レビューメディア「ジグソー」

Z68のメリットを詰め込んだお手本のようなマザーボード

 GA-Z68X-UD3H-B3は、ディスプレイ出力を搭載したミドルレンジクラスの製品です。Gigabyte独自の高品質基準Ultra durable3をみたします。基盤には2オンス銅箔層を用い、放熱性を高めています。また、基盤は今までの青ではなくマットブラックで渋いです。基盤に転写された文字により、自作が始めての人でもUSBなどのピンヘッダがわかりやすいのも好印象です。コンデンサは日本製固体コンデンサですし、電源部にもDriver MOSFETを用い高効率で安定性を高めた仕様となっています。

 PWMコントローラは ISL6364(4+1フェーズ) ISL6322G(2フェーズ) 2基を用いています。
電源周り
電源周り


 バックパネルはDisplayPort、HDMI、DVI-D、Dsub15pin、eSATA、USB3.0x2、USB2.0x4、IEEE1394を備えかなり充実しています。
バックパネル
バックパネル


 付属品は必要最低限。マニュアルが日本語化されているのはかなりありがたいかも。
付属品
付属品





logo
logo

 それでは、Z68チップセットの特徴であるSRT(インテルスマート・レスポンス・テクノロジー)を利用してみましょう。HDDの大容量とSSDの読み込み速さをいいとこ取りした技術はどうでしょうか。

 クリスタルディスクマークを利用して転送速度を見てみました。HDD単体から。
HDD単体
HDD単体

 SSD単体。
SSD単体
SSD単体


 HDDは7200rpmのものですので、パーティション分割しなくてもシーケンシャルはそこそこ早いですね。しかしランダムはぐっと落ち込みます。SDDはライトが全項目で75MB/sといい値をだしています。期待できそうです。
 
 SRTの設定方法は簡単なのですが長いので、日記に別途記述しておきますね。リンク先をご参考ください。



 
 ではSRTを設定後、クリスタルディスクマークを走らせて見ましょう。HDD単体から見るとはるかに快適になっていますね。
 
SRT HDD+SSD
SRT HDD+SSD

 SRTを利用すると、2回目以降のリードは”SSDにデータがキャッシュされている”ので速度があがります。OSの起動*が早くなっていたので、書いておきますね。実に1.4倍の起動時間です。
 HDD単体:40秒
 SRT導入後 1回目:37秒
 SRT導入後 2回目:28秒(以降ほとんど変化なし)
 SRT導入後 3回目:28秒
 
*起動時間とは、Windowsのロゴが現れてから、画面の読み込み待ちの砂時計(カーソル)が消えるまで

起動時間の変化
起動時間の変化


ロゴ
ロゴ


 ここからはGigabyteのユーティリティソフトをご紹介しましょう。付属のユーティリティDVDを読み込むと次のようなソフトが入っています。大きく分けて3つのタブで区切られていて20以上の便利なツールが入っています。代表的なものをご紹介します。

ユーティリティ一覧
ユーティリティ一覧


<TouchBIOS>
 Touch BIOSはその名が示すとおり、タッチパネル対応のディスプレイからタッチ入力でBIOSを操作できるというものです。Windows上から直感的に操作できるのでよいと思います。
 ただ、私の場合は”@BIOS”(windows上からBIOSのアップデートができるもの)を除いて文字化けしていたので、操作はしていません。
 
touchBIOSlogo
touchBIOSlogo


<3TB+Unlock>
 3TB+UnlockはWindows上で3TBのHDDを正しく認識させるのに便利ですね。Windows XPなどの32bitシステムでもこのユーティリティを使うことで、今まですべての領域を使うことができなかった2TBを超えるHDDも問題なく使用することができるようになります。
3TB_Unlock
3TB_Unlock


<Smart6>
 Smart6はユーティリティソフトが6つあわさったものです。任意のパスワードを入力しましょう。
S6_1
S6_1

 このようなインターフェイスです。
S6_2
S6_2

 この中で気になったQuick Boost をみてみます。これは、ご覧の通りCPUの倍率を変更して簡易的にオーバークロックするツールですね。OCは簡易なものでも保証外になるのでご使用になるときは十分に気をつけて下さい。
S6QB
S6QB

 もう一つ気になったもの。このソフトは、おそらく子供に夜中にPCを触らせたくないときに使うものではないかと思います。PCが起動する時間を制御するツールですね。
S6TL
S6TL


<Dynamic Energy Saver2>
 ダイナミックエナジーセイバー2はちょっと不安定ですね。X48マザーでは前バージョンのDESを使っていましたが、不安定+パフォーマンスがかなり落ちるので使うのをやめていました。今バージョンも改善はされているようですが、不安定で何度もシステムが落ちたので常駐させていません。
DES_1
DES_1

 このように、フェーズ使用数に応じた表示がされます。わかりやすいですね。
DES_2
DES_2


<DMI Viewer>
 DMI Viewerはシステム上のドライバなどを一括して確認できるものです。必要があるときは便利ですが、あまり使わないかも。
DMIV_1
DMIV_1


<Face Wizard>
 これは面白い!! 起動時に出るフラッシュ画像を変更できるというものです。使用できる画像はビットマップ形式で保存した、640x480サイズのファイルです。
 試してみたのですが、失敗してしまいました。成功したらアップします。
FaceWizard
FaceWizard



<FutureMarkのベンチマーク結果>
 ベンチマークを走らせたので、のせておきますね。

3DMARK06
pc06
pc06

PCMARK7
pc7
pc7







  総評
 このマザーボードはミドルクラスとしては堅実な作りです。Kシリーズをつかった簡易OCにも耐えられるように、放熱や電源周りに安定性をもった部品を使っています。
 ユーティリティソフトはかなり面白いですが、システムは不安定になりやすいので、ユーティリティソフトを過信した運用は避けた方が良さそうです。私も検証中に何度か危機に見舞われました。電圧などを変更するDynamic Energy Saver2はCMOSリセットをしなければいけないエラーが出ました。
 
 Z68チップセットはSRTを使うと、低コストで超快適な環境を築ける!これはかなり効きました。SSD+HDDよりも、手間がかからず便利だと思いますよ。




 もう少し追記しますね。

24人がこのレビューをCOOLしました!

コメント (6)

  • 退会したユーザーさん

    2011/10/03

    レビューお疲れ様です!

    GIGABYTEを昔から使っている者として、ああGIGABYTEらしいなあ!と思うポイントがたくさんあって、ニコニコ読みました。
    GUIが解り易くて、添付ソフトがイイですね!

    Dynamic Energy Saver2は自分の古いP45環境でも少し不安定どす。
    (^皿^/
    SRTのメリットがドーンと表れてますね!
    やっぱりZ68、イイですねぇ。
  • はにゃさん

    2011/10/04

    レビューお疲れ様です。

    Dynamic Energy Saver2は、なんかいやな予感がしたので、インストールしてません。
    OSのコントロールでも HWiNFOでみると、CPUの消費電力がアイドリング時に8Wを切って、高パフォーマンス設定(OS)でも30Wだったので十分かなぁとか思ってます。
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