このボードはIEEE1394a(TI、型番は覚えていません)+USB2.0(NEC μPD720101)+Gigabit NIC(Realtek RT8169S)を1枚のボード上に実装し、HiNT製のPCI-PCIブリッジチップ、HB1-SE33で接続することでマルチファンクションを実現しています。
比較的新しいPCやマザーボードであれば、オンボード実装されていて当然の機能ばかりではあるのですが、当時私が愛用していたPC-9800シリーズのようにPCIスロットの空きが少ないのにUSB1.1すら実装されていなかったPCにとっては、非常に便利なボードでした。
ただ、当時は玄人志向CHANPON ZEROシリーズのようにPCI-PCIブリッジを実装した他のボードと本製品が同時に利用されることが多く、PC-9800系では仕様上の不備もありリソースの割り当てに手こずらされ、一部機能が正常動作しないなどの問題も多く発生しました。
実は私も発売当初にこのボードを入手し、PC-9821Rv20/N20で利用しようとしていたのですが、全体の動作の安定性が著しく落ちたために常用することはないままでした。NICについては100BASE-TXであればオンボード実装されていましたので、Gigabit NICの導入を諦め、BUFFALO IFC-PCI7IU2で妥協することになりました。
本製品のメリットといえたのは、当時の複合インターフェースボードとしては比較的珍しい、NECの第2世代USB2.0コントローラー(μPD720101)を採用していたことです。このコントローラーは初期のコントローラーと比較して、USB2.0のEHCIを有効にしてもシステムのパフォーマンスを低下させないという特徴がありました。CPUの強化方法が限られていたPC-9800系においては、この違いがシステム全体の性能に大きな影響を及ぼしていたのです。
結局常用される程使われたボードではありませんでしたが、コントローラーの選択は現実解として適切なものであり、よく考えられたボードであったと思います。私の環境で常用出来ていれば文句なかったのですが…。
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購入金額
0円
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購入日
不明
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購入場所
ふっけんさん
2013/06/16
これ1枚で周辺機器やPCと高速にデータのやりとりができるので古いマシンの延命に少しの間ですが使用しました。
現代版でThunderbolt+10GigabitLAN+S-ATA6G(eSATA付き)などで復活すると面白そうですね。
jive9821さん
2013/06/16
PC-9821シリーズの場合、2~3本という少ないPCIスロットをどう活用するかというのが拡張の大事な要素となっていたため、このような複合機能ボードはとにかくよく試しましたね。
私の場合、装備として妥協したくなかったのがUltra 2 Wide SCSI、IEEE1394、USB2.0、オーディオインターフェース、ビデオカードであり、これらを全て実現するためには複合機能ボードは必要不可欠といえました。
Thunderboltを含んだ拡張カードというのは面白そうですし、発売されれば是非使ってみたいのですが、まず単体でSATA3.0の性能を発揮出来る水準のコントローラーをどこかのメーカーに発売して貰うのが先かもしれません…。