2003年製のノートPC【SONY VAIO PCG-FR33】は、IDE接続の古くて、遅くて、うるさいHDDを搭載しています。
しかし、キーボードの感触が最高で、手放すのはおしい。
以前別のノートPCで実験した結果からも、古いノートPCのHDDを、SSDにするだけで見違えるほど快適になることは分かっていました。
しかしSSDに交換しようにも、IDEタイプのSSDなんてもはや絶版状態。
事務仕事にはまだまだ使えるスペックで、処分するのはもったいない!
ということで、このVAIOをカクウス9を使って、快適にならないか実験しました。
■実験内容■
USBブートに対応していれば、カクうす9にWindowsをインストールできる・・・のですが、
残念ながらFR33は未対応。
ということで、Windowsは内蔵HDDからブートします。
各ソフトウェアの、インストール時間と、起動時間を測定します。
それらの作業を、
・内蔵HDDで実験したとき
・カクうす9で実験したとき
・Document and Settingもカクうす9へ移動して実験したとき
の3通り実験しました。
上の画像は、VAIOに接続した状態です。
USB2.0なので、ランプは緑ですが、USB3.0では、青く光ります。
■Microsoft Office 2000 Personal■
元々軽いソフトウェアということもあってか、インストール時間には大差ありませんでした。
起動時間は、農水省が公開している、「有機農産物のJAS規格別表等への適合性評価済み資材リスト」を開く時間を測定しました。
Document and SettingもSSDへ移動すれば、実に快適に利用できます。
■OpenOffice■
こちらは効果絶大ですね。
HDDの騒音が減ることも、非常に魅力的。
(インストールファイルがデフォルトではデスクトップに作成されます。したがって、内蔵HDDと、カクうす9※では、内蔵HDDからのインストールとなります。)
起動時間ですが、Office2000同様に、農業資材一覧ファイルを開くのにかかる時間を測定しました。
Office2000同様、大幅な時間短縮を実現しましたが、Document and Settingへの依存度は低いようですね。
■Firefox19.0■
言わずと知れた、WEBブラウザです。
HDDへのインストールでも、イライラするほど遅くはありません。
Document and Setting移動時のインストール時間が少し伸びたのが不思議。
Firefoxの起動時間は、プロファイル(個人用の設定ファイル)とキャッシュフォルダの保存場所を、HDDとSSDの時でそれぞれ測定しました。
本体はSSDなのに、プロファイルはHDD・・・というのは、無駄意味な気がして、カクうす9※は測定しませんでした。
プロファイルの保存場所をカクうす9に移したところ、劇的にパフォーマンスの改善がみられました。
騒音低減の効果もあいまって、十分実用に耐えるレベルまで速くなりました。
■Internet Exproler8■
Internet Exproler8はSSDへインストールできないため、SSDからの起動は測定不可となりました。
ロード中の騒音や、Firefoxが快適に動作することから、Document and Settingフォルダを移動しても実用に耐えないです。
■Winamp■
MediaPlayerより音質がよく、ネットラジオにも標準対応ということで、個人的によく使っているWinampでも実験しました。
カクうす9の効果は覿面でした。
起動時間の改善も素晴らしいです。
これなら新しいPCに買い替える必要はありません。
オンラインコンテンツは、Trident(IEのレンダリングエンジン)に依存なので、ページのロードがちょっと遅いですが。
■オンラインゲーム■
もはやオンラインゲームをプレイできるようなスペックではありませんが、一応実験してみました。
数少ない超低スペでも動くゲームということで、LostOnline Reberthをチョイス。
3つ目の実験で時間が伸びたのが気になります。
リカバリして何度か実験しても、同じ結果でした。
起動時間も期待したほど早くなりませんでした。
HDDの轟音を聞かなくていいのが救いです。
■結論■
カクうす9にアプリケーションをインストールすることで、VAIO FR33の快適性向上に、一定の効果が見られました。
ソフトによっては、劇的な改善と言ってもいいでしょう。
これでもうしばらく、現役で頑張ってくれそうです♪
ただ、カクうす9のスペックの大半は封印されてしまいますので、ちょっと贅沢な使い方ではあります^^;
Document and Settingをカクうす9に移動する方法は、設定に専門知識が要求されます。
失敗すると、最悪起動しなくなります。
ただ、使い込むうちに重くなる原因の一部を、高速なSSDに格納できるのは、HDD回りの非力なFR33にとっては魅力的です。
カクうす9 SSDは、従来のHDDではなく、SSDという半導体を使った記憶装置が内臓されています。
家電量販店では、カクうす9 SSDの半額で、500GBもの容量のポータブルHDDを購入できます。
ではなぜ、高価で容量の少ないSSDを使った、ポータブルドライブが登場してきたのか、考察しました。
■速い■
ちょっとしたデータの出し入れだけでも、その速さを実感できます。
最近の高性能なパソコンであれば、ファイルが一瞬で開いたり、ファイルのコピーがあっという間に終わったり、その爆速をより楽しむことができます。
ベンチマークは後ほど紹介します。
■衝撃に強い■
本来HDDにとって、ちょっとした衝撃もご法度。
そんなものを携行するということは、常に故障の危険にさらすようなもの。
落としたら壊れた、という経験をされた方も多いのでは。
SSDは、物理的に動く部品が無いため、衝撃に非常に強く、ちょっとぶつけたり、落とす程度では壊れません。
ポータブルドライブにうってつけだったのです。
(絶対壊れないわけではありません。)
■寿命が長い■
SSDの寿命は、無茶な使い方をしなければ、10年以上持たせることも可能。
長期間保存しなければならないファイルの保存にもうってつけです。
HDDの設計寿命はせいぜい数年で、いつ壊れてもおかしくない状態になります。
(あくまで計算上は)
しかも、カクうす9は特に信頼性の高いと言われる、Intel製のSSDを採用しています。
■エコ■
SSDは、読み書きしているときしか、電源が入りません。
そのため、非常にエコなのです。
※厳密には、微量の待機電力を消費しますが。
■静か■
HDDの読み書き中のガリガリガリという音も、ウィーーーンという回転音もしません。
音がしないだけで、ドライブが何倍も速くなったような気分になり、ストレスも大幅に軽減します。
カクうす9 SSDのほかに、別途用意したIntel SSD 520 120GB + USB3.0外付けHDDケース(GW2.5SATA3-U3)の組み合わせと、
Intel SSD 520 120GBをPCに内臓させたときのベンチマークを比較しました。
内蔵時の、QD32の結果がものすごいですね。
書き込み速度はすべてにおいて、GW2.5SATA3-U3を上回りました。
書き込みが速いというのは、非常に助かりますね。
PC内臓時の、QD32の結果は、Read時の速度さえ凌いでものすごいですね^^;
GW2.5SATA3-U3は実験中、接続寸断することがありましたが、カクうす9は安定して稼動していました。
カクうす9 SSDは、絶対的な速度より、信頼性重視の設計だな、と感じました。
Ultrabook(Let'snote AX2)でのベンチマーク
UltrabookでのQD32は、書き込みのほうが速くなりました。
PCによって、速度の傾向がかなり変わるようです。
USB2.0ではこのへんの値が限界のようです。
VAIOでもベンチマークをとりました。
VAIO FR-33はUSB2.0までの対応となります。
前々から怪しいとは思っていましたが・・・USB地雷ですねこれは^^;
今後ヘビーな使い方もしないので、良しとしましょう。
このへんで、外観もチェックしましょう。
箱のクールなデザインもさることながら、持った時の軽さには驚きました。
重さを計ったら、箱に入った状態で217g!
内容物を並べました。
マニュアル、本体、ケーブルの3つだけと、シンプル。
金属の筐体が高級感を醸し出しています。
カクうす9 とうたっているだけのことはあり、本当に厚みが9mmしかありません。
机に置いてあっても、いかにもパソコン周辺機器!という香りがしなくて非常にいいです。
ナンチャンさん
2013/02/25
グラフをふんだんに使い、いいレビューでしたね(*^_^*)
いぐなっちさん
2013/02/25
ありがとうございます♪
もうひとつ載せないといけない項目がありましたが、誤公開してしまいました。
取り急ぎ製作し、公開します><
きっちょむさん
2013/02/25
コレは参考になる良いレビューですねっ
追記の分も楽しみにしています!
いぐなっちさん
2013/02/25
ありがとうございます♪
私もとてもいい勉強になりました。
追加部分がんばります~♪
タコシーさん
2013/02/25
したいけど面倒で...スペースもないしあきらめています
こういうレビューは役立ちますね
いぐなっちさん
2013/02/25
ありがとうございます♪
USBの速度がきちんと出るPCであれば、もっと速いのではないかと思います。
こちらのVAIOは、USBが遅いので。
まささん
2013/02/27
>SSDは、物理的に動く部品が無いため、衝撃に非常に強く、ちょっとぶつけたり、落とす程度では壊れません。
安心しました!!
いぐなっちさん
2013/02/27
ありがとうございます♪
カクうすではありませんが、つい先日SSDを落としてしまいましたが、壊れることなく今でも元気に動いてます^^
もちろん、絶対壊れないというわけではないですが^^;
リンさん
2013/03/07
私も古いPCになるX300に繋いでみようと思いました。
OS入れたらブートできないかな。
その前にUSB2.0では遅いかも><
いぐなっちさん
2013/03/07
上で紹介したPCはHDDが猛烈に遅いので、USB地雷モデルではありますが、かなり改善しました。
USBブートできるPCならなお快適になるのではないでしょうか♪
kuro_rさん
2014/04/16
透過膜の劣化による突然死があるのでHDDよりデータの管理はしっかりしてないとダメかも知れませんよ。
HDDはクラッシュさえさせなければ20年でもデータが残ってるやつを所有しています。
100MBのSCSI HDDとか。
いぐなっちさん
2014/04/16
ふむ~、SSDもなかなか気難しいというか。
面倒な問題があるんですね。