動作周波数は1.4GHzで、これは100MHzのFSBを内部倍率14倍で駆動することで実現していた周波数となります。Pentium IIIなどでも1.4GHz動作のCPUはありましたが、このCeleronを除くと全てFSB 133MHzのCPUであり、同じ1.4GHzとはいえ133MHz×10.5倍という形で実現されていました。
私自身もこのCPUを新品で購入して使っていましたが、今回掲載したのは先日PC-9800系を処分された知人からの頂き物となります。厳密にはCPUの変換下駄を引き取らせていただくという話をしていたのですが、荷物の隙間埋めも兼ねて他のパーツ類が同梱されていて、このCPUもその1つとしていただいたものです。
P6系のCeleronは、Slot 1向けに発売されたCovingtonはL2キャッシュ無し、初のSocket 370対応となったMendocinoで128KBのL2をコアに統合して搭載し、続くCoppermineでもやはり128KBのまま据え置かれたのですが、このTualatinではL2キャッシュは256KBに増やされました。
L2キャッシュ容量が256KBというのは、CoppermineやTualatinのPentium IIIと同じであり、外見上はPentium IIIとCeleronの違いは極めて小さいもの(SMPサポートの有無など)となっていました。もっとも、実際にはL2キャッシュのレイテンシを多く設定して意図的に遅くすることで、ブランド間の差別化を図っていたようです。
私の場合はやはりPC-9800系への搭載を前提としていましたので、FSBは66MHzで使われるということが大前提となっていました。その場合、FSBが133MHzのCPUを利用すると、実際の動作クロックは表記クロックの丁度半分となってしまうのですが、このCeleron 1.4GHzのようにFSBが100MHzのCPUを使っておけば、表記クロックの3分の2ということになり、比較的高い動作周波数が得られたのです。比較的実売価格も手ごろだったということもあり、Celeron 1.4GHzを利用して933MHz動作のPC-9800系を作って使っていたユーザーも多かったようです。
もっとも、L2キャッシュのレイテンシ増加の影響は案外大きかったようで、700MHz動作のPentium III-S 1.4GHzと比較しても必ずしも有利とはいえないパフォーマンスとなってしまっていました。私も結局メイン機となっていたPC-9821Rv20では、Pentium III-S 1.4GHzの方を使っていました。
価格差を考えればそれでも十分に納得出来るレベルの性能は確保されていましたし、PC-9800系の強化改造における最終的な選択肢の一つであったことは間違いありません。
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購入金額
0円
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購入日
不明
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購入場所
ふっけんさん
2014/01/16
Duronと違ってコアかけの心配もなかったので人によく勧めていました。
(私が組む場合はDuronにしましたけどw)
この後、NetBurstが登場してLGA1155までIntel系を主力で使うことは無かったですね(^^;
jive9821さん
2014/01/16
もっとも、PC-9800系を諦めた後は、CPUについては比較的上位のものを使うようになっていましたので、CeleronやDuronはたまにジャンクで買って遊ぶという存在であり、あまり本気で使ったことはないわけですが…。