所持する音楽データに対する私利私欲...イヤ私情私見あふれるコメント、音楽の杜。こういった分野のものは「好み」ですし、優劣を付けるのもそぐわない気がしますので、満足度の☆はあくまで私的な思い入れです。歌手ソフトVOCALOID。この社会現象にもなった音声合成ソフトは、いままで考えられなかった表現を可能としました。その恩恵をうけたアーティストをご紹介します。
supercellは、ryoを中心とするクリエイター集団。というかソングライターであり、プレイヤーでもあるryoに、イラストレーターら映像系の複数のクリエイターが協力する形で作品が創られる。というのも、発表の場所がニコニコ動画を使ったから。そこで発表される楽曲に、イラストレーターが画像や動画をつける形で制作されるユニットが、supercellなわけ。
彼ら(ryo?)は現在でも活動を続けているが、実はVOCALOIDを使ったのは、アルバムではこの1作めのみ。2ndはニコ動で活動していたnagiが、3rdはオーディションで選ばれたこゑだが、さらにそのあとはAnnとgakuがヴォーカリストとして起用されている。要するにVOCALOIDを使ったのは単に作品発表にあたりヴォーカリストがいなかったから、というためだが、こういった際にもアーティスト/クリエイターに発表のチャンスを広げたのは、ここにも
書いたとおりこのソフトの大きな功績だ。
「メルト」。この曲で彼ら(つかryo氏)を知った。Aメロはまぁ普通のバンド調J-POPなのだが、Bメロのラストからサビに向けて、もともと高いキーで歌ってたラインがさらに上昇していくときに、人ではない声の上昇(サンプラーの様な声の変調の少ない上昇)をみせ、キャッチーなラインへなだれこんでいくところが、「キタ」。♪~今日の私は かわいいのよ! /メルト/溶けてしまいそう/好きだなんて/絶対にいえない……/だけど/メルト/目も合わせられない/恋に恋なんてしないわ/わたし/だって/君のことが/……好きなの♪左右に散らされた無機質な音のパーカッションもすごくあってる!
「ブラック★ロックシューター」もニコ動投稿もの。「メルト」と同様の曲調なのだが、Aメロがマイナー(短調)なのが琴線に触れる?ww
「ワールドイズマイン」もニコ動公開ものだが、曲調的には少しハード。リズムとシンクロするヴォーカルラインに乗せて歌われるのが、この詞w⇒♪世界で一番おひめさま/そういう扱い/心得てよね~/~欠点?/かわいいの間違いでしょ/文句は許しませんの/あのね、私の話ちゃんと聞いてる?/ちょっとぉ…… /あ、それとね/白いおうまさん/決まってるでしょ?/迎えに来て/わかったらかしずいて/手を取って「おひめさま」って~♪wwシャウトやカウント、台詞っぽい歌詞が入っているのが、無機質になりがちなスピード感ある比較的起伏の少ない曲に華を添えている。
supercellは「初音ミクを使うこと」が目的でなく、自己表現のツールとして使った。それが新しく、時代を感じた。
この盤はレアもの好きのcybercatには珍しくイラスト集付の初回盤ではないが、あるCDショップの閉店セールで新譜以外ALL半額!というのに行き会わせ、「それでは」と20枚近く大人買いしたときの一枚。イヤ、「メルト」がほしかっただけなんですけどね(^^ゞ
【収録曲】
<CD>
1. 恋は戦争
2. ハートブレイカー
3. メルト
4. ブラック★ロックシューター
5. くるくるまーくのすごいやつ
6. ライン
7. ワールドイズマイン
8. 初めての恋が終わる時
9. 嘘つきのパレード
10. その一秒 スローモーション
11. ひねくれ者
12. またね
<DVD>
1. 恋は戦争
2. 恋は戦争 (字幕入り)
3. ワールドイズマイン
4. ワールドイズマイン (字幕入り)
5. ブラック★ロックシューター
6. ブラック★ロックシューター (字幕入り)
7. 恋は戦争 (ラフスケッチスライドショウ)
8. メルト
9. メルト (字幕入り)
「メルト」
ボカロ初期のビッグネーム、supercellを聴くなら必聴
このアルバムの曲、リリースタイミングのボカロブームもあって、ボカロ史上に残る名曲、売れた曲が多いが、実は「supercellのボカロ曲」はここでしか聴けない。
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購入金額
1,500円
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購入日
2010年12月頃
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購入場所
ファズさん
2012/05/21
思わず関心していましました♪
cybercatさん
2012/05/21
>素晴らしい文章力ですね!
そ、そうかなァ..(*^^*ゞ
音楽系は思い入れが強いので、ついつい力入れて書きがち。
よろしかったらまたおいでくださいませ!