2014年10月にプロケーブル社さんから200-100Vダウントランスを購入しています。
音楽は好きだがオーディオには興味が無いと仰る方でも、導入前後で著しく変化した店内の
サウンドに驚かれます。
同時にプロケーブル社推奨の電源ケーブルとSPケーブルも交換したかったのですが、どの製品の効果が現れているのかを知るためには、順序立てて交換するのが良いと考えて、約1ヶ月後に電源ケーブルを交換し、その1週間後にSPケーブルを交換しました。
非メッキ端子と高級シールドケーブルの組み合わせは 他では手に入らない
米国WATTGATE社の標準プラグが使われています。
プラグ部は黒色と透明の2種類から選択可能ですが、素材はどちらもポリカボネートということです。
発売元によりますと、音質面で優劣はなく、価格も同じなので、どうぞお好みで、ということです。
ケーブルは、米国のA2D社にプロケーブル社が発注したシールド仕様です。
長さは1.0 1.5 2.0 4.0 5.0メートルの中から選択可能です。
私の手元にある製品は、1.0mで、販売価格は7800円でした。
製品欄に掲載されている8300円は1.5m長の価格です。
IECコネクター側内部、コンセント側にある2本のブレード、アースブレード、全ての金属部は非メッキ仕様です。
非メッキのコンセントプラグ。
それはパナソニック製の最も安価な電源プラグの「それ」と同じ銅色のものです。
数万円クラスのオーディオ用電源プラグにも稀に存在しますが、製品付属のコンセントプラグはロジウムメッキが標準ですし、高価なモデルは金メッキや各種貴金属メッキの製品が多く見られる中、
どうして「わざわざお金を出して、非メッキのコンセントプラグ・ケーブル」を買うのか?
その製品に価値があるのか?
プロケーブルのダウントランスを導入したら、この電源ケーブル導入は必然
屋内配電盤から200Vケーブルを引き出す工事を依頼し、
IHコンロ用のそれとは形状が異る3相のマレンコ製コンセントを設置してもらいます。
このコンセントは、ダウントランスに標準で付く「非メッキ」のものでして、当然のように
ダウントランスから伸びるシールドケーブルの先にも非メッキ仕様の20A250Vマレンコ製プラグが付きます。
購入時に届く取説メールには、ダウントランスに挿すプラグには「非メッキ仕様」を選ぶことが強く推奨されます。
そうするにしても、全てを一度に行うと「どの製品が効果があるのか?」が判断しづらくなると考えて、最初の1ヶ月は、アンプ標準の電源ケーブルを使うことにしました。
他のレビュー内容と重複しますが、根本的に、全てが変わりました。次元が違います。
もう1000Mからは出ないと思い込んでいた音が出ました。
月並みない言い方ですが、何度も聴き込んでいるはずの愛聴盤から知らなかった音が聴こえるようになります。
35年以上喫煙可能な店内に置かれている1000Mのベリリウム振動板には、埃とヤニが付着しているので、本来の輝きは見て取れません。
振動板の質量が増えているはずなので、新品の頃のような輝く高域は出ないと思い込んでいました。
40W+40Wトロイダルトランス一個の薄いアンプでは、密閉型エンクロージャに納まる思い紙コーンウーファは動かせないので、伸びて弾む低音は期待できないと自分に言い聞かせていました。
でも、全域で改善されました。
オーディオに興味を持たれているお客様の中から
「スーパーウーファーを入れたのか?」
「ハイレゾ音源を入れたのか?」
まずは首をかしげながらお尋ねになる方が続出します。
面白いことに
ラッパを吹く方は「サックスやペットの音が全然違う」
古いオーディオファンは「こんなリターン・トゥ・フォーエバー聞いたことない」
パーカッショニストは「すごい切れや、なんで?」
私は「ギターの奏法が見えるような気がする。 ベースの音程がはっきり判る」
同じ曲を聴いていても、人によって注目点が違うということがよく判りました。
ただ、高域が伸びすぎて、音量を上げると「きつく」感じることも事実でした。
徐々にセッティングを変えながら対応するのですが、1000Mのアッテネーターポジションは
中域・高域共に+3dBで固定していましたが、共に-2dBと減衰方向に振りました。
改めてプロケーブル社HPを確認すると、ダウントランス導入後は、電源ケーブル接点周りから
ロジウムメッキ等を排除し「非メッキ」に変更することが推奨されています。
かいつまんで書くと、ロジウムメッキは「音を悪くする元凶」とされています。
その表現はともかく、高域のキツイひと月を経験した後で、まず非メッキ電源ケーブルを一本注文することにします。
で、どうなったのか?
実は、元に戻す実験をしていません。 いや、したくないんです
コンセントに限らず、プラグ類はしっかりと固定されていることが大事だと思います。
特にIECプラグの方は、アンプの純正品より固くキチンと差し込めることに好印象を持ちました。
IEC側もコンセント側も、黒くて大きな そしてしっかりとしたプラグです。
肝心なのは音ですね。
これはもう、、元には戻れません。
フラットという言葉に憧れは無いのですが、そう言っても過言ではないかもしれません。
自分なりの表現で言わせていただくと
雑味が消え失せる感じなんです。
雑味が無くなると、音に煩さが無いので、ボリュームを上げてしまいます。
それまでのボリューム位置では、少し物足りなく感じるとも云えます。
時計で云うと、9時から10時に。
オーディオファンにとっては小音量の部類ですが、店内で営業中に、自分もお客様も楽しめる。
それがイチバンの目的です。
混雑している時には9時頃まで下げますが、一段落したら10時に上げて自分を癒やします。
これまで9時で聴いていた音楽が10時になると、低音楽器の主張が感じられます。
高域の伸びは、ただオーディオ的快感に繋がるだけでなく、音場の広がりや定位の良さにも繋がるように感じています。 それでいてキツイ高域は消え失せました。
もしこの電源ケーブルが、プレミアムレビュー提供品なら、義務として「元のケーブル」に戻す比較実験を行いますが、もう戻せません。
自分の部屋に1000Mを置いていた時はもちろん、これまで色々なアンプや音源を使ってきましたが、こんな音は一度も聞けませんでしたから。
それがアート・ペッパーであれ、ニール・ヤングでも、EPOでもエラでも。
それがCDでもMDでも、実はスターデジオも良い音で楽しめるんです。
ダウントランス未導入の方にはオススメしません
ウェブ上の知識ですが、100V壁コンセントやオーディオタップから給電なされている方が
非メッキプラグをお使いになると、音が鈍重になる、高域が伸びない らしいです。
当方環境下ではきつい高域が改善されていることからもなんとなく予見できる情報だと思ってます。
マレンコ製のきちんとしたプラグと、きちんとしたシールドケーブルを使って職人さんが手作りで製作されている商品ですので、目指す方向が合致すれば これほどよい製品も無いと思うのですが、
ロジウムメッキ仕様プラグの方がシステムとの親和性があるという事がある以上は、万人にオススメできる製品では無いとお伝えするのが良いと思ってます。
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購入金額
7,800円
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購入日
2014年11月05日
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購入場所
プロケーブル通販
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