浅学ゆえ拙い表現になってしまいますが、どうぞ宜しくお願いします。
では、HDクラシックス最後の一枚『ゲーゼ:ジェラシー[SACD Hybrid]』のレビューを始めたいと思います。
まずは、このアルバムがどの様な物なのか、例の如くAmazonにて調べて見ました。
Amazonの解説は下記をご覧下さい
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
内容紹介
ヴァイオリニスト、指揮者として活躍したデンマークの作曲家、ゲーゼ(ガーデともいう)。「そんな人知らないな」と仰る方、ぜひこのアルバムの冒頭をお聞きください。そう、あの社交ダンスなどでおなじみの名曲なのです。他の曲もぜひ。極限まで甘いメロディー、一瞬よぎるノスタルジー。聞けば誰もが一度で恋に落ちます。
アーティストについて
ビャーネ・ハンセン (vn)/オーゼンセ交響楽団/マティアス・エッシュバッヒャー (指揮)
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
曲目は以下の通り(例の如くAmazonより抜粋)
1. タンゴ・ツィガーヌ「ジェラシー」
2. レダと白鳥、愛の伝説 (1939)
3. 愛の組曲
4. 小ラプソディ
5. ロマネスカ、タンゴ
6. ヒメルピンの婚礼、田舎組曲
7. ワルツ・カプリッチョ(オーレ・ヘイヤー 編曲)
8. コペンハーゲンの生活、ワルツ
9. 甘い秘密、ワルツ・レント
では、曲のレビューに移りたいと思います。
・一曲目『 タンゴ・ツィガーヌ「ジェラシー」』
時間は4分と少しという短い曲ですが、曲名に『ジェラシー(嫉妬)』とあるように、非常に重苦しい雰囲気が漂います。胸が張り裂けそうな、そんな強い感情を持った曲です。
自分ではどうにも出来ない想いの様なものを表現しているのでしょうか。
しかしながら、暗い面ばかりかと言うとそうでもなく、所々に緩やかな流れがあり、一直線に下降気味という訳ではないです。
だからこそ、恐らく暗い部分が余計に強調されている、そんな感じを覚えました。
曲としても4分と少しという短さなので聴いていて疲れません。
・二曲目『 レダと白鳥、愛の伝説 (1939) 』
曲名から少し斜め上の様な気がしますが(特に愛の伝説と言う部分が)、曲のイメージとしては決して情熱的ではなく、どちらかと言えば緩やかな曲です。
愛の伝説とまで歌うのですから、てっきり物凄く情熱的な展開を予想していたのですが、軽く拍子抜けです。
しかしながら、自分のいう『情熱的』という表現は、どこかラテンの血が混じった情熱系なので、違う人が聞けばこれもまた『情熱的』と思える曲かも知れません。
どちらかといえば『育む愛情』と言った、緩やかで、優しい曲です。
・三曲目『 愛の組曲 』
この演目はNo.03~No.05までの三部(三曲?)構成になっています。
始まりは緩やかに思えましたが、だんだんとそれが情熱的になって行き、非常に活き活きとした印象をうけます。愛の組曲と言うように、非常に感情に富んだ、ユーモラスな曲です。
そして、その感情に富んだ曲が終わると、今度は凄く緩やかな曲に移ります。
前曲が活き活きとした表現だっただけに、まるで何かに満たされているような、そんな印象を受けます。
例えば片思いが実ったかの様な、そんな満ち足りた印象を受けます。
しかしながら、三曲目に入ると、今度は緩やかながらどこかしらに不穏な空気を混じった曲が始まります。不穏といっても破滅的な印象は一切感じられなく、優しい印象が強いのですが……。
自分の勝手なイメージですが
『片思い』→『両想い』→『お互いを知り尽くした後』
なのかも知れません。
決して悪くは無いのだけれども、不満がないかと言われればそれはない。
激しく愛し合った後に、だんだんと気持ちがなれ初めて、ちょこっとずつ相手の嫌な部分が目に付いてしまう……しかし、まぁそれでもいいのだけれども。
そんな印象です。
両想い、良いですよね。僕の愛はいつもながら一方通行です。
・四曲目『 小ラプソディ 』
よく聞きますが、ラプソディって意味、皆さんご存知ですか?ちなみに浅学な筆者は言葉は分かるが意味はしらん、と言う状態だったので調べて見ました。
ラプソディ
まぁ狂詩曲という事みたいですね。
しかし、言葉が入らんのに詩とは如何に……。
ともかくとして、曲のイメージは陰鬱とした音と軽快な音が入り混じる、不思議な曲です。
聴いてて楽しくなるのですが……いや、どこが狂っているのだろう……分からない。
・五曲目『 ロマネスカ、タンゴ 』
どちらかと言えば自分の意見としてはこの前の曲よりもこちらの方がより狂詩曲っぽいのです。
まぁ、タンゴの多くはラテン系なので、自分がそう捉えてるだけなのかもしれませんが。
五分弱の曲ですが、物凄く濃い曲です。ラテンの血が騒ぎ立ちます。狂おしくさえ感じられる慕情、そんな印象を感じます。
中盤からの盛り上がりもまた聴き所です。
やはり狂おしい程に愚直なラテンの音楽は大好きです(笑)
・六曲目『 ヒメルピンの婚礼、田舎組曲 』
No.08~No.11の全四部構成です。どうも曲目を考えるに、物凄く牧歌的な印象を感じます。
一部目はちょっと不思議な感じがしますが、やはり何処か牧歌的な印象を受けますが、所々でちょっと壮大なイメージが沸く所があって、表現し辛い曲です。
ちょっとラピュタ思い出しました。
二部目はファンファーレ?の様なラッパから曲が始まります。うーん、これも非常に表現がし辛い……。
確かにそこかしこに田舎組曲と言う様に牧歌的な印象は受けるのですが、そんな何もない長閑な田舎を軍隊が行軍しているような、訳の分からない世界が広がっています。
三部目はすこしケルトっぽい感じがします。まぁヴァイオリン(ヴィオラ?)の音がそう言うように感じるだけだとは思いますが。全体的に物凄く活き活きとしていて、どこか励まされる様な曲です。後半はゆったりとした流れ。曲の流れ方がとても秀逸です。
四部は凄く壮大なイメージを受けました。力強く、そして軽快に流れる音楽。そんな洗練された中にもちょこっと潜む田舎っぽさ(笑)不思議な魅力を感じる曲です。
・七曲目『 ワルツ・カプリッチョ(オーレ・ヘイヤー 編曲) 』
とても軽快な音からだんだんと壮大に変わっていく音。
ヴァイオリンかヴィオラかちょっと区別が付かないのですが、その音がとても伸び伸びと表現されています。
時にはまるではじけるように、また時にはゆっくり流れる様な音色のヴァイオリンがとてもいい仕事をしています。
・八曲目『 コペンハーゲンの生活、ワルツ 』
始まりからとても活き活きしています。思わず体が反応してリズムを刻んでしまうような、そんな曲です。
軽快かつ、壮大。音楽の可能性ってほんと無限大ですね。
全体的に非常に陽気な一曲です。コペンハーゲンってどんな所でしたか……なんかで習った記憶はあるのですが、忘れてしまいました。
とても明るく、陽気な曲です。
自分はどちらかといえば、陰鬱な音を好んで聞きますが、たまにこう言う音楽を聴くのもいい気分転換になります。
・九曲目『 甘い秘密、ワルツ・レント 』
甘い秘密……すでにタイトルからして官能的に思えるのは自分の頭がアレだからでしょうか。
ちょっと禁断の恋をにおわせるタイトルですね。思わず口はしがつってしまうような。
しかしながら、曲の方はあまり官能的ではありません(主観ですが)むしろ、少女がとある青年に恋をして、それを自分の胸に抱きしめて微笑んでいるような曲です。
甘い。うん、確かに甘いよ。甘酸っぱいよ。春だねぇ……と思わずつぶやいてしまいそうな感じです。
少しばかり予想とは違いましたが、まぁ確かに微笑ましくて甘い印象は受けます。
むしろ、官能的に思った自分の頭がアレなんだと思います(笑)
総括
全体的に陽気な音楽が沢山詰まっている一枚です。
嫌な思いをした、嫌な気分だ、そう言う時にはこれを聴けばいい気分転換になるかもしれません。
では。
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