先日導入したNAS、QNAP TurboNAS TS-212Pに内蔵するために購入してきたHDDです。
本来ならば、NASに内蔵するのであれば高耐久性かつ低発熱・低消費電力が売り文句となっている、WesternDigital WD Redシリーズ辺りが最も無難ではあるのですが、このシリーズは実売価格が結構高く、同じ価格では他のメインストリーム向けHDDと比べてワンランク小さい容量の製品しか買えません。
そこで選択したのが、MTBF100万時間という高耐久製品でありながら、実売価格がローエンドクラスとなっている、TOSHIBA MD04ACAxxxシリーズでした。容量の選択も2~6TBで悩んでいたのですが、TB単価が最安となる3TBモデルを選択しました。
購入状態の箱からCFD販売扱いの品であることが判ります。
PCパーツとしては珍しく、内袋に印刷された注意書きが日本語です。この辺りは日本メーカーならではということでしょうか。
コストパフォーマンスは抜群
この製品は7,200rpmモデルであり、速度性能はクラス中でも優れたものとなっています。PC内蔵用であればこれは美点なのですが、NAS内蔵用としてはどのみちドライブの性能をフルに発揮できる環境ではない以上、特にメリットにはなりません。
むしろ常時稼働していて狭い筐体に収められるということを考えると、速度はそこそこでも低発熱かつ低消費電力で、高耐久性という製品の方が適しているといえます。その意味ではWD Redはまさにそのように作られた製品であるだけに、この用途には最適な製品となっています。
一方のMD04ACA300ですが、やはりWD Redと比べれば動作音もやや大きく、発熱も大きくなってしまいます。とはいえ、一昔前の同クラスと比べればその辺りも随分改善されていて、決してこの用途に使えないという程のものでもありません。実際に私が以前購入したLogitec製のNASにはよりコンシューマー向けの7,200rpmモデルであるDT01ACA050が入っていたりもしましたし…。
なお、MD04ACA300というモデルは何故か東芝の製品情報には掲載されておらず、代理店の1つであるMARSHALの方で基本的なスペックを確認することが出来る程度です。一応MTBF100万時間という値も公表されているのですが、これも販売店が確認した情報に過ぎません。
もちろん基本性能や動作条件などは公開されているのですが、MTBFやプラッター枚数など詳細な情報がなかなか確認できない辺りは最近の東芝製HDDの弱点でしょう。雑誌記事によるとこのシリーズは1TB/枚というプラッターのようですが…。
このシリーズでは6TBモデルのMD04ACA600を既に使い始めていますが、PCに接続すればシーケンシャル速度で200MB/s程度は叩き出しますので、本来はPC内蔵用として幅広くお薦めできる製品ということになりそうです。
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購入金額
8,942円
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購入日
2016年01月02日
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購入場所
ツクモ12号店
Schrödingers Katzeさん
2016/01/08
速い分には用は足りるのですけど、ちょっと実力を発揮できなくて可哀想かなぁと思う部分もあって、バランスって難しいと思います。
それこそ、消費電力と発熱を考えれば、SSDも一つの選択しですが、それこそ速さっていう利点が失われてしまう上、ビット単価が高いというデメリットもありますし。
消費電力が低くて、大容量ってことに振った商品って出ないものですかねぇ。データ密度の向上によって、ランダムアクセス以外は回転数が遅いものでも結構な速度出ますし。
東芝より、WDの方が結構適当な事をする印象があります。
型番は同じなのに末尾の記号が違うとか紛らわしいw
プラッタ枚数もそうですが、回転数とか、保証期間までロシアンルーレットになっていて。
いい加減頑張っても速度でSSDに勝負するのは難しいので、大容量を安く、そこそこの速度でっていう辺りを狙った商品があってもいいように思います。
まぁ、この辺りのレンジが「それなりにこなすからこれでいいでしょ」なのかもしれないのですけれど。
RMAの扱いがイマイチであることを除けば、オカルト的相性の悪い人以外では故障率の低い、発熱も低めの印象のIBMドライブの系譜な感じなんですけどね。
jive9821さん
2016/01/08
WD Greenに一時期不良品が多発したのは、輸送時の扱いが悪すぎた(緩衝材すらろくに使っていなかったとか)為と某パーツショップで説明されました。確かにその時期に買ったWD20EARSは全部1年前後で壊れましたね。
東芝もかつての富士通の製品についてはデータがきちんと公開されていただけに、HGSTの系譜の方ももうちょっと頑張ってくれればと思いますね。特にMD03ACA/MD040ACAなどはコンシューマーラインながらMTBF100万時間というのは十分誇れる数字ですし、敢えて公開しない理由が無いんですよね。
ちなみに私自身はIBMブランドの時代には、相性が極端に悪かったという思い出もあります。HGSTになって以降は特に相性の悪さもなくなったのですが…。
Schrödingers Katzeさん
2016/01/08
何処でどんな適当なあつかいにしたのだか。EARSは、AFTの最初の製品だったので、あれの故障率はものすっごくAFTを含むGreenへの風評被害に繋がってる気がします。
一時期なのか?というと、次の世代まで結構な故障率だったような。RMAで戻ってきたやつも素敵な結果ということも…。
そもそも、BigSectorのために用意したパラメータなのにちゃんと値を返さないとか、実際の挙動も大概だったようなw
一応極端な衝撃についてはSMARTにも記録される部分もあったような気もしますが、専業に近いところが何でそんなことしたんでしょうねぇ。
日本の代理店…といっても、複数扱ってるあそことかあそこだと思いますし。
IBMの頃から、静かで速くて壊れやすいこともないって感じだったとは思うのですが、何故か、呪いの方に壊れる人も居るので当時の本当の数字はどうだったんでしょうねw
ドッサリ使ってる会社が公開した情報だとHGSTが優秀だったのですが。
デスクトップに入れるなら、高速で、そこそこの騒音にそこそこの消費電力とバランスの取れた良いドライブだと思います。HDDもシーケンシャルR/Wの値は結構早いんですよね。安く買えそうなら選択肢がないくらいにw
jive9821さん
2016/01/08
まあ、実際の挙動も確かに不審点はいろいろありましたね。仮に輸送時の問題が無かったとしても、EARSはお世辞にも褒められた出来ではありませんでした。
本題のMD04ACAシリーズですが、もちろん通常のPC内蔵用としてはかなり良く出来ていて、実売価格も安い優秀な製品です。MD03ACAというほぼ同等性能の512byte/sectorモデルを用意してくれている辺りも個人的には好印象ですね。