本レビューは「ジグソープレミアムレビュー シークレットミッション」になります。
二部構成レビューとなっており、第一部のレビューでは、4月18日の「いつどこオフィス ~あなたらしい働き方をしよう~」トークイベントのレポート提出を行いました。レポートの中で、Office 365の活用により、「在宅勤務」と「ソーシャルイノベーション」の創出の可能性が見えてきました。
二部目となる本レビューでは、Office 365を使った「在宅勤務」と「ソーシャルイノベーション」の可能性について言及していきたいと思います。
いままでの単体アプリケーションOffice Suiteから、Office 365に更新され、大きく変わった部分と言えば、やはり全面的にクラウド技術
Office 365は単体アプリケーションだけに留まらず、情報管理共有機能の多くをクラウド化した事が最大のポイントになるでしょうか。
ローカルでもクラウドでも作業が出来るようになったオフィス「Office 365 ProPlus」に、メールサーバーと従来のアウトルックにもあったスケジュール管理をクラウド化した「Exchange Online」、ファイルサーバー、状況共有サイトの作成機能のある「SharePoint Online」、
在席確認、ネット会議、チャットのできる「Lync Online」
「Office 365 ProPlus」の中には、いままでどおりのWord、Excell、パワーポイントといったソフトウェア群があり、オフラインの資料作成はもちろんのこと、Office 365の管理センターよりPCにソフトウェアをインストールせずとも、オンラインで編集することが可能となっています。
このあたりの「いつでもどこでも」編集できるクラウド技術というのは面白いのですが、個人的に面白いと感じたのはやはり、「情報展開・共有のリアルタイム化及びSNS化」の部分です。
例えば、大企業であれば、ファイルサーバーやExchageメールサーバーなど社内システムとして構えているところが殆どですが、中小零細企業でとなると、初期導入費用や保守管理できる人材の雇用の難しさ&目に見えないランニングコストを考えれば、運用に踏み切るにはなかなか難しいのが実情ではないでしょうか。それが、作業を自宅や遠隔地を考える「在宅ワーカー」ともなれば準備することは夢のまた夢。
通常であれば電話やメール、スカイプで遣り取りするのがベタな方法になるのではないでしょうか。
ところがOffice 365は、その物理的な側面をまるっきりクラウドに丸投げできるようになっており、メールの遣り取り、リアルタイムでの情報共有、データベースサーバーなどといった所謂、「情報共有化&技術の水平化」に必要だった費用面や維持管理コストのハードルが非常に低いものになっています。
このことにより、遠隔地や自宅で作業を行いたい場合においても、ハード的には社内にいる場合とまったく遜色のない環境を作り出すことが可能となっています。
この点においては、大企業のクローズドな物理サーバー環境にもないクラウド技術に特化した「Office 365」ならではの強みと言って良い点だと思います。
Office 365のクラウド技術により、ソフトウェア面やSharePoint Onlineによるデータ共有、Exchange Onlineメール及びスケジュール管理など、在宅勤務者であっても社内と同様の環境を得ることができました。
しかし、社外においても社内と同様に環境が揃えられたとしても、実際的に業務というのは「人と人の繋がり」や「コミュニケーション」の連続により成り立つもので、それが欠けてしまっては、円滑な業務遂行はできません。
特に『在宅勤務』ともなれば、「Face to Face」や「擦り合わせ」などは、不可能に近い。
でも、Office 365なら、それが出来ちゃうんです。
Office 365にはExchange Onlineの機能の一部に「連絡先管理」機能が存在します。Office 365に登録されている人間全てが一覧化されている為、業務グループのメンバーに連絡を取るのも勿論のこと、協力関係にある他部署に連絡を取る際や、ちょっとした確認をしたいときなどにも、Exchange Onlineから連絡先を調べることが可能となっています。
通常のExchangeサーバーといえばクローズドな社内システムで、物理サーバーを持っている会社でないと使えませんし、勿論、ネットワークの外にある"喫茶店"や"自宅"では参照することは出来ません。しかし、Office 365では全部がクラウド上でデータ管理されている為、いつどんな場所にいても、ネットワークから外れるという概念が存在しません。『在宅勤務者』や、ノマドワーカーでも連絡先を調べることが出来てしまう。
そしてOffice 365の包括的なサービスの中の一つ「Lync Online」を使えば、リアルタイムに相手の状況を知りつつ連絡を取ることが可能となります。
遠隔地ならではの問題として相手が在席していて連絡取れる状況にいるか分からない場合がありますが、Office 365の管理画面、もしくはLyncを参照することにより、相手の在席状況を把握しつつオンラインチャットやボイス/ビデオチャットでの連絡を取ることが出来ます。
Lyncには、
□ 在席確認 ( プレゼンス) 機能
□ インスタント メッセージ ( チャット)
□ オンライン会議の開催
□ ホワイトボードによる共同作業
□ レコーディング議事録
といった、Skypeには無い多くのビジネス向けの機能が備わっています。
オンライン会議をレコーディングできる機能や、議事録作成やフィッシュボーンなどの改善活動をリアルタイムに多数の人間が書き込めるホワイボードなど、行った会議の内容のエビデンスを取る方法が用意されています。
実際に作業従事者通しが会う機会が少ない在宅勤務者において、その業務の内容を保証してくれるツールが揃っているって、大事なことだと思います。
ここまでで、Office 365を使うことにより、社内と同レベルのシステム使うことができ、遠隔地においても円滑な連絡を図れる事が分かりました。しかし、それだけではちょっと足りないんですよね。
って、事はないですか?
横の同僚がいるなら、聴ける他愛のない業務上の質問、これが遠隔地だと確認するには大したことが無い内容だからチャットや音声通話で聞くことが恥ずかしい。って事になりがちだと思います。
周りに人がいない状況で誰かに教えてほしいとき、どうしますか?ネットで調べる。うんうん、それも手ですよね。でも、急ぎだったり見つからない時は?SNSに書き込んでみる。うん、これも、もしかしたら、答えが返ってくるかもしれないですよね。なにより手軽です。
Office 365にはこのソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)機能があります。ちょっとした聞きたいとき、Office 365のニュースフィードか、チームサイトにコメントを書き込めば、分かる人から回答が返ってきます。
これは私がOffice 365の操作に困って何気なくニュースフィードに書いたコメントです。あっという間にどうすれば良いかグループメンバーから助太刀のコメントをして頂けました(感謝)。
こういうのをチャットや音声通話でってなると面倒ですよね。笑
そして、このSNS機能のすごいところはまだまだあるんです。オフィスがクラウド技術に対応していて同時編集できるので、ちょっとした資料作成を同僚に校正のお願いができたり、急ぎの仕事をみんなでワーーッ!と一斉に掛かれてしまえる。
cybercatさんがパワーポイントで広告を作成されていて、メンバー内で校正をお願いされていたときのコメントなんですが、クラウドで全部が繋がっているから、校正をオンラインでできちゃうってことなんですよね。
例えば、「巣ごもりワーカーズ」というサイトを立ち上げて、『在宅勤務』レビューに纏わる内容をアップしたり、レビューで分からない事をコメントし合えるようになっていたり、その業務の専門性に応じて情報の集約をすることができるんです。
更には、チームメンバー内でも、みんな色んな得意分野があります。イラストが得意な方だったり、WEB構築、プログラミング、画像編集などなど、自分ひとりで資料を作成してしまうと、どうしても自分の能力で出来る範囲の資料になってしまいます。しかし、SNS機能で協力を募ればどうでしょう。
これはLyncを使ってレビューメンバーで集まった夜にみんなで作ったパワーポイントです。なんだか凄く賑やかで楽しい雰囲気に仕上がりました。こんな楽しい雰囲気の資料って一人では決して作れないですよね。みんなで知恵を絞って作れば、いままでにないモノを創れる。
そこには労働環境の違いは問題になりません。会社から遠く離れた場所で働いている在宅ワーカーであっても、負けないものを創れるという証明になるのではないでしょうか。
いままで在宅勤務と言えば、どうしても業務全般の中でも一部だけを切り取ったものであったり、下請け仕事であったり、業務全般を任せられる事は"稀"というイメージがありました。
一重に、やはり拘束時間を考えるのが難しいとった雇用形態の問題もありますが、なによりファイル共有サーバーやメールサーバーの仕組みの外にあるため、オフィスワーカーに比べ、コミュニケーションが取りづらく、能力があったとしても仕事がしづらいという点にありました。
しかし、Office 365というクラウドサービスを導入することにより、社内ネットワークの外であってもオフィスと変わらないインフラが整い、コミュニケーションもLyncやSNS機能を使った縦横無尽な方法が得られることとなります。
と、いうことは、ハード的な部分で同等であると考えてよく、在宅勤務者とオフィスワーカーとの違いは「Face to Face」が出来るか出来ないかの違い。
分かりやすくいえば、海外勤務と本社勤務の関係になったといえるのかもしれません。
Office 365のクラウドサービスを使うことにより、在宅勤務者の業務の質を一変させる力があると思います。力を持った人が、より力を発揮できるように。
もっといえば、Office 365を活用した業務は、SNSという新しい武器を使って、いままでに無い新しい方向性を持ったモノを創りだせる可能性を秘めているかもしれません。
Office 365は、新しい『在宅勤務者』を、新しい『ソーシャルイノベーション』を創出する源泉になっていくのではないでしょうか。
CLWさん
2014/04/30
素晴らしい出来ですね。・・・流石!!
nicknameさん
2014/04/30
ビジネス用のSNSがどこまで普及するか?
グループ単位で考えると、上手く機能するんじゃないかと思ってます。
きっちょむさん
2014/04/30
レビューお疲れ様でしたー!
いやいや、CLWさんの実務においてOffice 365がどう使えるかって実践的な内容でしたし、ほんとみなさんのレビューのクオリティが高くて焦ります。笑
きっちょむさん
2014/04/30
レビューお疲れ様でした!
>グループ単位で考えると、上手く機能するんじゃないかと思ってます。
うんうん、チームサイトのSNSなんて、ほんと使えると思います!
こういうサービスがもっと増えてくれるといいなーなんて思ってます^^
cybercatさん
2014/05/01
最初事前の相談もなく、サイト立ち上げて、チラシ素案を投げていったときはどうなることかと思いましたが、追い込み前のLyncでなんかダーーーーーッと行ったた感じでしたね。
>こんな楽しい雰囲気の資料って一人では決して作れないですよね。みんなで知恵を絞って作れば、いままでにないモノを創れる。
そうですよね。あと時間も短時間なのが凄かった。白バックの文字だけ2Pの資料があの状態になるまで30分かかっていないですから。
Office 365、クリエイティブ系のチームワーキングなんかではいいかもしれませんよね。イラストレーターとコピーライター、フォント加工のデザイナーなんかが寄ってたかって「ロゴ入ンないからこのイラスト右側もう少し空けてよ」とか「見出しのコピー長くなったのでフォントをもう少しカルイ物に変えました」とかLyncでコミュニケーションとりながら作成したら、あっという間に出来ちゃうかもしれません。
きっちょむさん
2014/05/01
おつかれさまでしたー!
いやぁ、Lyncで本当にどうにかなった感じですねー。
>Office 365、クリエイティブ系のチームワーキングなんかではいいかもしれませんよね。
触った感じ、時間を掛けて作り込みしたい場合は不向きと思いますが、大急ぎの案件の場合は大活躍間違いなしですねー。やっぱり、馬力が違うと感じました^^