのも頂けない。
その点、この「所作コインケース」はコンパクトスマホ並みの大きさで、存在感のある厚みが特徴。
決して究極に薄くも小さくも無いですが、この絶妙な大きさから生まれる存在感が、安心感を生み出してくれます。
尻ポケットで暴れる事も無く、前ポケットで突っ張って動きを阻害する事もありません。
気になったら買い時
正直、デザインと耐久性以外は突出した所はありません。
厚みも重さもあり、たいして小さくもなく、展開時に手間取るし、使い勝手に癖がある。そして理解してるけど、お値段は高め。
ぶっちゃけ、ナイロンの財布の方が汚れや摩耗にも強いですし、何より軽量で安価、使い勝手も良いでしょう。洗濯機に放り込んで洗濯も出来ますし。
しかしながら、いざ使ってみると見方が変わりますね。短所だと思い込んでいた所が、良い塩梅なんですよ。
程よい存在感に、使い込む度に張りが出て厚さも落ち着き、慣れてくるとササッと使える。
短所と長所は表裏一体なんて言いますけど、まさにその通りです。
おまけに材質は、ベジタブルタンニン鞣しの姫路レザー。頑丈さは勿論、使い込む度に変化していく質感や、開封時に漂う革の香りは、ナイロンでは味わえません。
また縫製やホック等の金具は用いられておらず、ボルト一本で固定されている為に永く使えそうです。
この財布が魅力的に見えるならば、絶対に買いだと思います。
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購入金額
5,000円
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購入日
2020年09月05日
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購入場所
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