レビューメディア「ジグソー」

遂にこの容量も1万円割れに突入

最近はTLC NANDの普及に伴い、SSDの価格が一段と下落すると同時に、主力商品の容量も250GBクラス(240~256GB)から500GBクラス(480~512GB)に移りつつあるという印象があります。

 

各社のハイエンドクラスを除けば250GBクラスはもはや実売価格で1万円以下が標準となり、最低価格帯は6千円前後というところまで来ていますし、500GBクラスも1.1~1.2万円辺りにローエンド製品が複数並ぶ状況となってきました。

 

手持ちのSSDのストックの中にも500GBクラスはいくつかあるのですが、比較的高性能な製品が多く、気軽に使いつぶせるローエンド製品が1つあっても良いかと思っていたところで安売り品を見つけたのが、このOCZ TRION100でした。

 

TRION100は既に後継のTRION150が発売されていますが、まだまだ市場には多く流通しています。そのだぶつき気味の在庫が幸いしているのか、480GBモデルで遂に1万円を割り込んだということで、これなら安心して買えるということで1台購入してみました。

 

 

 

 

 

 

 

 

安売り品ではありますが、きちんと国内代理店を通っている正規品で、ラベルが貼付されています。もっとも、この保証ラベルについては、今のOCZは「OCZ Technology」(破産法申請前)ではなく「OCZ Storage Solutions」(東芝傘下入り後の現名称)だろうと突っ込みたいところですが…。

 

 

 

 

 

 

 

 

本体の外観自体は、これまでに取り上げたOCZ製品と共通の印象を持つデザインで、配色だけが違っているというものです。ただ、手に持つとかなり重さを感じたこれまでのOCZ製SSDと比べると大幅に軽いということがわかります。

 

この後は使用感やベンチマークテストの結果を掲載しますが、丁度同じ480GBのOCZ製SSDを過去にレビューで取り上げていますので、併せてご覧いただければと思います。

 

 

 

 

 

更新: 2016/07/29
各種ベンチマーク

ローエンド帯の中では優秀な性能

それではいつも通り、ベンチマークテストの結果です。これまでのSSDレビューと同様の環境となる、Xeon E5-2670搭載のASUS P9X79のSATA 6Gbps対応ポートに接続しています。

 

 

 

 

 

 

 

 

▲Crystal Disk Mark 5.1.1
▲Crystal Disk Mark 5.1.1

 

 

 

▲Crystal Disk Mark Nano Pico Edition
▲Crystal Disk Mark Nano Pico Edition

 

 

 

 

まず、シーケンシャルについては、Crystal Disk Mark 5系でリード・ライト共に公称値を僅かながら上回ってきました。メーカー公称値ではリード550MB/s、ライト530MB/sとなっています。

 

また、ランダムでもハイエンドクラスよりは落ちるものの、そのやや下という製品よりは良好な値を示します。むしろ上位モデルとなるARC100よりは、ほぼ全ての値で上なのです。

 

もっとも、残り容量の低下と共にTRION100では速度性能の落ち込みが激しくなるそうで、容量を8割方使い切るような環境で使い続ける場合にはARC100の方が性能・書込寿命共に上回ってくるとのことです。

 

逆に250GB程度でも足りそうな用途だけど、念のためにやや容量が大きめのSSDを、という使い方であれば、ローエンドクラスの中ではかなり優秀といえるこの性能が生きてくるということになります。

 

 

 

▲Crystal Disk Info
▲Crystal Disk Info

 

 

 

一応Crystal Disk Infoの情報も取得してみましたが、あまり有意なデータは得られませんでした。

 

更新: 2016/07/28
総評

実売価格を考えれば充分に優れた内容を持つ

ローエンドクラスかつTLC NAND搭載製品としては、4Kランダムや書込全般で極端な弱点が発生しておらず、格安品の割にはバランスの良さが光ります。

 

本製品は一応「主要部品はオール東芝製」ということになっています。NANDは当然として、コントローラーにも東芝自社製のTC58NC1000GSB-00を搭載しているとのことです。

 

ただ、このTC58NC1000GSB-00は完全な自社製という訳ではなく、TLC NAND搭載の低価格帯SSDで頻繁に利用されるPHISON S10のカスタマイズモデルではないかといわれています。オリジナルのS10と比べると、データ圧縮による速度変化が少ないという差異はあるようですが…。実際にTRION100の基板レイアウトは、一般的なPHISON S10搭載製品と酷似しているという話もありますし。OCZ内製のBarefoot 3や、これまでのMarvellカスタマイズの東芝コントローラーではTLC NANDをサポートしないはずですから、妥当な方向性だとは思います。

 

 

ちなみに現行のTRION150でも、Web上で基板写真を見た限りではコントローラーはTC58NC1000GSB-00のままであり、NANDがTSOPに変更されているという程度の差でした。海外のレビューサイトでは実使用環境の速度はTRION150の方が進歩しているとの結果を掲載していましたので、ファームウェアなどの造り込みで差がつけられているということでしょう。

 

構成面ではごく普通のローエンドクラスのSSDではありますが、パフォーマンスは意外と優秀ですし、ローエンドでもひときわ安い価格には大きな魅力があります。同じローエンドクラスのSSDでも、

 

 

 

 

こちらと比べれば素性もはっきりしていますし、価格はより安いくらいですからね。

 

気軽に使えるSSDという要求を最も満たしてくれるお買い得品といえそうです。

  • 購入金額

    9,980円

  • 購入日

    2016年07月26日

  • 購入場所

    PC4U

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