SENNHEISER HD650/HD600/HD580系用の交換用ケーブルです。
特徴はなんといっても安いことでしょう。一応銀ケーブルを採用していながら、税込みで3千円以下で買えるのですから。そもそもリケーブル用のケーブルがここまで安いこと自体、滅多にありません。
このシリーズのケーブルは何種類か出ていて、以前はXLR端子を備えたバランス接続用も販売されていたようです。出来ればこれも入手したいところですが、既に入手困難になってしまっているようです。
個人的には銀ケーブルというと、以前使っていたカートリッジ用のリード線の、繊細ではあるが力感に乏しく中高域に独特のキャラクターが乗ってくるという印象がどうしても強いのですが、このケーブルは果たしてどうでしょうか。
コストパフォーマンスは高いが…
まず驚いたのは、この状態です。
こちら側はLの刻印でわかる通り左側のユニットなのですが、こちらに赤い端子を接続しなくてはいけないのです。
一般的にオーディオではR(右側)が赤い端子という規則があるため、最初は右側に赤い端子を接続したのですが、出て来た音がおかしいことに気付き、音を出しながら確認したところ赤→左側、黒→右側という接続が正解だということがわかりました。私が入手した個体だけの問題か、この製品自体の設計なのかは判別出来ませんが、注意が必要です。
出てくる音質については、私が持っている銀ケーブルへの印象と大きくは違いません。高域方向は緻密なのですがキレは一歩後退しますし、主に金管楽器のメタリックな部分が強調されるきらいがあります。
低域方向は標準ケーブルに対して量感も力感も後退してしまい、ベースの音が妙に味気なくなってしまいます。また、アコースティックギターの胴鳴りも薄くなってしまい、HD650本来の音を少なからず殺してしまっているという印象を受けます。
同じアルバムからの曲を聴いた場合に、例えばこちらのアルバム
では、1曲目「NOW」では標準ケーブルが明らかにマッチしますし、6曲目「LOVE LIVES ON」では銀ケーブルの方に魅力を感じるなど、得手不得手がはっきりと出てくるといえます。
総合的には標準ケーブルの方がソースを選ばない万能型といえますが、3千円以下でリケーブルによる違いをはっきりと味わわせてくれるこのケーブルにも魅力はあり、まさにリケーブル入門用に適した製品といえるでしょう。
2015/05/03追記
文中で触れた本製品の左右についてですが、2本目に入手した個体では赤が右という常識的なものでした。やはり最初の方は個体不良ということでしょう。既に入手不能となっている品であり、代替品が入手出来そうにありませんのでこのまま使うことにしますが…。
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購入金額
2,999円
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購入日
2015年04月02日
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購入場所
ドスパラ
harmankardonさん
2015/04/02
そんなこともあるんですね.
jive9821さん
2015/04/02
私も「赤が右」と思って何も考えずに接続したのですが、普段聴き慣れている楽器の定位と合わないのでおかしいと思い、左右がはっきりと分かれている楽曲で確認して、赤が左であることを確認しました。
上海問屋の品ですから、組み立て工程での間違いである可能性が高いと思いますが…。