レビューメディア「ジグソー」

Fidelio S2の高域対策

先日購入したPhilips製インナーイヤーフォン、Fidelio S2と組み合わせるために購入しました。

 

 

 

 

Fidelio S2は価格を超えた表現力を持つ製品ではあるのですが、高域にかなりきついピークがあり、これが目立つソースを聴いてしまうとやかましさばかりが感じられてしまいます。特に気になったのはDavid Garrettのヴァイオリンの音色です。

 

 

 

組み合わせるイヤーピースを添付のComplyにすることでこの弱点も解消できるのですが、今度は高域方向の解像度と量が減ってしまい、本来の魅力を損なってしまうという弱点もあります。

 

 

そこで相性の良さそうなイヤーピースを探してみようと考え、まず手始めに買ってみたのがSONY製のノイズアイソレーションイヤーピース、EP-EXN50です。私の耳にはSサイズが合いそうなので、それを購入してきました。

 

 

 

 

 

2ペアで千円前後ですので、標準品よりは若干割高でしょうか。Complyなどよりは安上がりですが。

更新: 2015/08/30
総評

Fidelio S2をグレードアップさせる

まず「ノイズアイソレーションイヤーピース」とは何なのか、という話になりますが、簡単に言うと隙間に吸音材を詰めることによって、外部の雑音を吸収すると共に密閉度を高めて遮音性を向上させるという構造のものを指すようです。

 

 

 

中心のリングと外側の皮膜との間に、スポンジのようなものが詰め込まれているのが判ります。

 

これをFidelio S2と組み合わせてみた結果ですが、まず前述の「Vivaldi Vs. Vertigo / David Garrett」では今まで耳に刺さるような音色になっていたヴァイオリンが、今度は適度なバランスに落ち着くようになりました。もっとも、harman/kardon AEのような柔らかさはあまり感じられず、やや硬質な響きという程度になります。

 

 

 

 

同じくやかましさが気になっていた「黄昏のスタアライト / 南條愛乃」についても、ようやくしっくりとくるというバランスになりました。もっとも、本来のクラスを大きく超えたような表現力という部分が僅かながら失われる部分もあり、良くも悪くも普通の方向に近づくという印象です。

 

そのためか「Get Lucky / Daft Punk feat. Pharrell Williams」を聴くとハイハットのキレが少し落ちますので、少々平凡な印象となってしまう部分はあります。

 

それでもバランスとしては間違いなく大幅に向上しますので、概ね大体のソースで「良くなった」と感じられる方向の変化ではないかと思います。EP-EXN50Sが吸収する帯域が、丁度Fidelio S2のピークの部分と合致しているということでしょう。

 

Fidelio S2の高域が気になるという方は、まずはこのイヤーピースを試してみてはいかがかと思います。

  • 購入金額

    950円

  • 購入日

    2015年08月29日

  • 購入場所

    ソフマップ

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