レビューメディア「ジグソー」

用途が多様化した結果、

 

KATEは日本国内の化粧品メーカー「カネボウ化粧品」が展開するメイクブランドです。
カネボウはブランドとしては老舗ですが、現在は花王グループの一員となっています。KATEは「NO MORE RULES」を掲げ、ストリート感・モード感のあるデザインと、手頃な価格帯で高い品質を両立させるブランドとして知られています。

 

この製品はネイルカラーを落とすための「リムーバー」です。

ラメやパールが入っていても、とにかくよく落ちます。

出先でもめっちゃ便利。

 

ネイルリムーバーの主成分は一般的にアセトン、保湿成分、香料といった構造を持っており、「溶解」「拡散」「蒸発」「表面エネルギー制御」という複数の物理現象が重なって成立する、意外と高度な化学製品です。この製品も同様です。

 

原材料・成分は「アセトン、水、酢酸ブチル、PG」と記されています。

 

  • アセトン
    揮発性が高く、極性溶媒としてポリマー(ネイル樹脂)を素早く溶解。分子レベルでは、ネイル樹脂の架橋構造に浸透し、分子間力(ファンデルワールス力)を弱めて剥離を促す。アクリル系・ウレタン系粘着剤にも浸透し、分子間力を弱める役目。揮発性が高く、作業後に残留しにくい。


  • アセトンの強すぎる脱脂作用を緩和、極性の違いにより、アセトンの溶解力を微調整している。水分子が爪表面に薄い層を作り、過剰な脱脂を防ぐことで揮発速度を調整し、肌の乾燥を抑える。

  • 酢酸ブチル(Butyl Acetate)
    ネイル樹脂を溶かす補助溶剤。アセトンより揮発が遅いため、溶解力を持続させる。粘土調整、蒸発速度の分散を行い、香りをマイルドにする。

  • PG(プロピレングリコール:Propylene Glycol)
    PGとは化粧品・食品・医薬品で広く使われる安全性の高い多価アルコールです。保湿剤(ヒューメクタント)の役割を持ち、水分子と水素結合し蒸発を抑え、液の流動性をコントロールし、塗布しやすくしています。科学的に言うと「極性溶媒」であり、異なる極性の溶剤を橋渡しする界面の調停役として働きます。その結果、リムーバー全体の性能が安定し、肌への刺激も軽減されます。

これらの成分は「自然物」ではないのですが、しかし毒性はなく、化粧品としての安全性は確立されています。化粧品として一般的に安全に使える化学物質となっています。

 

ネイルリムーバーとしては安全に設計されているのですが、ただし「溶剤」であることは忘れてはいけません。皮膚・素材への刺激はゼロではないし、用途外使用や高濃度の長時間接触には注意が必要になります。

 

 

 

 実際に使用してみたかんじ、KATE のリムーバーは溶解速度が速いです。


これはアセトン濃度が高く、かつ粘度が低いため、爪表面に広がる速度が速いからだと思います。
溶解速度が速いということは摩擦回数が減るので爪へのダメージが減る。
揮発が早いということは、乾きやすいが、同時に指先の油分も奪いやすい。
リムーバーにはメリットデメリットがあるものですが、KATE は保湿成分が適度に入っているため、アセトン系の中では比較的マイルドな仕上がりになっているかと思います。

 

ちなみに僕がこの製品を購入した理由ですが、以下の製品の「ブランドロゴ落とし」のために使用しました。

 

このリムーバーはこういうプリントロゴ落としや、シール剥がしとして活用できます。

 

アクリル系・ウレタン系の粘着剤をアセトンが分子レベルで溶解し、粘着剤の表面張力を下げ、固着力を弱めるため、シール跡のベタつきが短時間で消えるという効果です。

市販のシール剥がしより揮発が早く、後処理が楽なのが最大のメリットで、油性のベタつきが残りにくく、プラスチック・ガラス・金属など多くの素材に使えます。
コットンでピンポイントに塗布できるのも扱いやすい。
ただし、塗装面や樹脂の種類によっては溶ける可能性があるため、目立たない場所でテストするのが安全です。

 

ここまで書いてなんですが、イマドキ、ロゴ落としやシール剥がし以外にアセトン系リムーバーを使う人がいるの? イマドキいるの? という問いも浮かびます。

 

現代は、ジェルネイルが普及し、リムーバーでは落とせない層が増えています。
ネイルシールやワンタッチ系の簡易ネイルが増えたし、サロンが割安で利用できるため、利用者はアセトンを自分で使わないです。

 

用途が多様化した結果、逆にどちらかというとシール剥がしや汚れ落としなどとして、生活用途での需要が増えているようにも思います。時代というものは面白いものですね。

 

 

更新: 2026/02/11

メモ

(1)高速で樹脂ネットワークに侵入し、分子間力を破壊

 

[ニトロセルロース樹脂]
 ──NC──NC──NC── ← 高分子が密に絡み合う

アセトン分子 (CH3-CO-CH3)
   ▲
  │ 極性が高く小さい
   ▼

(1) 樹脂の隙間に高速で浸透
(2) NC同士の分子間力を弱める
(3) 高分子鎖が“ほぐれる”

 

アセトンは極性が高く分子サイズが小さく、拡散速度が速いため、樹脂内部に入り込み、高分子鎖の間に割り込んで結合力を弱める働きをします。

 

 

(2)アセトンが壊した構造を持続的に溶かす

 

アセトン:高速で侵入 → すぐ揮発
酢酸ブチル:ゆっくり侵入 → 長く留まる
[樹脂]
 ──NC──NC──NC──
酢酸ブチル (CH3COO–(CH2)3–CH3)
  ▲
  │ アセトンより大きく、揮発が遅い
  ▼
(1) アセトンが緩めた隙間に入り込む
(2) 樹脂を“溶かし続ける”
(3) ネイル膜が柔らかくなり、剥離しやすくなる

 

酢酸ブチルはアセトンの後処理担当のような役割で、溶解力を長時間維持し、樹脂を完全に崩します。

 

(3)アセトンの強すぎる極性を緩和し、界面を安定化

 

アセトン:極性が強い → 爪の油分も奪う
水:極性を緩和し、刺激を抑える
[水分子] H–O–H
  ▲
  │ アセトンと水素結合
  ▼
(1) アセトンの“攻撃性”を少し弱める
(2) 爪表面の乾燥を抑える
(3) 溶剤全体の極性バランスを調整

 

水は溶解には直接関与しませんが、アセトンの極性を調整し、刺激を緩和する重要な役割を持ちます。

 

(4)界面の“調停役”として溶解を安定化

 

PG分子 HO–CH2–CH(CH3)–OH
  ▲
  │ 両端が「–OH」で水と結合しやすい
  │ 中央は疎水性で有機溶剤とも相性が良い
  ▼
(1) 水とアセトンの“橋渡し”
(2) 溶剤が均一に混ざるように安定化
(3) 樹脂表面での溶解反応を滑らかにする
(4) 爪の水分保持(保湿)

 

PGは水と結合できる(親水性)有機溶剤とも混ざる(疎水性)という二面性を持つため、溶剤全体の相溶性を高め、溶解反応を安定化させる働きをします。

 

一言でまとめると
アセトンが鍵をこじ開け、酢酸ブチルが扉を押し広げ、
水とPGが環境を整えて安全に作業させる。
という分担構造になっています。

更新: 2026/02/11
デザイン性と機能美

定番

モノクロを基調としたKATEらしいシャープなデザイン。

溶解力は強く、作業効率が高い。

更新: 2026/02/11
メンテナンス性

長持ち

揮発が早く、後処理が簡単。保湿成分のおかげで指先の荒れも最小限。

更新: 2026/02/11
コストパフォーマンス

大容量

この性能でこの価格帯は優秀。

ネイル落としだけでなく生活用途にも使えるため、実質的な価値は高い。

  • 購入金額

    440円

  • 購入日

    2024年07月21日

  • 購入場所

    Amazon

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