以前海外向けの低性能7インチタブレット「MOMO7W」を使ってみたのだけど…
こちらにあるとおり、画面解像度、メモリ・ストレージ容量等さすがに癖がありすぎた。そして何より3ヶ月でぶっ壊れた。
MOMO7Wは「メモリ1GB」「1024x600の解像度」「ストレージ16GB」というマゾヒスト向けスペックはどうせ海外向けだけだろうと思っていたら、恐ろしい事に国内向けでも近いスペックのものが発売されてしまっている。もうおなかいっぱいです。
という訳でMOMO7Wに鍛えられた(?)自分はせめてドットバイドットでストアアプリが使えて国内向けの格安タブレットが無いかと探してみた。ありました。
15000円ならコスパは高い
タッチパネルの感度は十分。ただ何故かMOMO7Wで使えた100円ショップのスタイラスペンだと反応がよろしくない。表面の保護フィルムの素材が違いそうなのでそのあたりか。
保護フィルムの手触りは良好。また画面端等の精度は明らかにMOMO7Wより優秀。優秀といってもこれでやっと国内で一般販売されているモデル程度かもしれないが。
左から7インチのMOMO7W、本機、SurfacePro。枠が少なめなので7インチタブと持った感じはあまり変わらない。
ただ15000円となると20000円台のタブレットも視野に出てくるのでより付加価値や安心感を求めるなら無難にそっちを選んだほうがいいだろう(他のサイトの書き込みを見るとやはり初期不良品にあたっている人もいる)。とにかく安く、シンプルでいいという人向け。
高出力充電器に画面保護フィルムもついているので、追加投資もMicroSD程度でOK。シンプルな使い方ならそれすらも後回しでいいかも。15000円ポッキリで使える。
Windowsを普通に使う最低ライン
最低ラインといいつつ星が多いのは「普通に使えるから」この小さい画面でやろうと思うことは大体ストレスなくできる…というかMOMO7Wがストレスありすぎだったんで「普通」に使えることがなんとありがたいことか。
CPUはATOM Z3735F。クアッドコアの1.33GHzで、Z3735Gと同等だが付随するメモリ容量が1GBから2GBと倍になる。MiiX8等に搭載されたZ3740とCPU自体の性能は同等で廉価パッケージング品といったところか。
メモリが2GBになり速度も少し上がったのかグラフィックのスコアも上昇している。
ストレージはメーカー不明。Writeは低いがReadはそこそこ。ただしエクスペリエンスインデックスではMOMO7Wに負けるスコアだった。ただし体感速度への影響は少ないというかMOMO7Wの他がガタガタすぎたのでわからない。
ストレージ容量はMOMO7Wの倍とはいえ32GBと貧弱。しかし自分でDSP版いれたんじゃねえかと勘違いするような素晴らしいなんもなし状態のおかげで空き容量は結構ある。
3GBちょいの回復パーティーション(削除不可)がありCドライブは25.6GBなのだが、現段階でのWindowsUpdateを適用した状態で7GBの使用量。開き領域は18.6GBある。MOMO7Wは16GBな上に回復パーティーションが4.5GBも食っていたのでスペック以上に余裕が大きい。
バッテリーに関しては公証5時間とあり、まだ本格的に使ってはいないが、ライトユーズなら実際それくらい持つ。同クラスのタブレットと比べるとやはり軽い分バッテリー容量はすくなさそうなので充電器やモバイルバッテリーがあったほうが安心。
ストレージとバッテリー容量を差っぴけば、8インチタブの定番だったMiiX8に近い働きはしてくれる。IEで艦これはもちろん、艦これを開きながらニコ動を再生してもコメントがだばだば流れてくる。2分割画面だとかなり小さくなるので実用的ではないが。別のタブを開きっぱなしにしてもOK。Windowsらしいマルチタスクだ。
何当たり前のことを言ってるんだといいそうだが、MOMO7Wだとこういうことをすると毎回毎回メモリ不足エラーが出ていたので1GBの差は数字以上に大きい。
MOMO7Wは使うのに工夫がいるマゾ向けだったが、これなら普通の人でも使える。以前使っていたATOM N470搭載ネットブックと比べる圧倒的な快適さだ。
Windows10化も可能
さて、小型端末向けの「Windows8.1 with Bing」であるもののWindows10無償アップグレード対象のOSではある。かつかつの性能のせいかアップグレードのアイコンは出てこない。しかし一応要件は満たしている。様子見するつもりだったがついついアップグレードをしてしまった。
アップグレード時に障壁になるのが「16GBの空き容量」。コイツは標準状態で18.6GBの空きがあるのでクリーンインストールではなくアップデートツールで対応できるのだ。逆に言うとソフトとかを入れて16GBを切ると面倒そうだったというのも即効でやった理由。何より32GBストレージのマシンでアップグレード使うとどうなるか楽しそうだったので。
まずはWindows8.1用の回復ドライブを作っておく。回復パーティーションが3GBちょいなので回復ドライブは4GBのUSBメモリでOK。いまどきなら余っているだろう。
そしたらアップグレード用のiso(Home/32bit)をダウンロード。そのisoをやはり4GB程度のUSBメモリにつっこんでマウント(OS標準機能でOK)すればアップ開始だ。
USBメモリで充電用ポートがふさがってしまい、バッテリー不足になる可能性があるので本体側のMicroSDスロットを使ったほうが間違いなくいいだろう。というかなんでそうしなかったんだ俺。
1時間くらいして完了。おそるそるCドライブの容量を見てみると…なんと空き容量は15GBもある。Windows8.1のバックアップファイルが丸々残っているのにもかかわらずだ。
更にWindows10用の回復パーティーション(450MB)が新たに作られているので、これまで削除不能だったWindows8.1用の回復パーティーション3GB分をCドライブにまわせると言う事だ(Windows8.1は小容量端末の場合回復パーティーション内のファイルの一部を使って動作しているので無理やり回復パーティーションを消すと起動不能になる。MOMO7Wで爆破済み)。
但しそのままだとパーティーションの順番的にCドライブに割り振れないので、EaseUS Partition Masterを使いWin8.1の回復パーティーションを削除→Win10の回復パーティーションを末尾へ移動。そして最後にCドライブを広げれば…
できあがり。使用可能容量は3GB弱増えたし、無事しっかりWindows10が動いている。8.1に比べて体感速度に差はないので、この性能の端末で十分動くようにWindows10はできているようだ。
ドライバ類も勝手にあたったので何の手間もなかった。
じゃあWDP-082-2G32G-BTはWindows10へのアップデートはしたほうがいいのか?と聞かれると…実は正直なところNoだ。まだ短時間使っただけだが…
メリット
・回復パーティーションの軽量化によるCドライブ容量の増加
・アクションセンターの通知が便利
・デスクトップの拡大スケーリングが効くのでデスクトップモードの操作性向上
(8.1では解像度が低く拡大スケーリングがロックされていた)
デメリット
・タブレットモードでもタスクバーが常時表示されるので8インチ画面だと厳しい
(タスクバーを自動的に隠す設定にすれば消えるがデスクトップモードでも消える)
・全画面表示前提のUI版IEがなくなるのでWEBページ表示量は更に小さくなる
・edgeはデスクトップ版IE準拠の操作性なのでやはり小さい画面だと操作し難い
とにかくこのUI版IEが無いというデメリットが低解像度8インチタブの場合影響がでかい。なんだかんだいってUI版IE等の小型タブレットにおける操作性と全画面表示はかなりの武器だったのだ。
せっかくの拡大スケーリングも、タブレットモード時のタスクバーまででかくなるんで使ってない始末。タスクバーを自動的に隠すモードもデスクトップモードと連動してしまうので、デスクトップモードが扱いにくくなる。Windows10が今後どういう方向に行くかは未知数だが、コイツのような小型タブレットの場合、現段階ではWindows8.1で使っていたほうが快適かもしれない。
10インチのSurfaceならむしろタスクバー常時表示は便利なのだが…ああ、だからWindow8とWindows10なのか!!
-
購入金額
14,980円
-
購入日
2015年07月28日
-
購入場所
NTT-X
パッチコさん
2015/08/01
8インチはやっぱり微妙な線もあるけどとりあえず、やりたいことは一通りできる感じです。
にしても、安い!
Vossさん
2015/08/01
タブレットモードも積んでるけど、何かと中途半端というか。
jakeさん
2015/08/01
色んな意味で上級者向け、でしょうか。
下小川さん
2015/08/03
普通に使える最低ラインはクリアしてるんで、15000円という値段以上に働いてくれます。Win10化もできたしな!!
Win10に関してはやっぱり小画面タブだとWin8に軍配があがりますねえ。せっかくタブレットモードと銘打ってるんだからWin8くらい特化したものかと思ってたんですが。