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新たな選択肢 ~カクうす9 SSDは、大容量USBメモリの対抗馬になるか?~

 

 

私が初めて購入したUSBメモリのモデルを調べたら2003年製。
当時は未だ規格がUSB1.1で、1GBで5千円程度した覚えがあります。
かれこれ10年以上愛用していることになります。

 


私の所有しているUSBメモリは、頂いたものも合わせると5本。

基盤剥き出しのモノもありますが、そこはご愛嬌。(笑)

最後に買ったものは、USB3.0対応で容量が32GBと進化を遂げています。

 

USBメモリ、私の用途は一時的なデータの保管、移動です。
PC間での移動に使うデータをはじめ、実家や友人宅へ訪問する際に“渡したい・見せたい”写真や動画のデータを持ち運ぶために使います。

奥さんもUSBメモリを愛用していて、会社からデータを持ち帰り家のPCで仕事をしたり、時々会う実家の家族に見せる写真を用意したり。
また、古くなったUSBメモリは、周りにちょっとしたデータを渡したいときに手渡しや郵送したり。(紛失しても良いという覚悟で!)
しかし、USBメモリだと絶対的に容量が少ないため、使わなくなったデータの整理もある程度のスパンで行うのですが、これが以外に面倒。

それに古いモデルのUSBメモリは、まとまったデータの転送に時間がかかったりするんです。
あとこれは個人的な意見ですが、、USBメモリってデザイン的に魅力ある製品が少ない気がします。

 

 

 

前置きが長くなりましたが、
初めてUSBメモリを買った10年前に比べると私のPCの変化といえば、各パーツのプラットフォームが新しくなったこと。大きなところでは、USB3.0への進化、HDDに変わりSDDという高速かつ発熱性が低いデバイスが主流になりつつある。
そんな現在のPCを取り巻く変化の中で
【大容量USBメモリを選ぶ際、外付けSSD(カクうす9)は対抗馬になるか?】
今回レビューのテーマとしました。

(なんといっても、私がSSDの虜になっている!)

 

 

 

 

送っていただいた“カクうす9 SSD”パッケージからチェックしてみます。

 

青×黒で高級感をイメージさせるデザイン。

カクうす、、の商品名とは裏腹にパッケージは大きい。

 


おっ!intel入ってるんですか?

こういうケース入りの中身って公表しないモノが多いのですが、intel製なのは安心です。

何台かSSDを使ってきたのですが、やはりintel製のSSDは安定してトラブル皆無なんですよね。

 

 

 

逸る気持ちを抑えて、じっくりルックスを見ていきます。

“カクうす9 SSD”、HPで見るだけでも非常にカッコイイと思うのですが。

実物はどうなのでしょう?

 

内容物をチェック。本体にケーブルに、取説。

非常にシンプルな商品構成。専用のスタンドはないんですね。

 

ケース素材はアルミで、ヘアライン加工がしてあるのですが。

ヘアライン調って、私はスポーツカーの内装のイメージを持ってます。

“スポーツ、速い、洗練された”そんなフレーズが似合います。

加えて、重厚感があって、高級感もあります。

 

パッケージに“BLACK”と表記されていますが、正確には深いメタルグレーでしょうか。

比較しているのは、コルセアのケース“CC800DW”のヘアライン。

個人的には、濃いブラックの方が好みですが、ウルトラブックやMacBOOKには合うでしょう。

 

PCへ装着を予定していたSSDと大きさを比較。

 

中身との差はこれだけ。ホントに薄すぎます!

 

intelSSD520と、ほぼ同じ厚み。

スペーサーの厚みくらいが、基盤とケース部分ですね。

 

右側のケーブルが “カクうす9 SSD”本体側のMicroBコネクタ、左のケーブルは比較用にスマートフォン用のコネクタ。

USB3.0のMicroBコネクタって、メガネ状に左右分かれています。

メガネの片側がUSB2.0の端子で、小さな片側はUSB3.0用の追加端子なんですね。

メガネ状左側と、スマホのUSB2.0コネクタは同じモノみたいです。

 

 

 

“カクうす9 SSD”のコピー『軽い』をチェックしてみます。

では、対抗馬のUSBはどのくらいの軽さかというと、

 

 

驚きの9gです。

軽いのは分かっていたけど、10gを切ってるとは。

 

さすがにUSBメモリに比べちゃ負るわな、、ということで手持ちの他のパーツと“カクうす9 SSD”を比較してみました。

 

左から、

・BUFFALO 外付けSSD  66g

・intelSSD520 82g

カクうす9 SSD 110g

・ギャラクシーS2LTE 130g

・Ipod classic 140g


※全てメーカー公表値より

 

う~ん、、普段持ち歩いてるスマホより軽いとは思いませんでした。

他社SSDは、中のSSDが1.8インチなのでしょうか?

サイズも小さいです。

ipodはHDD内臓なので、30gも軽いのはSSDの恩恵ですね。

実際に持った感想は、重厚感のあるヘアラインのデザインに対して拍子抜けするくらい軽いんです。

中身のintel520に比べても約30gの差、アルミ素材が効いてるのでしょう。

 

 

 

取説を読んでて“へぇ、賢いなぁ~”と思ったのが、接続されてるのがUSB2.0なのかUSB3.0なのか、LEDの色で表示してくれるというもの。

ここで初めてPCへ接続します。

 

USB3.0ポートへ接続。USB3.0でつなぐと青く点灯。

ちなみに、このLED表示部分はOFF時には本体デザインに隠れるようになっています。

ネジがないこともそうですが、デザインへのこだわりを感じます。

 

 

続いて、USB2.0のポートに差します。

今度は緑の点灯へと表示が変わりました。

これなら、現在高速で使える状態なのか?目視で分かるので便利です。

ちなみにアクセス中はLEDが点滅します。

 

 

初期状態はNTFSの形式。

 

CrystalDiskInfoで“カクうす9 SSD”の中身を確認してみると、驚くことにのintelの上位機種520シリーズのSSDなんですね。

てっきり330シリーズだと思ってましたが、これは嬉しい誤算。

 

 

 

続いてCrystalDiskMarkでUSB3.0接続の “カクうす9 SSD”のベンチマークを測定します。

 

ランダム

 

 

0fill

 

 

1fill

 

さすがSSDだけあって、読み込み速度は速いです。

大容量の外付け媒体で、この速度を出せたら言うことなしです。、

 

 

 

USBメモリで気になるのは、書き込み速度です。

スパイ映画ではないけど、、ファイルコピーに時間がかかるとイライラします。(忍び込んだ先でファイルをコピー、で早くしないと敵が帰ってきちゃう!みたいなシーンはドキドキさせられます)

ベンチマークだけでは漠然としているので、実際にファイルを使い書き込みを測定します。

 

今回使うファイルは2種類で、どちらも同じ約10GBのもの。

デスクトップ上のフォルダから、書き込み完了までの時間をストップウォッチにて測定。3回測定して、平均値を記録します。

 

テストデータ①

一つ目のデータは、1ファイルあたり3MBくらいの写真データを約10GB分、3175ファイル。

 

 

テストデータ②

もう一つは、カメラで撮影したHD動画約2GBを5ファイルで約10GB。

 

 

【検証環境】

OS:Windows7 Ultimate 64bit

CPU:i7-2700K

MB:ASUS P8Z68-V PRO/GEN3

USB3.0ポートおよびカードリーダー:AK-ICR-14

(MB上のUSB3.0ピンヘッダへ接続)

 

 

 

 

さっそく、気になるUSB3.0対応のUSBメモリーと比べてみます。

【ベンチ比較】

左:カクうす9 SSD  右:SanDisk製USB3.0メモリ32GB

 

 

 

同じ10GBなのですが、

1ファイルのサイズが大きいとUSBメモリが速くなってます。

逆に小さなファイルの集まりを書き込むのは“カクうす9 SSD”の方が速いですね。

面白いことに、丁度逆くらいの数値を出してるんです。

 

では実際どちらの場合が多いかというと、私は小さなファイルの集まりを書き込むことが多いです。(写真データや書類、音楽ファイルなど)

 

 

 

 

続いては、クラス10のSDカードです。

メーカー公表値、読取り・書込み最大45MB/秒と少し比較するにしては不公平ですが、どれだけ違うか確かめてみます。

 

 

【ベンチ比較】

左:カクうす9 SSD  右:SanDisk製SDカード16GB

 

 

“カクうす9 SSD”の圧勝は予想していたのですが、ここまで差をつけるとは。。

しかも、SDカードはメーカー公表値を出しているにも関わらずに、、です。

ちなみに、ファイルを削除する際にSDカードは10GBで30秒ほどかかりました。

削除の際に“カクうす9 SSD”は一瞬で終わります。)

SDカードでデータを持ち出される方は、“カクうす9 SSD”の恩恵は大きいと思います。

 

 

 

 

こちらも気になる対決。

他社製品との比較を見てみます。

少し前に特価で衝動買いしたBUFFALOの外付けSSD 64GB。

デザインは“カクうす9 SSD”とは逆で、丸いデザインです。

大きさも1.8インチSSDなのでしょうか、、小さいです。

 

【ベンチ比較】

左:カクうす9 SSD  右:BUFFALO製外付けSSD 64GB

 

USBメモリの時と似た結果が出ました。

小さなファイルをたくさん書き込むのは、“カクうす9 SSD”の方が断然速いです。

“カクうす9 SSD”は、非常にバランスのとれた数値を出しているといえるでしょう。

 

 

 

最後に、同門対決です。intel520はSATA2.0で接続します。

 

【ベンチ比較】

左:カクうす9 SSD  右:intelSSD520 120GB

 

同じSSDでも、さすがにSATA接続は圧倒的に速い!

内臓だと大きなファイルと小さなファイルの差がほとんど見られないところにも注目。

“カクうす9 SSD”はバランスの取れたSSDを使用しているのが分かります。

 

 

 

今回の最大のテーマ、“カクうす9 SSDは、大容量USBメモリの対抗馬になるか?”

結論を出す前に、友人にも同じ問いを聞いてみたいと思いました。

 

それに、、、

“カクうす9 SSD”、誰かに自慢したくなるデザインじゃないですか、コレ。(えへへ)

いつもはUSBメモリで見せるところを今日は“カクうす9 SSD”に写真と動画データを詰め込んでの訪問。

 

“カクうす9 SSD”を友人に渡すと、

『何これ、小さっ!!』

で、外付けSSDだと種明かしすると、

『これいいなぁ、MacBook Airに合いそう』と。

 

MacBook Airと繋いでみました。なかなか絵になります。

 

少し色合いが違うけど、お互いアルミで違和感がないです。薄さも負けてません!

 

友人の使ってるUSBメモリ(同じの所有してるので、ストラップしてもらってます)と比べてもらいました。

速度は測ってませんが、USB2.0でも速いです。データ転送もあっという間。

 

 友人は完全なMac派なのですが、意外だったのは彼の所有しているMacProもMacBook AirもMiniもUSB3.0ポートを装備してない!(涙)

唯一バイオがUSB3.0のポートを装備していたのですが、奥様PCのため結局起動できず。。

 

友人と話してて『USB3.0環境って実はそんなに普及してないのかもしれない』と。

しかし、デザインは非常に気に入ってもらえました。

 

 


“カクうす9 SSD”は、とにかく主張しないシンプルなデザインと、洗練された質感が非常に良い。

持ってるだけでニンマリできる製品って少ないと思います。

USBメモリを出すシーンで、さりげなくコレを出されたら“えっ、何それ?”ってなること請け合い。(体験済み)

SSDといえば、そっと大事にケースの中で眠ってるモノだと思ってましたが、、こんな風に持ち運び便利なツールにもなることにビックリです。

SSDが衝撃に強い・発熱も少ないので、持ち歩くのはHDDよりも安心です。

 

それから、採用されているSSDがintel製なのもポイントが高い。(しかも520!)

“カクうす9 SSD”は1年間の保障ではあるが、リテール品の520シリーズは5年保障。520シリーズには、それだけの製品品質があることの証である。

気に入った商品を長く愛用できるのは幸せなことである。

“カクうす9 SSD”は、速くて、薄くて、軽くて、お洒落で、安心、、、5拍子そろった良い商品である。

 

 


“カクうす9 SSD” 自体の問題ではないのだが、どうしてもUSB3.0のケーブルが硬く太いため持ち運びの際ネックとなる。外出する際にどうしてもケーブルがかさばってしまう。

例えば、同社の「ケーブル収納デザイン」を採用してみてはどうだろうか。

もしくは、USBメモリのようなスライド式のタイプ(L型に曲がるとデスクトップでも便利)だと接続の際に置き場所の自由度は限られるが、携帯性に優れる。

それから、ケーブルと本体が収納できる専用のポーチの付属を要望に挙げたい。

最後に、これだけ良いデザインなので見えるように専用の横置きスタンドも欲しいところである。

製品については文句のつけようがないので、要望というより勝手なお願いになってしまったが。。

 

 

 

結論からいうと、USB3.0対応のUSBメモリを購入する際に“カクうす9 SSD”を視野に入れても良い!と私は考える。

 

“カクうす9 SSD”のデザインはUSBメモリにない所有感を満たすものがある。

HDDに比べ格段に速く、衝撃にも強い・発熱もないといったSSDのメリットを活かした良い商品といえるだろう。

USBメモリと比べると確かに高価であるが(USB3.0対応USBの価格もそんなに安くはない!)更に大容量を確保したいのであれば選択肢に十分なり得る。

サイズはUSBメモリより大きいが、持ち運びに不便なサイズではない。

唯一気になるのがUSBケーブルの太さであるが、もう少しUSB3.0製品が普及し各家庭に1本あるようになれば、太いケーブルを一緒に持ち運ばなくても済むようになる。

USBメモリを選ぶ際、容量も速さもデザインも!という欲張りな方には“カクうす9 SSD”をオススメしたい。

きっと、価格以上の満足感を手に入れられるはずだ。

 

 

※余談ではあるがリテール品intelSSD520 120GBは2013年3月3日現在、13000円弱である。対してアイオープラザで“カクうす9 SSD120GB”は16485円(会員登録で14800円)と、ケース・基盤・ケーブルを考えたらお買い得である。

 

 

 

 

インテル株式会社さま、株式会社アイ・オー・データ機器さま、ジグソー運営事務局さま、今回“カクうす9 SSD”のレビュアーに選出していただきありがとうございました。

このような貴重な経験をいただき本当に嬉しく思います。

外付けSSDという商品に触れ、SSDの奥深い魅力を感じました。

重ねて御礼を申し上げます。

 

つたないレビューではございますが、最後までご覧になられたユーザーさまへも感謝いたします。

不備や指摘等あれば、是非コメントにてご指導ください。
本当にありがとうございました。

コメント (6)

  • リンさん

    2013/03/05

    凄く充実した内容で分かりやすかったです。

    比較資料は参考になりますね。

    ケーブル収納デザインはあると良いですねー(>_<)

    少し大きくなってしまうと思いますがナイスアイディアです。
  • 乱世の奸雄さん

    2013/03/05

    レビューお疲れ様でした。
    比較が凄く細かく、分かりやすかったです。

    スマホと同程度の大きさで、スマホより軽いってのは脅威ですね。

    ポケットにポータブルSSD入れて持ち歩けますねw

    便利な時代になったものですね。
  • アストロマンティック☆さん

    2013/03/05

    >リンさん
    コメント(お褒めのお言葉も!)ありがとうございます☆

    本体とケーブル、同じ袋にガサッと入れてしまうと本体が傷つきそうで怖いなぁと。まさに本体とケース、美女と野獣ですねw
    収納デザイン、ケースに一周ぐるりと一体化されたケーブルが巻いてあって、好きなだけ伸ばせる、、みたいなアナログ構造を妄想してみたり。。(本体サイズがネックですね。)

    遅ればせながら、リンさんのレビューこそ素敵でした☆(同じものをレビューさせていただいて光栄です!)
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