MCカートリッジ 「AT32E」 オーディオテクニカ 1979
Audio-Technica MCカートリッジ「AT32E」の針チップ剥がれ品を購入しました
このカートリッジのカンチレバーはベリリウムとのことですが私にカンチレバーの先に楕円針を
接着する技能・冶具はないので、やや径の大きな針組立てを被せました。
修復準備
針側のカバーは茶系の透明なプラスティック製です AT33MLなどはダイキャスト製なのですが、AT32Eは1万以上低価格で、尚且つ見えない部分なので、この部分はコストカットされているようです ケース本体は銀色のダイキャスト製です AT33MLなどはすべて金色です。
定格
修復
針が取れたベリリウムカンチレバーに、若干径の太い針組み立てを被せてエポキシ系接着剤で接着しました 針チップだけ接着したいですが難しそうです...オリジナルは楕円針が付いていましたが手元に有った径の細い針(多分丸針)組み立てを探してエポキシ系接着剤で接着しました。
針圧1.5gで再生している処ですがダンパーは正常でした
1KHz再生時の高調波特性 2次、3次高調波がかなり少なくなっています
WaveSpectraで測定した周波数特性(JVC TRS-1007 EQ特殊変換再生)
AT32E 西島三重子「天体望遠鏡」再生ピーク値 AT33MLと比較し高域が
若干あがっています(PEAK値は上側のグラフでブルーの下側はノイズです)
AT33ML 西島三重子「天体望遠鏡」再生ピーク値 比較で載せました
どちらも針を交換しているのでオリジナルとはコンディションが違いますが...
① AT-32E ② AT33ML の比較では
①AT32Eは中域がAT33MLに比べて弱い感じがします そして画像のように高域上がりでレコードによっては高域がきついときがあります、反面、高音の繊細な再生音は綺麗にでますね 低域や中域音の出方がやや弱いかなとも思えますが、AT32Eでは意外と極超低音が伸びていて気持ちよく出ます ①AT32Eは風鈴の音など、超高域音の再生音が美しく再現され和風の趣をイメージさせるカートリッジです。 ②AT33MLは全域密度の濃い再生音でこれはこれで完成レベルだと思います。
夏の仕掛け花火で、最後にフラッシュのようにピカピカと光って暗闇に消えてしまうのと同じように...高音域の松かさ風鈴がリリリ~んと鳴って静寂の中に消えていく そんな感じの再生音ですかね
他のカートリッジではなかなか味わえない再生音で、このカートリッジの持ち味です。
「ひとりぼっちのサーカス」の曲では、相対的に見ればAT32Eは高域が上がっていると見えます
ケース、針カバー付きで送られてきました
追記
2018-8-21 誤謬訂正、追加
2018-10-9 誤記訂正 誤AudioSpectra →正WaveSpectra
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購入金額
0円
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購入日
2018年頃
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購入場所
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