レビューメディア「ジグソー」

2個目の3770Kで小型AVPCを作ってみた



ジグソープレミアムレビュー「GIGABYTE 板祭リターンズ Vol.03」に選出頂き、考えました。
今回のレビューに適したCPUは?

折角Z77 Expressチップセット搭載のマザーボードなので、倍率ロックが掛かっていないKにすべきだろう。
レビューでは、第3世代インテルCoreプロセッサーとの組み合わせが必須なので、Core i7-3770Kか、Core i5-3570Kのどちらかになる。

Core i7 3770Kは、既に1基所有している。


ので、今回は、Core i5 3570Kにしようかと考えました。

しかし、Core i5 3570KとCore i7 3770Kの違いは、Core i5は、ハイパースレッディング非対応,L3キャッシュが2MB少ない,クロックが0.1GHz低い。
内蔵グラフィックスとTDPは同じです。

そうであれば、Core i7 3770Kを購入して、BIOSでハイパースレッディングを無効にすれば、殆どCore i5になるではないか。
ということで、Core i7 3770Kの2個目の購入となってしまいました。

一個目は、29,980円での購入でしたが、2個目は、28,980円(半年保障)を購入しました。

前回購入から20日しか経過してなかったので、ステッピングの変更もなく、パッケージのTDP表示も95Wでした。

パッケージ正面
パッケージ正面

パッケージ底面
パッケージ底面

CPU
CPU

CPUソケット面
CPUソケット面




CPU インテル Core i7 3770K

もう1セットのCore i7 3770Kは、重たい作業を行うことがあるため、安定性を重視し、x42の4.2GHzで運用中ですが、折角倍率ロックが解除されたCPUなので、今回のシステムは、ベンチマークしながら静音性とのバランスを取って、x45の4.5GHzで運用をスタートさせることにしました。


CPUグリス JOUJYE OC7



熱伝導率が12.56W/mkあり、電気伝導が無いので、安心して使えるグリスです。
一般的には、グリスは薄く延ばすものですが、このグリスが、CPUのヒートスプレッダーに9箇所粒のように並べ、CPUクーラーを押し付けるだけです。(マニュアルにそう書かれています)

Core i7 3770Kを4.5GHzにOCして、OCCT 10分動作させても、80℃を超えることはなかったので、良しとしました。

OCCT 4.0.0
OCCT 4.0.0


CPU COOLER ENERMAX ETD-T60-VD


リビングPCとして、静かなPCを作りたかったので、このCPUクーラーにしました。
もう1基の3770Kは、冷却重視で、12cmファンが2基付けられるCoolerMaster Hyper 212plus


を使っています。

マザーボード GIGABYTE GA-Z77MX-D3H


micoro ATXフォームファクターでありながら、Z77 Expressチップセットを搭載し、SLI等への対応など、本格的な機能を搭載したマザーボードです。


グラフィック ASUS GTX680-2GD5


マザーボードもCPUもPCI Express 3.0対応なので、GTX680を選択しました。
折角の機会なので、GeForce GTX680のSLIも試してみようと思いましたが、PCケースの制約で、SLI構成にするPCI Express x8スロットにグラフィックボードが取り付けられず、断念しました。

メモリ Corsair DDR3-2000 4GBx4
Core i7 980Xのシステムに搭載していたメモリです。
4GBメモリ6本中4本を搭載しています。



SSD A-DATA S510 120GBx2 (RAID-0)
INTEL 520Seriesと並んで、現在お気に入りのSSDの一つです。
コストパフォーマンスに優れていると思います。
このSSD2基をRAID-0で起動ドライブにしています。


Crystal Disk Mark
Crystal Disk Mark


もう1基のCore i7 3770Kにも、A-DATA S510を2基使ってRAID-0構成にしています。
マザーボードが違うわけですが、同じZ77 Expressに接続されているので、共に早く、速度的には誤差範疇と思われます。

HDD HGST 2TBx2 (RAID-0)
7,200rpm 2TBのHDD2基をRAID-0として、データドライブとして使っています。
リビングPCとして、テレビチューナを搭載しているので、とりあえず2TBx2の4TBとしました。


Crystal Disk Mark
Crystal Disk Mark


光学ドライブ I-O DATA BRD-SP8
倉庫で眠っていたBlu-Rayドライブです。
ベゼルがアイボリーですが、今回のPCケースはフロントパネルで光学ドライブを隠せるのでこれを使います。



カードリーダー サイズ SCKMRDJR

ジャンク扱いで、秋葉原で500円で買ってきました。
私の場合、デジカメの写真を扱う事も多いので、コンパクトフラッシュとSDXCカードの読み込みは必須です。



電源 SilverStone SST-ST85F-P

実際には、500~600Wでも問題なく動作するシステムだと思いますが、電源を容量ギリギリで使ってしまうと、電源からの発熱とファンの音が煩くなるのと、今回はmicro ATX用ケースなので、奥行きの短い 80PLUS SILVER認定の電源を使います。
12Vラインが1レーンで67A採れるの将来の拡張性も十分と考えました。



PCケース Fractal Design FD-CA-DEF-MINI-BL

microATXケースです。
リビングに余り大きなものは起きたくないのと、静音PCを目指したかったので選びました。
適度な大きさなので、ケース内部へのアクセスも楽で、大型CPUクーラーでも問題なく使えます。
このケースには、HDDアクセスランプが付いていません。
ブルーLEDを購入し、フロントパネルのトップにドリルで穴をあけて、アクセスランプを付けました。




OS Windows 7 Professional 64bit

ネットワーク経由でバックアップが動作するので、Professionalを使っています。
Z77 Expressチップセットでのインストールでは、ICR-10R同様、OSインストール時にドライバーをインストールしなくてもドライブを認識してくれるので、X79よりインストールが楽になりました。



上記をPCケースに収納すると、このようになります。
可能な限り、裏配線を行いました。
micro ATX PC内部
micro ATX PC内部


PCケースの奥行があるため、HDDスロットを外さなくてもGeForce GTX680(リファレンスデザイン)を付けることができました。

HD4000
HD4000

GeForce GTX680
GeForce GTX680


Core i7 2600K内蔵GPUのグラフィックス及びゲーム用グラフィックススコアが、6.4でしたので、HD4000で、着実にパフォーマンスアップしていると思います。



Core i7 3770Kの内蔵GPUは、インテルHDグラフィックス HD4000ですが、第2世代から大きくパフォーマンスアップしたと伝えられています。
HD4000では、DirectX 11にも対応となりました。
Core i7 2600Kに搭載されている、HD3000とベンチマークで比較してみました。

パフォーマンス的に、OpenGLでは倍以上のスコアが出ています。
HD3000
HD3000

HD4000
HD4000

ハイスペックを要求するオンラインゲームは難しいと思いますが、デコードを中心としたマルチメディアPCとしては、立派なスペックだと思います。

今回のマザーボードに搭載されたHD4000の映像出力は、RGB,DVI-D,HDMIの3種類で、DVI-D出力ではデュアルリンクがサポートされていないので、デジタル出力では 1920x1200が最大解像度になります。

リビングのプラズマテレビに


接続して、Blu-Ray 3Dも試してみたいので、HDMIでの出力を選びました。
アナログRGBでは、もっと大きな解像度も選べると思うのですが、DTCP非対応ではBlu-Rayが再生できないのでDVIかHDMIの選択になってしまいます。

このマザーボードでは、CPU内蔵グラフィックスを使って、フルHD以上の解像度で表示することはできませんが、これはHD4000の制約ではありません。
別のマザーボード ASUSTeK P8Z77-V DELUXE


では、HD4000を使って、DisplayPort出力で、WQHD(2560x1440)の出力を行っています。

内蔵GPUがHD3000からHD4000になって強化された機能として、インテル クイックシンクが2.0になったことがあげられます。
これは、動画をMPEG-2やMPEG-4 AVCにエンコードする際に、GPUをハードウェアエンコーダーとして使う機能です。
この機能に対応したソフトウェアとして、Pegasys TMPGEnc Video Mastering Works 5 , TMPGEnc Authoring Works 5 , CyberLink MediaEspresso 6.5 , PowerDirector 9等がありますが、私が、Pegasys TMPGEnc Video Mastering Worksを使って試したところ、1,536基のCUDAプロセッサー(nVIDIA GeForce GTX680)を使ったエンコードよりも短時間でエンコードを終了させることができました。

また、Core i7 2600Kに内蔵されているHD3000で試した時と全く同じ条件で、同じコンテンツをエンコードしたところ、エンコードに掛かる時間が約30%短縮されました。

これは、動画編集を行われる方にとってはとても重要で、パフォーマンスが30%違うというのをCPUで表現すると、2.8GHzで動作するCPUでエンコードするのと4GHzで動作するCPUでエンコードする差に等しいことになります。

その昔CPUでのDVDビデオ用のMPEG-2ソフトエンコードを始めた頃は、夜寝る前にエンコードを開始して、翌朝起きるとエンコードが終了している。というのが当たり前でした。
DVDクオリティをコンテンツの実時間の何倍もの時間をかけてエンコードしていました。

今では、HDコンテンツを、DVDで使われているMPEG-2より複雑なエンコード処理を行うMPEG-4コーデックでも、コンテンツの実時間の約半分の時間でエンコードできるようになったのですから素晴らしい!の一言に尽きると思います。

詳細は、別のCore i7 3770Kレビューでのベンチマークをご覧下さい。



HD4000のパフォーマンスアップに同期するように、Lucid Virtuもパフォーマンスアップしました。
3D MARK VANTAGE及び3D MARK 11で、HD4000,Lucid Virtu i-mode,d-mode,GeForce GTX680各々でベンチマークを行いました。
3D MARK VANTAGE SCORE
3D MARK VANTAGE SCORE

3D MARK 11 SCORE
3D MARK 11 SCORE

3D MARK VANTAGE GRAPH
3D MARK VANTAGE GRAPH

3D MARK 11 GRAPH
3D MARK 11 GRAPH


ご覧のように、もし外付けグラフィックボードを搭載される方には、Virtu MVPを使われることをお勧めします。
私の場合は、HD4000単独スコア+GTX680単独スコア<Virtu MVPスコアでした。
これこそシナジー効果!素晴らしい機能(アプリケーション)だと思います。



今回は、後付けのグラフィックボードを搭載せずに、CPU内蔵グラフィクスを使っての消費電力の測定を行いました。
リビングPCということで、家電同様直ぐに起動させるため、スリープ状態も含めてテストしてみました。
OSの設定で、パワースイッチを押すとスリープになるよう設定し、スリープからの起動でパスワード入力を求めない設定としました。
スリープ中 0.3W
起動後アイドリング 82W
高負荷時 4.6GHz動作(OTTC) 173W

消費電力
消費電力


今回は、PCがスリープ中であってもメールサーバーにポーリングに行く、インテルスマートコネクトテクノロジーをオンにした状態で測定しましたが、結構省電力だったので驚きました。

これまでの外付けグラフィックボード搭載モデルと比較すると、通常使用時に-50W程度,ベンチマークを行う場合は-100W以上のアドバンテージがあります。



今回は、3D MARK VANTAGEを使って、PCI Express 3.0とPCI Express 2.0の比較を行いたいと思います。
グラフィックボードは、GeFoece GTX680搭載の、ASUSTeK GTX6802GD5を使いました。
3D MARK VANTAGE PCI-E 2.0 vs 3.0
3D MARK VANTAGE PCI-E 2.0 vs 3.0

この結果だけを見ると、PCI Express 3.0に圧倒的なアドバンテージがあるとは思えません。
PCI Express 2.0から3.0になることで、伝送帯域は倍になっているのですが、現状のシングルGPUでは上位にあるGTX680でも必要とする帯域は、PCI Express 2.0 x16がボトルネックになっているとは言い難い結果だと思います。

別のシステムで、GTX680のSLI構成でも試してみたのですが、LGA 1155では、2WAY SLI構成にすると、PCI Express x8になってしまいますので、例え3.0で帯域が倍になっても、2.0版のPCI Express x16が2レーンあるのと同じになってしまいます。

LGA2011では、3.0版PCI Express x16が2レーン使えるのですが、残念なことに、現状のSandy Bridge-EのCPUは、PCI Express 3.0をサポートしていません。

PCI Express 3.0サポートのメリットを享受できるのは、もう少し先になるのではないでしょうか?



今回2基目のCore i7 3770Kですが、マザーボードやPCの利用目的に応じて、結構性格の異なるPCが作れたので、面白かったです。
今回は、初めて Micro ATXフォームファクターのマザーボードを使いましたが、オンボードデバイスの差こそあれ、ATXマザーと大差ない性能と機能で、高速起動の静音・省電力PCが作れました。

TVチューナボードやBlu-Ray再生ソフトをインストールし、快適なリビングPCが作れました。



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暫く使って考えました。

そういえば、このマザーボードには、SATA3ポートx2,SATA2ポートx4があるのですが、SATA3ポートはA-DATA SSDx2で埋まっています。

残りのSATA2ポートのうち、2つはHGSTの2TB HDDを繋いでRAID-0構成。残りのポートのうち1ポートは、Blu-Rayドライブが刺さっています。

つまり、SATA2ポートが一つ余っているのです。
そして、余ってるSATA2 SSDが倉庫に眠っているのを思い出しました。



今時、SATA2 30GB SSDの使い道など、そうあるものではありません。
SSDを引っ張ろ出して繋いでみると、
思った通り、HDDにSSDのパフォーマンスを与えることができました。
インテル ラピッド ストレージ テクノロジー
インテル ラピッド ストレージ テクノロジー
Crystal Disk Mark HGST + IRST
Crystal Disk Mark HGST + IRST
  • 購入金額

    28,980円

  • 購入日

    2012年05月19日

  • 購入場所

    ドスパラ パーツ館

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