心霊現象の真偽は分かりません。科学的な視点で言えば、実験で確認できない現象は、存在しないとの解釈が正しいかと思います。しかし、様々な文化圏で、原始的な宗教を含め、霊魂の存在を示唆するような事例や解釈があるのは結構不思議です。
この本は「事故物件住みます芸人」として名高い(?)松原タニシが書いた一冊です。著者が様々な事故物件に住み、その体験を記したことを期待して本書を読みました。しかし、著者が住んだ事故物件数は5件と思ったより少なく(いや、普通に考えたら充分多いけど)、またいわゆる霊現象も最初の物件がピークで、ちょっと拍子抜けしました。著者が実際に住んだ物件以外には、知人友人などのいわくつき物件に訪ねていった経験が書かれています。
全体を通じて感じるのは、ヤバそうな物件には「悪い気」を感じているということ。もちろん、そういうことが前提で書かれているのでそのように解釈できるとも言えます。しかし、例えば湿度の高い、カビだらけのコンクリートの地下室はなんとなく良い気はしない一方、日当たりの良い部屋に悪い気はしない。この「悪い気」は心を陰鬱とさせ結果としてその人にとって悪い結果をもたらし、受動的意識仮説に基づき、人間は因果関係を「悪い気」に持っていってしまうのかもしれないなと思いました。
さて、人間が説明できなくとも、多数の人間が共通で「悪い気」や「良い気」を写真や日当たり、その他の特徴量から感じ取れるなら、AIで「気が良い」物件、「気が悪い」物件を選別できるのかもしれないと思いました。できたAIと風水の結果を比較してみたいです。
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購入金額
800円
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購入日
2018年10月29日
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購入場所
Amazon
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