最初の個体を入手して以来、他にどのようなヘッドフォンを入手しても私のメインヘッドフォンであり続けているのが、SENNHEISERのロングセラー、HD650です。
2015年3月に最初の1台を購入していますので、まもなく10年になろうというほどの期間使い続けているわけですが、他の製品にその地位を脅かされたことがないというほどの安定感です。
最初の1台がかなりボロボロになってきたため、途中でHD650ベースのdrop.com向け廉価モデルHD6XXを追加購入して、このHD6XXの交換可能部品をHD650純正に入れ替えたものを2代目としてメインに据え、最初の1台はサブ環境向けに回しましたが、いずれにしてもまだ使い続けているわけです。
HD6XXは個別レビューは上げていませんが、上記のDrop Bounty Boxに入っていたものです。これも既に5年以上使い続けているわけです。
HD650とHD6XXは厳密に言うと全く同じ音ではありませんが、これはこの両者の違いというよりは最初のHD650の製造時期が良かったことが影響しているものと思われます。私自身何も意識しないで使っていたのですが、そこそこ古い中古を当時としては安価に入手した結果、Golden Eraと呼ばれるHD650の音が最も有機的だった時代の個体だったようなのです。HD6XXは2014年以降の金型変更版HD650がベースであるため、それと比べるとややあっさりした音に感じられます。とはいえ根本はどちらもHD650の音ですから、世界観が変わるほどではなく同じ世界観を保って使い続けることは出来ていました。
ただ、その初代HD650は前述の通り手荒く酷使し続けた結果、外装がかなりボロボロになってしまいました。そこで最悪ニコイチ出来るようなパーツ取りのジャンクHD650でも仕入れようかと考えていたところでタイミング良く中古で出ていたのがコンディション難ありという格安中古のHD650でした。
現用品よりも状態良好
販売時の商品説明ではヘッドクッション劣化とイヤーパッド破れということで、出音そのものは正常だったらしいです。音が正常であれば一部部品を入手して予備個体にすれば良いと考えていました。
意外にも外箱も含めた付属品は一通り残っていました。
所謂銀箱入りですので、これも1台目と同様かなり古い時期の生産分です。
下の方の写真でおわかりいただけるでしょうか。本来ヘッドバンド下のクッションはそこそこ盛り上がりがあるはずなのですが、完全に平面となってしまっています。ここまでクッションが劣化しているものは見たことがありません。
イヤーパッドの破れについてですが、この写真で破れているのはイヤーパッド本体ではなく、イヤーパッドとハウジングに挟まる形の薄いスポンジでした。イヤーパッドそのものはまだ十分クッションが効いていて状態は良い方です。スポンジは以前買ったイヤーパッドのものを使っていない筈ですので、そこから拝借すれば足ります。
難あり中古とはいえ、いずれも消耗部品としてメーカーから公式に提供されている部品を交換してしまえば、これまでのHD650より外装も含めこちらの方が好印象です。
さて、中古購入ということで動作確認をするためにケーブル等も含めHD6XXの環境をそのまま新たに入手したHD650に移設して音を出してみます。
すると動作に問題が無いどころか、低域方向の解像度や力感の高さなど、これまでに使ってきた2台よりも明確に向上します。「Gaucho / Steely Dan」などを聴いてみましたが、低域のアタックがより明瞭に表現されますし、「Hell Freezes Over / Eagles」収録の「Hotel California」など低域方向の表現力は気のせいでごまかせない程度には別物です。
こうなってしまうと当初の予定は変更して、新たに入手したHD650をメイン機向けに仕上げて、HD6XXをサブ機として降格させた方が良いかという気になってきました。まあ、いずれにしても消耗部品を交換していかないと本領は発揮出来ませんから、徐々に交換していきたいと思います。
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購入金額
16,500円
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購入日
2024年12月13日
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購入場所
HARD OFF
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