ASUSのビデオカードです。
GeForce GTX1650を搭載し、若干ですがOCしたモデルです。
LP、補助電源なしのビデオカードだと、現時点の最速はGTX1650になります。
ASUSのは若干ですがOCしてます。
ブック型ケースの設計に依存するが、あまり容易ではない
今回はRyzen 3 2200Gを入れている恵安のケースにインストールしました。
格安ケースへの設置ですが、かなり難航しました。
普通に差し込もうとするとブラケットのベロがひっかかったり、PCI-Expressのコネクタがひっかかります。マトモに入りません。
最終的に、ブラケットとカード本体を結合するネジを外し、ブラケットを先に定位置に配置、あとからカードを入れ込んでネジを締めるというアクロバットなことをする羽目になりました。
メンテナンスを考慮したメーカー製PCなら、おそらくこういう面倒はないと思います。
小さいPCでの作業は得てして難易度が上がりがちですが、久々にやるとトラップが多いと感じます。
ブラケットを分離するにはナット回しと細めのドライバーが必要です。
PC組み立てに使う+ドライバーより少し細めのものが便利です。
皿ネジは規格品ですがDVIコネクターのナット部分は代替品を入手しづらいので、ナメたり折ったりしないよう丁寧に扱う必要があります。
イマイチ
リファレンスデザインが使えないこと、クーラーが専用品になること、市場規模が小さくて量産効果が薄いことなどがあり、性能の割には値段が安くなりません。
コストパフォーマンスとしてはイマイチという評価になると思います。
標準サイズのビデオカードかつ補助電源ありで同じ価格帯(2万5千円まで)だと
nVidiaだとGTX1650Super、GTX1660、
AMDだとRX580やRX590、5500XTが手に入ります。
また、入手性が悪いのもネックです。
比較的品ぞろえがいい(なおかつ価格的にやや高め)であろうソフマップですら、3製品しかありませんでした。
GIGABYTE、ZOTAC、ASUSしかなく、MSIはすでに手に入りませんでした。
ZOTACが最後発ですが、ビックカメラで買うと2万5千円です。
選択肢が少ない上に高い。余計に売れないのバッドループです。
ゲーミングPCを名乗れるだけの性能が手に入る
Pentium G4560+AMD Radeon RX550の環境と、
Ryzen 3 2200GのAPUのみ、
Ryzen 3 2200G+nVidia GeForce GTX1650の環境でベンチマークをとりました。
Ryzen 3 2200Gのときに使ったUnigineのHeavenとValley、あとは重たいゲームということでDiRT Rallyのベンチマークモードを使いました。条件は以下の通りです。
- Heaven:プリセットのBASICとExtreme
- Valley:プリセットのBASIC、Extreme、ExtremeHD
- DiRT Rally:1280x720のLowで走らせました。
UnigineベンチはFPSとスコアが出力されますが、わかりやすくするためFPSのみにしました。
まずHeavenのBASIC
FPSで見ると、Vega8とRX550の差が小さいです。
RX550だけCPUパワーが低いのが響いたんでしょうか?思ったよりFPSが伸びません
Vega8と1650では2.5倍以上の差が開いています。
次にHeavenのExtreme
こちらもRX550が思ったよりも、という感じです。
Heavenのベンチマーク特性的にCPUパワーが影響するのかも。
Vega8とGTX1650では3倍ぐらい違いますね。
今度はValleyのBASIC
負荷が軽すぎるのか、思ったより差が出ませんでした。
Heavenでは振るわなかったRX550が順当にパワーを示してるので、GPUやGPUのメモリを多く使うテストなんだと思います。
続いてValleyのExtreme
Vega8だとガクついてくるあたりです。
RX550もカクつきますが、1650は余裕でした。
この辺からGPUのパワー差がモロにでます。
そしてValleyのExtreme HD
Vega8やRX550では紙芝居でしたが、1650だけはキッチリ動きました。
AMDとnVidiaのアーキテクチャによる差異もあるかもしれませんが、ゲーム用をうたうGPUの本領発揮というところでしょうか?
最後にDiRT Rally。これはFPSの最大、最小、平均をプロットしました。
ここで注目したいのは、GPUごとのFPSの振れ幅です。
1650はほぼ60fpsで張り付き、RX550は少し振れがありますが30fps、Vega8は大幅に振れ幅が大きく、35fps。
ベンチ中の画像を見てる限りVega8は背景のオブジェクト数で速度が大幅に可変します。GPUがメモリアクセスをすると速度が落ちてるのかな、と感じさせるような動き。
ゲームをしてる時にコレだと操作性が悪くなります。
Vega8よりもスコアの劣るRX550の方がゲームとしてはやりやすいくらいです。
ついでにDiRT RallyはGTX1650だけ余裕がありそうなので設定を変更してみました。
画面解像度をあげたり、アンチエイリアスをかけたり、グラフィック設定を引き上げてみたりしました。
小さくて済みませんが、上から以下の順序です。
- 1280x720(アンチエイリアス4倍):Ultra
- 4k:Mid
- フルHD(アンチエイリアス2倍):Hi
- フルHD(アンチエイリアス2倍):Ultra
- フルHD:Mid
- 1280x720:Low
ネタで試しましたが4kはムリでした。フルHDでもエフェクト全開にはできません。
この辺は中の下ランクであるGTX1650の限界でしょうか。
最終的にゲームをするときの設定は、一番上のものにしました。
少し解像度を落としてもエフェクトを豪華にできます。
アンチエイリアスを適用することでドット感も改善できました。
ValleyのExtremeHDやDiRT Rallyで1650の実力を見せつけられた感じです。
それ以外のベンチだと軽すぎたのかもしれません。
言い換えると、オンボードでがくがくになるようなゲームでも1650なら遊べるレベルに引き上げてくれるということです。
ゲーミングPCと名乗って問題ない性能が得られたと思います。
ETS2なら4kでグラフィックを目いっぱいまで引き上げてもまともに動きますし、
割と重たいDiRT Rallyでも解像度を引き上げたりエフェクトを豪華にできます。
NOT 自作向け。事務PCをゲーミングPCに仕立てるブースター
性能は素晴らしいものがあります。
ですが入手性やコスパの悪さゆえ、PCを新規に自作するときに選ぶパーツではないかなと。
こいつが輝くのは、「ブック型PCの改造用」です。
最近はeスポーツ入門用に、リース上がりの中古PCにSSDとビデオカードをぶち込むのが増えました。
たいていはGTX1050あたりです。安いですからね。
こいつは、そういう強化パーツの中でも一番上等な奴になります。
めいっぱいゲームしてやるぜ、という方にはお勧めです。
2020/06/06追記:OSによるパフォーマンスの違い
他のビデオカード用にベンチマークをとりましたので、GTX1650についてはWindows/Linux両方のデータが揃いましたので比較してみました。
Linux版はUbuntu18.04LTS、Windows番はWindows10 2004を使っています。
結論として「Windowsの方が1割から2割程度、スコアが良い」という結果になりました。
ドライバやライブラリのチューニング具合が違うんじゃないかと思います。
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購入金額
20,000円
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購入日
2020年02月23日
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購入場所
ソフマップ秋葉原2号店
まこりんさん
2020/02/25
「Sandy Bridgeおじさん」という単語があるくらいCore iシリーズも第二世代から性能が非常に良いですからね。
それらにいれても良いですね
jakeさん
2020/02/25
Windows10が広まってからでしょうか。
リース上がりのPCがきっちり整備の上で中古品として出回るようになったなあと思います。
Sandyも安定してましたねー。
確かにあのあたりの強化にはうってつけだと思います。