写真歴という意味ではもう30年近く経つだろうか。
中学、高校と写真部の部長を務めつつも、当時使っていたカメラはminoltaのSR505,X700。
中学入学と同時に父親に買ってもらった中古のSR505以来、minoltaの呪縛(?)から逃れられずに居た。
周りの連中は、というと、PENTAX ME SUPER,Canon F1,Canon AE1,Canon A1,OLYMPUS OM-1,OM-2,・・・等は実はマイナーで、もっぱらNikon党が幅を利かせていた。
F,F2が殆どで、少し可愛げがあってもFE,FMとか。その当時ですらボディ本体7万円近くしてたように記憶している。
たまーに触らせてもらうその友人達のNikon機は、いずれも緻密な精密機械といった感じで、Nikkorの前玉のマルチコーティングからはオーラが発せられていた。
「写真はレンズで決まる」
といったフレーズが当時流行っていて、それを言われちゃうとお金のない自分がバイトで貯めて買ったシグマなんて屁みたいなもんだった。
「いつかはNikon」
それが私の半ばトラウマの様に心にこびりついていた。
大学に入り、バイト代も少しは貯まるようになり、私は一大決心をした。
それまで構築した機材一式を、全てNikonに総取っ替えする!
minolta用の機材は全て中古カメラ買い取り業者に売っても、Nikon機のボディ1台分にもならなかったが、それを足しにして買ったのが、このFE2だった。(当時のフラッグシップはF3だったが、当然そんな神の領域には手が届くはずがないのだった・・・)
冷静に正直言えば、コパルの縦走り電子シャッターの感触は決して誉められたものじゃなかったし、シャッターショックそのものも大きかったけれど、Nikkor独特の発色(Canonの様にどきついほどカラフルじゃなく、むしろアンバーがかった妙なクセのある色)は好きだったし、当時はモノクロを主体にして暗室に籠る生活だったから、そのカリカリに堅い描写が大好きだった。
念願のNikonだったから、それはもう大事に。。。いまだに傷一つありません。
以降、私のNikon歴が始まったのだった。
(FE2自体は、つい最近銀座のサービスセンターでモルト交換をしてきたところ。いまだ現役でいられるのがイマドキのデジタル一眼と違うところだ。)
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購入金額
55,000円
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購入日
1989年頃
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購入場所
三宝カメラ
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