jamiroquai。ヴォーカリストJay Kayを中心としたAcud Jazz系バンド。特に初期は踊れるビートをベースにしながらも、オーストラリアの民族楽器Didgeridooをフィーチャーした曲もある等独特な感性と、環境問題や政治問題を風刺したような鋭い主張が合わさった特徴あるバンドだった。2017年現在も活動を続け、つい先日も来日公演を行ったる彼らだが、メンバーの入れ替えは激しく、今となってはJay Kay以外のオリジナルメンバーは残っていない。ただ初期の3枚くらいまでのメンツはとても良くて、初期jamiroのリズムとグルーヴの要=強力ベーシストStuart Zender、先日惜しくも46歳の若さでこの世を去ったキーボーディストToby Smith、そして初期の彼らの象徴=Didgeridoo奏者のWallis Buchananあたりが揃っている。
本作“Alright”は彼らの10枚目のシングルにして、このメンツ全員が揃った最後のアルバム“Travelling Without Moving”
に含まれる「Alright」のシングルカット。激しないTobyのエレピと淡々としたStuartのスラップに、Jay Kayの張っていない声が乗る...という感じのCOOLなダンスチューン。激しく踊るというよりは、フロアでゆったりと体を揺らす方が似合うようなミドルテンポチューン。
このCOOLな楽曲ばかり6曲も詰め込んだシングル、各リミキサーはどういう解釈を魅せてくれるのか....
1曲目「Alright (Radio Edit)」は単なる短縮版なので語るべき部分はあまりない。
3曲目の「Alright (Version - Vocal)」はかなり違う。エレピとクリアなギターのカッティングが目立ち、ドラムもベースもないイントロからヴォーカルが入る。その後ベースが加わるがシンベの音で風合いが違う。サビに行く前にはドラムス(音)も加わるが、生でなく打ち込み(たぶん)。全体的に硬い打ち込み優勢で印象が全然違う。
ラストの「Alright (D.J. Version Excursion)」は大胆。6分もあるのにヴォーカルが聴こえるのは多分全部で1分くらい?フレーズサンプリングされた部分のみの繰り返しが全く元曲と異なる展開の上に乗る。部分部分のコード進行は合っているのでこの曲が「Alright」であることを想い出させるが、肌触りが全然異なる。以上2曲はJamiroquaiのメンバーでもあったD.ZireとDrumheadによる。
同じリミキサーなのに結構毛色が違って楽しめた3、6曲目と違って曲に「Tee's」と付く残り3曲は...大差がない。特に4曲目と5曲目は続いているだけにほとんど違いがわからない。ブリッジの部分でベースが残っているのが「Tee's In The House Mix」でベースがオフっているのが「Tee's Digital Club」という感じかなぁ。あとはイントロ~Aメロ~サビまでほぼ違いがわからない。ちなみに2曲目は「Tee's Radio Jay」というだけあって短く「ラジオサイズ」にされている。ただそれだけ。リミックスは神とも番長とも呼ばれたTodd Terryなんだけれど...(Toddは非常に多作なので、そのリミックスの出来はピンからキリまであるが、明らかにキリに近い希ガス..)。
Toddの手がける曲のうち、長い2曲をつなげて置いてしまった順番も敗因の一つかも知れないけれど、なんか中だるみ感があって流しちゃう。
いや、踊る向きには個々の曲の特徴よりも、ビートが効いてて長く踊れればそれで良いノリかも知れないけれど...結局ほとんど3曲目しか聴かないお皿になってます。シングルって収録曲が多くて長けりゃイイってもんじゃないンだね。
【収録曲】
1. Alright (Radio Edit)
2. Alright (Tee's Radio Jay)
3. Alright (Version - Vocal)
4. Alright (Tee's In The House Mix)
5. Alright (Tee's Digital Club)
6. Alright (D.J. Version Excursion)
「Alright」
-
購入金額
1,529円
-
購入日
1997年頃
-
購入場所
ZIGSOWにログインするとコメントやこのアイテムを持っているユーザー全員に質問できます。