所持する音楽データに対する私利私欲...イヤ私情私見あふれるコメント、音楽の杜。こういった分野のものは「好み」ですし、優劣を付けるのもそぐわない気がしますので、満足度の☆はあくまで私的な思い入れです。スタジオミュージシャンの憂さ晴らしバンド、というのがあります。以前ご紹介したTOTOや日本でのSHOGUNなども広い意味ではこのカテゴリーに入るが、もっと「バンド」であることにこだわらず、そのときそのときでメンバーの変遷を受けながら演るカタマリというものがあります。そんなカタマリが残した狂乱のライブ盤がこれ。
"Document"。キーボーディストDavid Garfieldの主催するフュージョン(...かな?これは...)バンドKARIZMAの2000年のライヴアルバム。KARIZMAは非常にメンバーチェンジが多く、そういう意味では、David Garfieldがそのとき手が空いているメンツに声をかけて演る、というスタイルらしい(初代ドラマーCarlos Vega亡き後は特に)。音楽的には、メンツによりかなり幅があるが、いずれにしてもかなりハイレベルのテクニックと音楽性に裏打ちされたインスト曲だ。
このライヴのときのメンツは、ドラムスはVinnie Colaiuta、ベースにNeil Stubenhaus、ギターはMichael Landauの4人構成。実はこの時のフルメンバーはサックスとパーカッションを加えた6人構成だったのだが、このCDに収められたヨーロッパツアーの企画の時に予算不足で4人分しか飛行機のチケットが用意できなかったという、実に「大人の事情」によるダイジェスト版カルテット構成KARIZMAの演奏。
でもね。メンツがメンツだから。特に例の...ここらへんで「変体ちっく」なドラムスをやってたVinceはここでも欠けた2人分の隙間を埋めようと?叩きまくりの音入れまくり。隙間ないんですけど。それを支えるNeilの堅実さも、ちょっち壊れかけ...。んで洋の東西問わずウマい人たちのインスト曲ライブというのは長くなりがちのようで
全曲長い長い。最短が7分半で、6曲しかないのに3曲、つまり半数が10分を大幅に超える。最長14分越えって...w
1曲目「Heavy Resin」からVinceは壊れてるが、Davidもやはり壊れてるので、おあいこ?
「Nothing Personal」はライナーでは「もろジャズ」をやりたかった風なことが書かれており、Michael Breckerも取り上げたこの曲を選択したそうな。確かにNeilのベースランニングは定石通りの4ビートパターンだが(スゴ速くてドライブ感バリバリなのは置いといて...(^^ゞ)、ここでもVinceが音ありすぎっつ~か、この曲イントロがドラムソロだし。
ラストの「E Minor Shuffle」はロックだね。Michael Landauのディストーションギターがなぞるリフと、Vince+Neilががっちり固めたリズムの上を、David Garfieldが弾きまくってます。
ただこのCD、日本語のライナーは付いているが、盤そのものは直輸入盤なのか、輸入CDショップで購入したものに時折見られる現象が見られる。少し再生機を選ぶ傾向があり、自宅にある「CDを聴くことができる機器」、すなわちCDプレイヤーやDVDプレイヤー、DVDレコーダーにミニコンポ、PC類までの中でいくつかは音が途切れることがある。それがラストの「E Minor Shuffle」の盛り上がったアタリでブツっなので気分↓↓そんなわけで、曲としては文句はないけど「製品」としての評価は☆-1で。
【収録曲】
1. Heavy Resin
2. Aliens (Ripped My Face Off)
3. Palladium
4. Johnny Swing
5. Nothing Personal
6. E Minor Shuffle
「E Minor Shuffle」
曲としては良い、製品としてはイマイチ
所持するCDの中で何枚かある(コピープロテクトCDでもないのに)「いくつか再生できない機器がある」CD。最後の曲=再外周の成形が良くないのかも。
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購入金額
2,310円
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購入日
2003年頃
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購入場所
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