フォノカートリッジ ENTRE 「EC-35」針破損品
ZIGSOWで大活躍のjive9821様よりカートリッジの提供を戴きました ありがとうございます。
私も会員の方から提供を戴くのは初めてで感激至極です さて今回のENTRE(アントレー)はブランド名で会社名は「ソルティアアコースティック」と言う会社で現在は会社も解散となっています。ENTREは空間に漂うとかの意味でフランス語だったと思います。
戴いたカートリッジです 針は折れていますが復旧は可能なのか?
アントレー EC-35
http://20cheaddatebase.web.fc2.com/needie/NDEntre/EC-35.html
TRY1
見た処、カンチレバーと言ってレコード針が付いている黒色棒が折れています このシャフトは黒色ですが、カーボンでは無く、ボロン素材でできている折れやすい素材なのです。
新しいMM型レコード針部分を取り出して、針から5mm位の長さにカットします 黒く見えますが、空洞のアルミ管です 根元(黒い方)はマグネットが付いているので削除です 準備していて、暑いので扇風機の風を強くしたら、針が何処かに飛んでしまって探すこと90分...諦めていたところ、カートリッジの横にマグネットにくっ付いているのを発見しました(なんてこった!)小さいものなので時々あるんですね。
もともとの破損部分のボロンシャフトに、空洞のカットした新レコード針をうまい事被せました
偶然にもボロンシャフトがアルミカンチレバーより径が細かったようです。
L側のみですが...
歪率は1%台でまあまあですが、周波数特性(赤い線)が高域が上がり過ぎです 20KHzで10dBは上がっているようです 何とかしたいです。
TRY2
高域が上がったのは、カンチレバー仰角(或いは俯角)が大きすぎるのとカンチレバーがやや長すぎたのが原因かとも思えたので指でしなやかに曲げていたら、ボロンと折れました(*'ω'*)
其処でカンチレバーのアルミ管をマチ針で拡げてオリジナルの部分に差し込んで接着して何とか納めました。
ボロン軸は無くなりましたが、何とか偽術で繋ぎました (~_~)
カンチレバーの仰角(俯角?)もそれなりにしました
L-CH
R-CH
高域が上昇してしまうのは修正できませんでした この原因は用意したアルミ管カンチレバーがボロン素材で無いと、無理なようです 以前にもEC-35で針部分交換した時にも高域が伸びるのを修正できませんでした 3度やっても同一なのでアルミカンチレバーでは無理なのだと思います。
↓同じように高域が上がります
言い訳かも...
完全に言い訳ですがボロンは音の伝わる速度がアルミの2.6倍で、カートリッジでも高域のレベル上昇に関係してると思います アルミカンチレバーでは無理みたいですね 3度試行して同じ結果となりましたので間違いは無いと思います 最後に針が折れていないオリジナル針でSWEEP波形を観てみます。
赤い線がSWEEP軌跡です。 (正規な針折れていないEC-35でSWEEP)
補修後の音質は如何に...
針部分を修理したものとオリジナルの針のカートリッジが有るのでレコードを聴いてみました
ポリドール MR3233 「ロスインディオス&シルビア」1980
日本が元気があって良い時代のレコードです 「別れても好きな人」「愛のモトマチ」など
低音部分は差は判りません 女性ボーカル部分で声を張り上げた時は少々きつく感じますね
10dBは3.2倍となりますので高音部は信号レベルが小さくてもそれなりにきつくなります。
サ行がきついとかでは無くて僅かに歪んでいるような感じですね 実用上は問題ないレベルです。
ボロンカンチレバーの交換針は販売されていないようですし、あっても取り付けが難しいでしょう
ボロンと折れやすいのも難点ですね。
提供くださったjive9821様に感謝します。
TRY2後撮影
今回SDカードも戴きまして、PCで音楽を聴けるようにセットし直しました DAPは持っていなかったので取り敢えずPCで再生しアナログオーディオ機器側で聴いてみました 低音の厚みがありますね
まだ手始めなので詳細な感想は述べられないですが、車でも聴いてみたいと思います 何から何まで感謝致します。
文中に出てくる波形等は私の環境下での測定波形です 公式のものではありませんし、
保証も出来ません 各自の判断で解釈してください。
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購入金額
0円
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購入日
2023年08月18日
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購入場所
提供品
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