人間の一般的な「可聴域」は上は20kHz前後までなので、サンプリング周波数が44.1kHzの規格ということはその半分の22kHzまでカバーするということで当時十分だと思われていた。ビット深度16ビットに関しては換算すれば約96dBのダイナミックレンジということになり、120dBのダイナミックレンジを持つといわれるヒトの聴覚に比べれば劣っているが、記憶容量との兼ね合いで妥協された。
しかし、その後20kHz以上の音は「単音」としては聴こえなくとも、「感じる」ことが出来ることがハッキリしてきたためサンプリング周波数の向上が求められた。もともと足りなかったダイナミックレンジは状況が許すならばビット深度24ビット(約144dB)が望ましいことがあいまって次なる音楽供給フォーマットが求められていた。これを満たす物理供給媒体としてはDVD-Audioが策定され、これは2チャンネルならばサンプリング周波数192kHzでビット深度24ビット、6チャンネル構成でもサンプリング周波数96kHzでビット深度24ビットという十分な規格性能を持っている。さらにCD自体の策定社でもあるソニーとPhilips社が提唱しているSuper Audio CD(SACD)も形式がリニア録音方式のCDやDVD-Audioとは異なるので直接比較は難しいが、100kHz以上までカバーする周波数特性と120dBのダイナミックレンジを確保している。
ただ、DVD-AudioもSACDも対応プレイヤーを持っていなければ再生できず、それらは高額で普及していないため、相変わらず物理媒体としての音楽供給はCDにとどまっている(SACD/CDハイブリッド盤はCDプレーヤーで(CDフォーマット部分が)再生可能)。
しかし、近年ネットの通信速度の向上によって後押しされた音楽供給方法=ネット配信によって高音質フォーマットがリスナーの元に届けられることになった。その高音質フォーマット、いわゆる「ハイレゾ音源」を味わう手法、機材、ソフトなどを紹介する季刊誌「Net Audio」の第8号、2012年12月号。このときは自分がiPhone5
やiPad
を手に入れたタイミングであったことと、付録の音源に興味があり、入手。
特集は「データ音源をもっと楽しもう!」にiPhone5とiPadが、「スマホ×イヤフォン/ヘッドフォン」にもiPhone5が登場し、スマホで持ち歩く音楽データ(もしくは音楽プレーヤーとしてのiPhone5)、というのが着目された格好。
さらに自分の所持するイヤホン
の記事もあり、興味深くもあったので。そしてめあてのハイレゾ音源は、本多俊之BW4+和田アキラ PIT INN LIVEとHideyuki Hashimoto(橋本秀幸)のピアノソロ音源。特に前者が注目。メンツはサックスは本多俊之、
ギターにはPRISM
などで活躍した和田アキラ、キーボードがMALTA
などとも共演した野力奏一、ドラムスが9歳!でジャズクラブで叩いたという天才奥平真吾、アニソンアレンジで柔軟なところを見せるベーシスト川村竜という興味深い布陣での演奏が、192kHz/24bit WAVフォーマットや2.8MHz/1bit DFFで提供される(DVD)。演奏は奏者間の阿吽の呼吸まで感じ取れるような、臨場感あふれるもの。この演奏をきちんと聴きたくて、更なる投shゲフンゲフン
ちょっちお高いけれど、楽しめる、雑誌です。
【内容(抜粋)】
特集:データ音源をもっと楽しもう!-iPhone5登場!音楽再生は次のフィールドへ
iPhone5のオーディオ的使い勝手を検証
iPadだからこそできる楽しみ方
ワイヤレススピーカー一斉試聴
今注目のワイヤレス系モデル
特集:2012年冬の新製品ー買いのモデルを探せ
特集:ネットオーディオを楽しむための基礎知識(4)-DSDのいま
特別付録:DVD「録し下ろし音源」
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購入金額
1,300円
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購入日
2012年12月頃
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購入場所
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