MSI製品の660OCモデル。
同社のオリジナル・クーラーであるTwin Frozr IIIを搭載し、OCモデルながら静音と低発熱を安定して実現している。
・・・・というか、もう無印660最安値カードの一つなのに、これだけ鉄板の冷却性能があるとか、他社にしてみれば反則レベルの存在だろう。
私が買ったときのお値段など、20890円と玄人志向の660より安価。(限定特価だが)
それでいて、各部の出来に隙がない。
安っぽい感じがなく、プラスチッキーな同価格帯製品から一歩抜きん出た感じを受ける。
ダクトカバーはアルミ製。そこそこの厚みがあり、頑丈。
給電コネクタ周辺は広く開いている。クーラーとのサイズが関係しているのだろうか?
PCI-ExコネクタとSLIコネクタには標準でカバーが付いている。
両側面からの見た目もメカメカしくてよろしい。ごんぶとなヒートパイプも見事。
広さの割に、熱離れの良さそうなヒートシンクは・・・・・・・一部歪んでた。
MSIの製品は、電源を除く端子全てにカバーが付属する。
なお、DVIは片方のみDVI-I対応。D-SUB15接続は1Portのみしか取れない。
・・・とまあ、価格の割に中々の男前。
無論、外見だけに終わらず性能も中々で、Coreclockは本来のGTX660の仕様である980Mhzから1033Mhz(最大1098Mhz)に引き上げられている。
ASUS製のOCモデルと比較してCoreclockの引き上げ幅は半分、Memoryclockは標準仕様のままであるなど、OCモデルとしては大人しめの仕様であるが、GPUのオーバークロックはCPU以上に消費電力と発熱量が増大する傾向が見られるので、この辺りの軽度な性能強化なほうが、トラブルの頻度も少なく扱いやすいだろう。
なお、このゴツいオリジナルクーラー「Twin Frozr III」の冷却性能には、まだ相当の余裕が残されているので、付属のOCツール「MSI AFTERBURNER」を使うことで、更に尖ったOC設定を試すことも可能。
付属のOCツール”AFTERBURNER” SEGAのアレを連想したらもうオッサンですよ?
ただ、GPUのOCはK型番のCPUのように極端な数値は狙えない上、ちょっと弄るだけで予想以上にアツくなる&不安定になるので、設定を弄る際は少しずつ慎重に。
また、本製品は標準でファンスピード・コントロールが機能していない。
標準設定のまま使う場合、ファンスピードが最低(960rpm前後)でも60℃辺りから上に動かないという優秀な冷却性能があるからだが、OC設定を行う場合は最低でもAutoモードをONしておくことをお勧めする。
ベンチ中の温度とかファンスピードのログ。クリックで拡大。
さて、既に何人かがベンチ公開しているので、参考程度に性能テストを載せておく。
AMD ATi RADEON HD7770 OC
GeForce GTX660 OC
ExperienceIndexはWin7において最高値を示す。
ミドルクラスと銘打ってはいるが、同OSではこれ以上の性能向上を想定していなかったということだろうか・・・・・?
最近の定番、FF14ベンチ。
上が標準設定、下が最高設定での計測。
Windowモードでの掲載が多い(最初のVrではフルスクリーン表示不可)ので、それに準じて設定している。
参考までに、他は全て同じ構成でHD7770で取得した数値が、下小川氏が同ベンチを試した際のコメントに残っていたので、転載しておこう。
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計測日時:2013/02/23 1:47:59
SCORE:10791
平均フレームレート:91.936
評価:非常に快適
画面サイズ: 1280x720
グラフィック設定のプリセット: 標準品質
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計測日時:2013/02/23 1:53:33
SCORE:6479
平均フレームレート:53.334
評価:とても快適
画面サイズ: 1280x720
グラフィック設定のプリセット: 最高品質
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i7-3930k
16GB-PC1600(QuadCh)
HD7770/1G
Win7
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製品の価格差があるとはいえ、50%前後も性能が向上。
今回、年末に買い換えたモニタの解像度UPによる「一部ソフトウェアでのVRAM不足警告」の対処だけのために買い換えたが、ゲームによる利用を考えているなら、買い換えは大いにアリ。
・・・・まあ、消費電力も7770比で50%以上増えてるようですけど、6ピン電源一個だし、そこまで極端に電力を食う製品でも無いわけで、ミドルクラスの落としどころとしては相当に優れたバランスを持っていると言って良いんじゃあるまいか。
・・・・そういや、これでついにメインPCからAMD製品が全廃されてる(汗)
もはや、信者どころか自称信者ですら無くなってきてる気が。
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購入金額
20,890円
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購入日
2013年03月15日
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購入場所
PC-DEPO一宮店
下小川さん
2013/03/17
7.9並びは壮観ですなーファンコンがデフォルトでオフでも大丈夫なレベルの冷却力ってのもすげえ。この性能で20000円チョイとは…ツッコミ所がないのがある意味欠点?
やっぱり金属のガワついたグラボはカッコイイっす。
Vossさん
2013/03/17
ファンコンについては、夏場を考えると標準でONしておいて欲しかったですね。
特価で掴めたのは幸いでした。
最初見に行った店とか、27480円・・・・・(汗)
ちょもさん
2013/03/18
うちでは同じTwinFrozr IIIが載った7850が、AMDの最後の砦です。
メインマシン、GTX580にモニター2台繋げるとGTX580+intel HD4000構成よりも40Wほどなぜか消費電力が上がるので、メインモニターだけGTX580に繋いで、サブモニターはCore i7 3770Kの内蔵GPUを使っています。
サブモニターじゃ3Dやらないしね…
ただ、悲しいことにマザーがZ68なので、Virtu MVPが使えません。
唯一遊んでいる3DゲームのTeraで機能するかわかりませんが。
3スロット占有グラボ、PCI-E x4なLANカードとx8なRAIDカードがあるので、マザー選びは難儀します。
Vossさん
2013/03/18
それを下回ったってのがDEPOなのにスゲー、だったんですけども。
実は、目的が「VRAM増強だけ」という意味不明なビデオカード更新だったので、最後まで7850と迷ったのですが、どうせなら性能ごと向上させるべきということで、ついに最後の砦までお取り潰しと相成りました。
しかし、構成似てますね・・・・過去のメインと。
私も一時期、その3SLOT(HD6950)の巨大グラボにX8のRAIDカード、サウンドカードにIntelLANという、マザー選択が大変困難な構成でしたが、データ保管をサーバに集約、大電力・大型グラボの廃止、DualLAN搭載マザーの購入などで、だいぶメインマシンはすっきりしました、はい。
・・・・SSD三基に簡易水冷載せてる時点で、ぜんぜんスッキリじゃない気もしますが。