今回、Fractal Design さんから OC3D.net にてATXケース部門1等賞を受賞した
Define R5 のレビューをする機会をいただきました。
Fractal DesignのケースはARC-XLを所持しているのですが、自作erが満足いく非常によく出来たケースでしたので、Define R5にも期待が持てます。
Fractal Designはケースメーカーの中では後発組で、数ある老舗メーカーの中に参入するに当たり、
色々なメーカーの良いところを取り入れ、ケース業界の後発組という点を活かした、
自作組にとって痒い所に手が届く素敵ケースを作っているメーカーさんです。
長文は読んでいられないという方は動画で簡単にまとめてみましたのでこちらをどうぞ
シンプルでリビング置きにも違和感なし
スウェーデン発のデザインと設計
※公式より抜粋
全てのFractal Design製品の設計や検査は弊社スウェーデン本社で行われています。また、全ての製品に北欧デザインの象徴である、簡素、エレガントなデザインを取り組み、「Less is more」(より少なく語ることは、より多く語ることである)のモットーに準じています。
というデザインコンセプトを持って設計しているだけあり、ゴテゴテとした飾り付けのない、シンプルで飽きの来ないデザインと、リビングに置いても違和感のないデザインが売りなメーカーさんと勝手に解釈しています。
Fractal Designのケースは主に、4種類のコンセプトのラインがあり、
- エアーフロー重視のARCシリーズ
- エントリーモデルのCOREシリーズ
- HTPC、ファイルサーバー向けのNODEシリーズ
- 静音性重視のDefineシリーズ
があります。
今回レビューするのは、静音重視のDefineシリーズ の Define R5 になります。
ARC-XLを使用しておりますが、エアーフロー重視なだけに少しレーシングマシーン的なデザインなのに対し、本商品であるDefine R5は、fractal design が掲げているコンセプト通りな、簡素でエレガントなデザインだと思います。
★0.5足りないのは個人的に光物スキーな私はウインドウモデルが欲しいのですが、
日本では未発売のようで、そこが残念なので★-0.5としました。
※1月末に送られてから、ダラダラと一ヶ月レビューを作っている間に
PCショップarkさんでウインドウモデルの発売が開始したみたいです
ウインドウモデルが発売されても▲0.5なのは、かっこいいデザインというよりシンプルで飽きのこないデザインのため好き嫌いもあるかな~と思い評価はそのままにしました
送られてきた商品がウインドウモデルだったら文句なく★5つにしてしまうくらいカッコイイです。
※公式より画像引用
本レビューでは、サイドパネルが一面に、防音材が張ってあり、サイドにオプションで追加ファンを取り付けることが出来るモデルを紹介します。
ケースのサイズは W232 x H462 x D531mmと若干横幅が大きめかなとも思えますが、
一般的なATXケースの範疇内です。
羊の皮を被った狼
(墓石)モノリスのようなシンプルデザイン!
リビングに置いても違和感のないデザインは
いかにも静音ケースです
という外観ですが、一皮剥くとバリバリのオーバークロッカーでも使えてしまうエアーフロー!
ファイルサーバーにもなれれば、本格的な水冷マシーンにもなれてしまう!
そんな欲張りなスペックを持っています。
主な特徴※公式ページからの転載
- 防音性に優れた高密度吸音素材をケース全体に採用する事でケース内から発生する騒音を最大限に抑え、更にケース内の通気や冷却機能を損なわない様に設計・デザインをされている為、静音コンピューティングに最適。
- このサイズのケースにおいては非常に優れた拡張性を持ち、上部に420mm、前面に360mmまでの水冷クーラー用ラジエータに対応可能。
- 工具不要で利用可能な新しい ModuVent ファンスロットカバーを搭載、ユーザーの必要に応じて、冷却ファンを追加増設する事も、ファンスロットを閉めたままで騒音を最大限に吸収させることも可能。
- 最高の通気性を確保しながらも低騒音での動作を実現する為に開発された Fractal Design Dynamic GP14 140mm ファンを 2基搭載。
- PCケース前面と下部の吸気口に設置された防塵フィルターにより、ケース内部を埃のない状態で運用を実現し、フィルターはケースの前面から簡単にメンテナンス可能。
- ユーザーの作業スペースに、よりケースがフィットするようにデュアルサイドマウンティングを備えた新しい構成の前面ドアを採用。
- マザーボードトレイの背面に、専用の SSD用マウントを2か所用意。工具なしで設置したり、取り外したりできる画期的な新しいブラケットを採用。
- HDD ケージシステムには 3.5 インチまたは 2.5 インチドライブを最大 8 台まで設置可能、従来よりも更に優れた拡張性を実現。ユーザー個人の好みに応じてケースレイアウトを変更可能。
- ODD ケージは簡単に着脱出来、内部スペースの確保が容易に可能。通気性の確保、水冷システムの搭載、HDDケージの追加マウント等の拡張にも利用可能。
- さらに改良された頑丈な金属 HDD トレイを採用。ハードドライブのための優れた防音機能を備え、オープンな設計のケージ内の通気を確保。
- ケースの左側にある画期的な新しいクイック開放システムは、左サイドパネルのセキュアなマウントを可能にしつつ、素早く簡単にシステムにアクセス可能。
- エンドユーザーの利便性を考慮して3 速ファンコントローラーを前面パネルに統合、最大 3 基のファンまでサポート可能。
- Define R5 モデルにはウィンドウサイドパネルが付いています。
製品仕様
- 対応マザーボード: ATX, Micro ATX , Mini ITX
- 7拡張スロット
- 2 - 5.25 インチベイ (取り外し可能)
- 8 - 3.5 インチ HDD ポジション (2.5 インチユニットにも対応), 2 - 2.5 インチの専用 SSD ユニットポジション
- 4 - ModuVentファン通気口カバー
- 9 - ファンポジション (2 台の Fractal Design Dynamic GP14 140mm ファン付属)
- 防塵フィルター: 下部と前面の通気口
- 最大 180 mm の高さの CPU 冷却装置
- 190/170 mm までの ATX PSU。下部に 120/140mm ファンを設置; 下部のファン設置位置を使用しない場合は、これより長い PSU (300mm まで) を使用可能。
- 310 mm までのグラフィックスカード (上部の HDD ケージを設置した状態); 上部のケージを取り外した状態で、440 mm までのグラフィックスカードを設置可能
- マザーボードプレートの後ろにケーブル配線用の 20 - 35 mm のスペースを確保
- ケーブル管理が楽になる Velcro ストラップ付属
- デュアルマウントシステムにより前面ドアは開放方向を切り替え可能
- 左サイドパネルは簡単にアクセスするためのクイック開放システムを備え、サイドパネルを安全に閉じておくことが可能
- 右サイドパネルには利用しやすい固定つまみねじ
- 色: 黒, チタニウム (黒のケース、チタニウムの前面パネル), 白
- ケースの寸法 - 幅 x 高さ x 奥行き (mm): 232 x 451 x 521
- ケースの寸法 - 脚/突起部/ネジを含む (mm): 232 x 462 x 531
- 重量 (kg): 11.2 kg
- パッケージの寸法 - 幅 x 高さ x 奥行き (mm): 327 x 615 x 540
- パッケージの重量 – (Kg): 12.8 kg
スペックについては、よくぞこれだけのギミックを取り入れたものだ
と素直に感嘆できる特盛り仕様です。
自作er の痒い所に手が届く機能性!
❚サイドパネル
今までのFractal Designのケースから革新的な進化を果たしたサイドパネル
ハンドスクリューでツールフリーに取り外しが出来るのは従来通りですが、マーザーボード側の
サイドパネルにクイック開放システムを搭載しました
開け閉めする事の多いマーザーボード側のサイドパネルは、従来通りにハンドスクリューで固定することも出来る他、ハンドスクリューを取り外しておいて、真ん中のレバーをスライドするだけでも開閉できるシステムです。
頻繁に扉を開け閉めする自作erにとっては、非常にナイスなシステムで、サイドパネルの開け閉めがかなり楽になったおかげでお掃除する頻度があがりました。
サイドパネルの裏側はみっちりと吸音素材が貼り付けられていて、R4で不満のあった、吸音素材の密着不備や、サイドフィニッシュのホツレなど一切ないガッシリとした造りになっています。
旧型との工作精度の違いがハッキリと出ていて確実に進化しています。
ザ○とは違うのだよ○クとは・・
叩いた音も、『ゴンゴン』と重い音がして、消音性能を期待させます。
実際に持ってみた感想もズッシリと重く、重厚な作りで、扉の重さも約1.7Kgもあります!
サイドパネルの厚みを約1.16mmあり、ペラペラ感は一切感じられません。
裏配線側のサイドパネルにはクイック開放システムは付いていないのですが、
ハンドスクリューがサイドパネルから外れないようになっているので、
ネジが無くなったりしないようになっています。
こういう機能が地味に嬉しかったりします
❚『ModuVentファンスロットカバー』
Defineシリーズと言えば、言わずと知れた静音ケース。
普通、静音ケースといえば窒息ケースをイメージしますが、Define R5は一味違います
静音性を高める為の防音シートをフロント、サイド、トップに纏っていますが、一皮向けば
バリバリのオーバークロッカーでも使えるエアーフローケースにも成れるギミックがあります。
そのギミックが、R4との最大の違いになる、
『ModuVentファンスロットカバー』
です。
トップに3枚とサイドパネルに1枚設置してあり、静音性を高めたい時はカバーを閉じて使用し、
エアーフローを求めたい時はカバーを外してファンを追加し空気の流れを作って上げることが出来ます。
サイドパネルの『ModuVentファンスロットカバー』は、ネジの固定式になっています。
ケーストップ部分は3箇所の『ModuVentファンスロットカバー』が設置されています。
トップのカバーはツールレスで取り外しができ,
切り込みに合わせてパチンと固定するだけなので、取付、取り外しも簡単です。
もちろん、トップの『ModuVentファンスロットカバー』も吸音材がびっしりと貼り付けられています。
❚フロントI/O
フロントI/Oパネルは正面上部手前に付いています。
※DefineR5
配置は以前のR4と大きくは変わりませんが、電源ボタンの周りにもイルミネーションが点くようになったのと、USB3.0のコネクターが青から黒に変わった位です。
※DefineR4 公式より引用
ARC-XL持ちからの最大の嬉しい変更点としては、リセットスイッチが手で押せるようになった点にあります。
※ARC-XL
オーバークロックの設定を煮詰めている時に、リセットスイッチをイチイチペンの先で押さなくても良くなったのは、嬉しいポイントです。
また、R5以前は全身が黒いのに、USB3.0ポートが青いため、一体感がありませんでしたが、
R5からはUSB3.0ポート内も黒に変更されたので、見た目もスッキリとしました。
❚フロントパネル
フロントパネルは左右どちらからも開くことが出来るようになっています。
表面はヘアーライン加工風の樹脂製ですが、アルミ製のケース風で、安っぽさを感じさせません。
フロントパネルは右置き、左置きどちらにも対応が出来る『デュアルマウントシステム』により、トビラの開く向きを任意に変更することができます。
トビラの開く向きを変えるには、蝶番を固定する部品を入れ替える事によって変更できます。
ネジ1本で固定されているので、ドライバーが必要になりますが、一度開く方向を変えればその後は滅多に変更しないと思うので、ツールフリーで外れやすい物よりも使っていて安心感があります。
※左開き
※右開き
フロントパネルの裏側にも遮音材が張ってあります。
フロントパネルの厚みは約13.5mmあり、しっかりとした防音性能を感じさせます。
Defineシリーズは静音ケースがコンセプトなので、防音のために、フロントファンをフロントパネルで、完全に覆い静音性を高めていますが、フロントパネルの左右両サイドに、
2cmの通気口がありますので、エアーフローの妨げにはなりません。
フロントFAN設置場所は、深さが防塵フィルターのツラまでで、約50mmあります。
防塵フィルターを付けなければ、FAN設置場所に水冷クーラーのラジエーターを取り付けることも可能です。
私の所持している『swiftech H220-X』の場合は、ラジエーターにリザーバーとポンプが一体化しているため、フロント側の表には設置できませんでした。
隠れていて見えませんが、本体内部にラジエーターFANもついています。
ラジエーターFANから、ラジエーターまでの長さが約54mmありますので、約4mm飛び出してしまいますが、この程度ならフロントカバーを閉めることが出来そうです。
ケース内部と、外部でFANを付けサンドする事も出来そうです。
内部空間も広いので、HDDケージを鶏は膳所問題なくラジエーターFANをサンド出来ます
※画像のラジエータはポンプ一体型の為、物理的に収まりません。
❚ファンコントローラー
フロントパネルを開くと上部に、ファンコントローラーがあります。
以前までと違い、5V・7V・12Vという表記がなくなり、ボリューム表示になりました。
3個のファンを制御することができますが、3pinのファンに限りますので注意が必要です。
R5以前はペリフェラル電源コネクターで給電していましたが、R5からはSATA電源コネクターに変わりました。
❚防塵フィルター
フロントパネルを開くと正面に140mm/120mmファンを2つ設置出来るスペースと、
ボトム全体を覆う防塵ファンフィルターがあります。
フレームも厚く、ちょっとやそっとじゃ折れそうにないしっかりとした作りです。
樹脂製のフレームにナイロン系のフィルターなので、水洗いも大丈夫です。
ボトムの防塵フィルターは、フロント下段から引き抜くことが出来ます。
一気に引き抜くことが出来ますがボトム全体を覆うサイズだけに490mmもあるので、
抜き取るのが少し大変です。
Define R4や、ARC-XLは背面から引き抜くタイプだったので、メンテナンスの際に本体をぐるっと
ひっくり返さなければなりませんでしたが、
Define R5はフロントからそのまま引き抜けるのでメンテナンスが楽になりました。
インシュレーターは樹脂製のゴム底で、目に見える部分はクロームメッキがされており高級感があります。
グリップ力もかなりあるので、しっかりと固定出来ます。
❚対応マザー
対応マザーはATX、M-ATX、mini-ITXまでになりますが、内部空間の使い方が上手いので
ケースのサイズからは想像出来ないくらい何でも入ってしまいます。
E-ATXのASUS RampageⅣもしっかりと飲み込めちゃいます。
流石にATXピンケーブルはサービスホールから通すことは難しいですが、
フルサイズケースでもないのにRampageⅣがインストールできるのは省スペースという観点からも素敵です。
❚拡張スロット
拡張スロットは7段ありますので、3WAY-SLIも対応出来ちゃいます。
FractalDesignの特長とも言える、黒いボディーに白い拡張スロットは継承され、
この部分がサイドパネルがアクリルウインドウになっているモデルでは、
光物を内部に入れていると妖しく反射してくれて、光物好きな私としてはお気に入りのポイントでもあります。
※ARC-XLの画像
ARC-XLの時は、個体差かも知れませんが工作精度が甘く、微妙にグラフィックカードが斜めに
なってしまうという不具合がありましたが、Define R5ではそのようなことも無くビシッと装着できます。
拡張スロット付属のナットは手回し式で、工具が無くても取り外しが出来るようになっています。
グラフィックスカードは上部のHDDがケージを設置した状態で、310mm までのグラフィックスカード が設置可能
上部のHDDケージを取り外した状態で、440 mm までのグラフィックスカードを設置可能
現状GTX980でも289mm程度なので、HDDケージを取り外す事なく殆どのグラフィックスカードを積むことが出来ます。
❚5.25インチベイ と多彩なラジエーター置き場
5.25 インチベイ部分は取り外しが可能になっています。
ベイを取り外すことにやって、トップ部分で最大420mm
フロント部分で最大360mmまでのラジエーターを搭載することが出来ます。
また、HDDケージの下段を取り外すことにより、ボトム部分にも最大240mmのラジエーターを搭載できます。
5.25インチベイを取り外し、HDDケージも取り外しても、裏配線部分にSSDマウンタが2箇所あるので、全て取り外したスッキリとした内部の運用も可能です。
写真の簡易水冷はswiftech H220-Xで、長さが247mmのタイプになります。
トップ部分には、280mmまでのラジエーターならばそのまま取り付けができますが、それ以上の
大きさのラジエーターを搭載する場合や、追加FANをトップに3個取り付ける場合は、5.25インチベイ上段に、電源やUSBの配線止めにカバーがついているので、こちらも外す必要があります。
トップの『ModuVentファンスロットカバー』を全て外すと約420mmの広大なスペースが出てきます。
また、フロント部分も5.25インチベイを取り外さない場合のスペースは320mmあるので、
280mmまでのラジエーターなら5.25インチベイを取り外さなくても設置できますが、それ以上のサイズのラジエーターをフロント側に搭載する場合は5インチベイを取り外す必要が有ります。
フロントベゼルは取り外し式になっています。
切掛け式と違って構成を変えた時にフタをし直す事ができるので、
穴が開いたまま
といった間抜けな事にならないです。
少し硬いのですが、そこまで頻繁に開け閉めするものではないので十分です。
2段しかありませんが、光学ドライブやファンコントローラーなど必要最低限のスペースが確保されます。
固定はサイドからネジで固定します。
ネジ穴がたくさんあるので、手持ちの商品を固定するのにネジ穴が合わないといった事もないでしょう。
任意の場所に設置することができますが、この部分もツールフリーになっていたらさらに便利でした。
❚HDDトレイ
3.5インチ/2.5インチ共用HDDトレイが8台設置できます。
黒いボディーに白いHDDトレイの配色は、一発でfractal designと分かる配色になています。
HDDトレイは、3.5インチ、2.5インチ共用仕様になっていて、3.5インチHDDを取付時に使用するゴムブッシュが付属しています。
ゴムブッシュも取付が容易で好みの位置にHDDを取り付けできるようにマウント部分が二箇所選択出来ます。
ARC-XLの頃のHDDケージから冷却性能が進化して、フロントファンからの風を効果的にHDDへ送り込めるように、サイド部分がケージ、トレイ共に大きく開口部が開いています。
HDDケージ設置時の状況をから、フロントファンを見てみると、しっかりと風が通る構造になっていることが分かります。
HDDケージの固定はハンドスクリューで固定し、下段はさらに底面をネジで固定できるようになっています。
Define R4やARC-XLの時から進化した点として、ハンドスクリューを緩めた時に、ネジが本体に
残るようになっていて、ハンドスクリューを紛失してしまう事がなくなったのが便利です。
❚多彩なHDDケージアレンジ
HDDケージは上段が5段、下段が3段で、どちらもフロント側の支柱にハンドスクリューで固定できます。
下段に3段のHDDを設置して、上段を外してみたり、
上段に5段のHDDケージを設置したり、
上段に3段のHDDケージを設置して、下段部分にポンプ置き場のスペースを確保する事も出来ます。
上段だけ取り付け、下段だけ取り付けなどが出来るだけでなく、下段はフロントにラジエーターや
ウォーターポンプを設置出来るように、電源側に寄せて取り付けることも出来ます。
写真は撮り忘れましたが、5.25インチベイを外して、最上段部分にHDDケージを設置することも出来ます。
❚2.5インチシャドウベイ
HDDケージが8段もありますが、
さらに、マザーボードトレイの裏側に、SSDを2台設置できるので、合計10台のストレージを積むことが出来ます。
SSDトレイはハンドスクリューによるツールフリーで取り外しが出来るようになっていますが、
トレイの裏側からネジ止めでSSDを固定する方式を採用しているため、L型のSATA コネクターでは取り付けが出来ません。
ストレートタイプのコネクターを用意しましょう。
❚裏配線スペース
Define R5の裏配線スペースは、ATXサイズの裏配線としては驚異的な広さを持っています。
基本的な裏配線スペースは、ナント脅威の35mm!!
しかし、ケースの横幅が232mmなので、裏配線スペースが深ければ深いほど、
大型のCPUクーラーを載せることが出来なくなるのですが、
Define R5は、そこらのATXケースとはひと味違います
マザーボードトレイの部分が、約15mm窪んでいるので、大型のCPUクーラーを取り付けるスペースが出てきます。
マーザーボードトレイ部分の裏配線スペースは約20mm
こうして、高さのあるCPUクーラーを設置するクリアランスを確保しています。
CPUクーラーの高さは、公式では約180mmまでの高さのクーラーを設置可能と記載してあります
が、実際には195mm以下の高さまで搭載可能ですので、ほとんどのCPUクーラーを搭載出来ます。
Define R5なら、気に入ったCPUクーラーの高さを気にすること無くインストール可能です。
しかも!
M/Bトレイ部分をオフセットしたことによって、裏配線側から表に持ってくるSATAケーブルや、
ATX24ピンの取り付けが楽になります。
特にSATAケーブルは、通常裏から表に回した所で、90度曲げて、M/Bに差し込みますが、
M/Bトレイが15mmオフセットしているので、SATAケーブルをストレートに持ってくることが出来るので、M/Bに変なテンションを掛けることなく、差し込めます。
このオフセットされた支柱部分には、裏配線にこだわる人、こだわらない人、両者にとっても、
ケーブル管理が楽になるベルクロストラップが付属し、裏側がケーブルでごちゃごちゃになる事を防いでくれます。
このベルクロストラップにもfractal desiginのロゴがしっかりと入っています。
スリーブケーブルにすると嵩張るのでベルクロストラップが付いていても使えない事もありますが、
本商品のベルクロストラップはギリギリですが、何とかまとめることが出来ました。
また、ベルクロストラップだけでなく、ケーブルを這わせるだろうと思われる所には結束バンドなどを固定するフックがフロント側に2箇所、リアー側に3箇所、M/Bトレイ裏に3箇所あります。
このフックのお陰で、CPUへの電源ケーブルや、ファンケーブルなどもビシっと固定できます。
❚電源スペース
電源スペースは、下段にHDDケージを付けた状態で最大320mmあります。
ボトムに140mmファンを設置する場合は180mmまでの電源が設置可能ですが、
プラグインタイプだと180mmの電源が設置できない場合もありますので注意が必要です。
私は微妙にプラグインコネクターが被っていますが、無理やり押し込んで設置しています。
初自作でも簡単に組める
fractal design のナイスな所が、自作初心者の人でも分かりやすいユーザービリティーな点が挙げられます。
安いケースだと、慣れている人でも厄介なのが、ネジ類を一纏めに袋にいれてあるだけのケースをよく見かけますが、fractal designのケースは、ネジ類などのパーツを小分けしてジップロック式の袋に入れてあるので、ネジを探すのが簡単です。
また、ネジ類をまとめて保管できるケースも付いているので、失くしてしまうことも防げます。
マザーボードの取り付けも、サイズによってどこにネジを付けるのか刻んであるので一目でわかります。
六角スペーサーを取り付ける位置にA・M・Iと刻印してあり、それぞれ
A=ATX
M=M-ATX
I=mini-ITX
となっています。
裏配線スペースの項でも記載しましたが、ベルクロストラップや、結束バンドの固定フックなど裏配線の取り回しもしやすく工夫されています。
天板にファンやラジエーターを設置した際に良く引っかかる背面ファンも、上下に35mm固定位置を調整できるので、取り付けてみたら引っかかったから取り外すといった手間もなくなります。
ファンを上部に寄せて設置
ファンを下部に寄せて設置
CPUクーラーは前述のとおり、最大で195mm以下まで搭載できますが、大型のCPUクーラーを取り付けるときに厄介なのが、M/B裏側に取り付けるバックパネルの取り付けになります。
メンテナンスホールが大きいのに、なぜかバックパネルが被って、結局M/B を取り外さないとバックパネルの取り付けが出来ないケースが多い中、
Define R5 は、メンテナンスホールの大きさが、過去所持していたケースの中でも最大級のサイズで
縦14cm✖横20cm
と相当大きいです。
さすがにこれだけのサイズとなってくると、バックプレートがほぼメンテナンスホールの中心に来ます。
メモリーがちょっとくらい、前側・後ろ側に付いていようと、ものともせず中心にバックプレートが設置出来ました。
なんでも入っちゃう某ネコ型ロボットのポケットみたい
拡張性はなんといってもケースの中身が全て外せて、好きにレイアウト出来るという点にあります。
普通だったら、リベット打ちしてある部分をドリルで削って外して・・・
なんていう作業をしなければいけない部分が普通に取り外し可能!
ATXケースですが、下手なE-ATXケースなどのフルサイズケースよりも拡張性は高かったりします。
空冷CPUクーラーはサイズを気にせず選ぶことができ、水冷も簡易水冷も大きさを気にせず
ほぼ、なんでも搭載できます。
拡張スロットも7段あり、電源のサイズも気にせず飲み込め、5.25インチベイに、SDDと合わせて
10台のストレージも積める素敵ケース!
使い方はアイディア次第!
自由度の高い静音ケース
静音性を高めてヴェントを全て閉める事もできれば、エアーフロー重視にも出来る1台2役なケース
手持ちのケースの中では一番の爆音ケースRAVEN05のファンMAXとDefine R5のファンMAXを
比べてみました。
空冷の構成は下記の通り
CPUクーラーはPhanteks PH-TCP14Eで比べています。
CPUはi7-4790K を4.6GHz1.216VでOCCT中の騒音をスマホのアプリで計測しました。
※殻割り、リキッドpro
レビューサボったまま書いていないメモリー
【HDD(データ)】TOSHIBA DT01ACA200
RAVEN05は180mmファンをボトムに2個搭載した煙突ケースで、
静音ってなにそれ?
おいしいの?
なケースです。
RAVEN05のOCCT中の騒音は、55dBでした。
Define R5は、トップのヴェントを2個閉め、140mmファンをフロントに2個、
トップに1個、リア―に1個装着した状態で、48dBでした。
左 RAVEN05 55dB 右 Define R5 48dB
OCCT中の温度 core0から61,59,61,58 OCCT中の温度 core0から62,64,64,65
ちなみに、Define R5でファンの回転数を最小でOCCTをすると、騒音計は43dBとさらに静音性が上がりました。
ファンスピードをMAXの状態と比べると約5dB静かになります。
アプリの表記でいうと、静かなオフィスから、図書館レベルまで静かになります。
さらに、トップヴェントを全て閉じた状態にするば、さらなる静音が期待出来ます。
最大9個のファンで爆音・激冷ケースにもなれちゃいます!
Define R5は静音ケースにもかかわらず、付属ファンが2個と、追加ファンが7個の
最大9個ものファンを取り付ける事が出来ます。
付属のファンはFractal Design Dynamic GP-14という新製品が付いています。
3ピン式のFANですが、付属のFANコントローラーにより電圧調整で風量を調整できます。
ボトムにFANを2つ付ける場合は、180mm以下の電源設置と、下段のHDDケージを取り外す必要があります。
HDDアレンジの欄でも触れましたが、HDDケージは上段だけでも支柱で固定出来るので、9個のオプションFANをフルで搭載する場合は、5.25インチベイと、下段HDDケージを取り外せば風通しの良いケースが出来上がります。
付属ファンのスペックは
最大風量と最大風圧の割には低ノイズなファンになります。
DefineR4やARC-XLは、Silent Series R2というFANが搭載されていましたが、静音性はほとんど変わらず、11枚フィンが7枚フィンになり、ギザギザがついたり、航空力学を応用したりとパワーアップしているようです。
※写真左DefineR5 写真右 DefineR4,ARC-XL
さて、エアーフローモンスターなRAVEN05とDefineR5の空冷CPUクーラー対決は・・
※CPUクーラーはPhanteks PH-TCP14Eで比べています。
RAVEN05 OCCT 4.6GHz OCCT中の温度 core0から61,59,61,58
Define R5 OCCT 4.6GHz OCCT中の温度 core0から62,64,64,65
一概に比較出来るものでもありませんが、7dBもDefine R5の方が静かな反面、
その分OCCT中の温度は、RAVEN05より、Define R5の方が平均で約4度ほど高いです。
静音ケースなのに、RAVEN05に迫る良好なエアーフローを発揮しています。
ちなみに、M-ATXケースですが、穴ぼこだらけのIn-WIN DragonSlayerと比べると
RAVEN05のレビューにも書きましたが、DragonSlayerのほうが、10度RAVEN05よりも高い事から比べてみても 『DefineR5』のエアーフローの良さが分かります。
ちなみに、簡易水冷の 『Swiftech X220-X』 をDefineR5に乗せてみると
空冷CPUクーラーを設置していた時よりもさらに、ケース内がスッキリとしました。
『Swiftech X220-X』は、ラジエーターにリザーバーとポンプが一体化している、拡張性のある
セミ簡易水冷ですが、ポンプが邪魔で、FANのサンドが片側しかできません。
トップに付属のFANと、サンドFANに『Corsair CO-9050013-WW SP120 PWM High Performance Edition』を付けてみました。
Define R5 OCCT 4.6GHz 『Swiftech X220-X』 OCCT中の温度 core0から62,59,63,59
と『RAVEN05』に迫る性能を叩き出してくれましたが、単純にクーラーの冷却性能の差かと思われます。
というのも、4.8GHzまで、オーバークロックをしたケースでは、『DefineR5』の簡易水冷よりも、『RAVEN05』の空冷の方が温度が低い結果になりましたので、ケース内のエアーフローが良いほうが空冷クーラーの性能を活かしてくれた結果になりました。
RAVEN05 OCCT 4.8GHz 『Phanteks PH-TCP14E』 OCCT中の温度 core0から73,71,71,66
Define R5 OCCT 4.8GHz 『Swiftech X220-X』 OCCT中の温度 core0から75,74,74,70
Define R5 OCCT 4.8GHz 『Phanteks PH-TCP14E』 OCCT中の温度 core0から80,74,76,71
拡張性に乏しく、ストレージも最大4個で静音性の無い『RAVEN05』を選び、4度温度を下げるか、
拡張性に富み、すトレージを最大10個搭載できて静音性の高い『Define R5』を選ぶのは好みになってきます
自作初心者も熟練者も大満足なケース!
熟成の域に入った 『Fractal design DefineR5』 は全ての面で高い満足度の得られるケースです。
伊達に、OC3D.net にてATXケース部門1等賞を受賞した訳では無いケースで、
組み立て易さ、発展性、拡張性、静音性、エアーフロー、裏配線、メンテナンス性、デザイン
とどこを切ってみても満足のいくケースに仕上がっています。
強いて難点を言えば、トップヴェントを外したあとのファン・ラジエーター設置スペースが広大なため、既存の14cmファンのファンフィルターでも覆いきれないスペースから埃が侵入してしまう事が不満といえば、不満です。
BTOパソコンのサ○コムさんで、オリジナル防塵フィルターを装着したモデルが販売されていますので、同様の防塵フィルターが付属していたら100点満点でした
という気持ちも込めて、0.1点減点してみました。
PC自作初心者の方も熟練の方にも、永く使える大満足なケースだと思います。
追記
サイコムさんでサイドパネルウインドウの単品売りが始まりました。
ウインドウモデルが出るまで待ちきれなかった人もコレでウインドウモデルになれちゃいます。
2016-6-6追記 水冷化
フロントに280mmラジエーターを追加し、ファンをサンド。
VGAを水冷化。
ラジエーターの高さが312mmとギリギリ収まるサイズ
ラジエーターの厚みが29.6mmの薄型なので、余裕でファンをサンド出来ます。
50mmの厚いラジエーターでも設置できますが、電源ケーブルの逃げを考えないと難しくなってきます。
特に、Seasonic系のATXケーブルが28本あるタイプをスリーブ化すると、かなりワッサワサになるので、上手く押し込まなければ分厚いラジエーターが付けられません。
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購入金額
0円
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購入日
2015年02月01日
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購入場所
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