最近レコードスタビライザーなるものを使うようになりました。使っていたのは以前掲載したSUNSHINE S4Sという、マグネシウム製のインシュレーターでありながら2分割型となっていて、2つの塊を繋ぐ穴をスピンドル穴に見立ててレコードスタビライザーとしても使えるように工夫された品です。
これは間違いなく音質的な違いははっきり表れるのですが、2つをセットにして使うと音が味気なくなってしまうため、1つにするとしっくりとくるというものでした。
ただ、専用のレコードスタビライザーではないための弱点もあり、中心の穴の径がスピンドルよりも結構大きく、設置位置が中心からずれていてレコードに歪みがあったりすると、逆にワウ(音揺れ)を増加させてしまうこともあるのです。
そこで一度きちんとしたレコードスタビライザーを使ってみようということで、このジャンルとしては最安値製品となる、audio-technica AT618を入手してみることにしました。まあ、たまたまHARD OFFに意外と安く並んでいたからというのが最大の理由ではあるのですが…。
通常はなくても良いのかも
まずはごく普通の盤質のレコードで試してみたのですが、音質的にはSUNSHINE S4Sほど大きな変化は見られません。
若干中域の付帯音が減り明瞭さが出てくるように感じるのですが、600gのおもりを置いてもこの程度しか変わらないのかと逆に驚きます。
今回使っているKENWOOD KP-9010はスピンドルが所謂流体軸受のような構造となっていて、軸の摩耗などの心配があまりない構造ですから良いのですが、ごく普通のスピンドルでこれを使い続けたときには、音質の改善よりも軸の摩耗が心配になってきてしまいます。
強いていえば意味があると感じたのは、反りのあるレコードを再生するときです。これを置いた方がアームの上下動が明らかに減り、トレースが安定して音の揺らぎも減ります。もっとも、外側の一部だけが反っているようなレコード(私が買った「Wallflower / Diana Krall」などはこのパターンでした)では、これを置いたところで特に変化はありません。
もっとも、これはターンテーブルシートとして使っている、SUNSHINE STS-1+47研究所 4728 豚革による改善効果が出ていて、それ以上の上積みが無いというだけで、付属のターンテーブルシートのままで使っていれば話は違うのかも知れません。
少なくとも今の状況で判断する限りは、積極的に使わなければいけないほどのものではないというのが結論です。音質的に何らかの変化を求めたいのであれば、SUNSHINE S4Sの方がはっきりと出ていました。ただ、反りがあるレコードを多少なりとも安定させたいという用途であれば、AT618の重量は決して無駄にはなりません。
私の場合は、現状では重量盤ではスタビライザー無し、通常版では設置位置を注意してS4S、反りのある盤ではAT618という使い分けをするようにしています。
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購入金額
1,620円
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購入日
2017年12月10日
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購入場所
HARD OFF
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