今はすでに押し入れに入り、制限なしの下取りキャンペーンに出されるのを待っている状態だが、ここに来るまで長い間片腕となって頑張ってくれた。
本機で私が最も気にいっているのは、キーボードだ。
変則キー配置がなく、十分なキーピッチ、そしてプチプチと心地の良い鍵打感。
ノートPCのキーボードだとある程度打ち続けると疲れて、タイプペースが落ちる。
だが、本機ではそのようなことがなく、一日中タイプできた。
それに加え、トラックポイントと呼ばれるそれまで他社になかったインタフェースを備え、効率的な入力を提供してくれた。
本機はどちらかというと、私を含めキーボードでほとんど操作ができてしまうユーザーに合っていると思う。
スペックは、今でこそ携帯電話にもおよばない性能ではあるが、当時は十分な性能だった。
Pentium 90MHzが主流だった中、120MHzを搭載し、メモリも24Mに増設していた。
液晶も低品質・低解像度の時代にあって、SVGAの液晶はDSTNでありながら、十分な視認性を持っていた。
当初はWindowsがインストールされていたが、後半はLinuxにFluxBoxを入れ、そのシックなデザインにマッチした環境は同僚に自慢せずにはいられなかった。
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トータル的に見ると実にバランスの良い名機で、十数年前なら間違いなく薦めていただろう。
私はこれまでプライベートで6台のノートPCを使ってきたが、これほどバランスの良いマシンはまだ出会えていない。
一世を風靡し、今なお人気のあるVAIOでさえ、これだ!と思って購入するに至った機種はない。
NECや富士通のような老舗でもしかりだ。
今、ThinkPadはIBMからレノボに版権・開発が移り、現在も新機種が発売されている。
しかし、当時のそれと比べると、バランスが偏っているように感じられ、他社と同じになった感じを受ける。
私は本機に出会えたことでノートPCに厳しい目を向けてしまうようになったのかもしれない。
だからこそ、こういうマシンにまた出会いたいものだ。
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購入金額
30,000円
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購入日
不明
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購入場所
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