今は無きFENDER JAPANが販売していたコンパクトなギターアンプです。

見た目は本家ブラックフェイスといわれるデザインを模しており、「安価にフェンダーのアンプを鳴らす」という夢を簡単に叶えてくれるアンプと言えると思います。

写真１：フロントパネル

写真２：バックパネル（オリジナルスピーカーREDBACK8が1発、オープンバック）

フェンダーと言えば、キラキラ輝くようなクリーントーンが魅力のイメージがあるのですが、どうしたことでしょう？このアンプはクリーンのキラキラ感など皆無で、ごくフツーのソリッドステートアンプです。それ以上でも以下でもありません。

と言ってしまったら終わってしまうので、もう少し続けます。

INPUT端子にギターを繋いで、チャンネルセレクトでクリーン／オーバードライブを選びます。

クリーンチャンネルの場合はいちばん左のVOLUMEで音量を調節して、TREBLE、MIDDLE、BASSで音質を調整します。

オーバードライブチャンネルの場合は、GAINで歪みを調節し、その右側にあるVOLUMEで音量を調整します。音質はクリーン／ドライブ共通です。

右側にはこのアンプのウリであるCAB STYLE切り替えとREVERBがあります。CAB STYLEはSMALLで普通、LARGEにすると大型アンプをシミュレートした音圧のあるサウンドになります。

これを期待していたのですが、たしかに音圧は上がるけど高音が細くなる印象。ジャキーンってならしたくてもイメージしたサウンドにならない。

REVERBはフェンダーらしい素直なリバーブです。

安価でサウンドもそれなりな印象だけど、見た目はかっこいいのでフェンダーの雰囲気を感じることはできるのではないでしょうか。

これまでのレビューは音量が小さいときのものでしたので、VOLUMEを少し上げて鳴らしてみました。

結果、田舎の戸建て住宅で鳴らすには問題ない音量で、かなり良い感じで鳴ってくれました。

相変わらず歪み系はイマイチだけど、クリーンはTREBLE=8、MIDDLE=1、BASS=3でVOLUME=3ぐらいでかなり良い感じのクリーントーンになりました。

バンドで鳴らすには小さすぎますが、これぐらいの音量でばりばり鳴らせる環境であれば、とてもいいモノだと思いました。改めて実力を見直した感じです。

[2019.04.21追記]

最近、このアンプをバンドの練習場に持ち込んで鳴らしてみたのですが、VOLUMEを5以上上げると、とてもハリのある艶やかなサウンドになります。

歪みも良い感じになってきて、なんか別物になったような錯覚すら覚えます。

VOLUMEを下げるとイマイチだけど、VOLUME=5以上で鳴らせれば、ピッキングニュアンスの簡単にだせる最高に気持ち良いアンプです。

やっと日の目を見た感じです。