これ以前のPC-9800系ノートPCは、薄いグレーでいかにも古いノートPCという外観だったのですが、この機種からは黒みがかった外装色や液晶枠の狭縁化など、新しい世代となったことを印象づけるような外観へと変わりました。主なスペックは次の通りでした。
CPU:Pentium 150MHz
RAM:16MB EDO
HDD:1.4GB
液晶:12.1インチ SVGA TFT
CD-ROM:平均10倍速 CAV
Video:Trident Cyber9385
通信機能:33,600bps FAXモデム
FAXモデムは新設された通信カード専用スロット(コミュニケーションスロット)に装備されていたり、PCカードスロットがCardBus/ZVポートをサポートするなど、前世代のLaVieシリーズとは一線を画す設計となっていた一方で、CPUは前世代のハイエンドモデルPC-9821Na15/X14と同じPentium 150MHz止まりだったり、チップセットも既に型落ちとなりかけていた430MXが採用されているなど、中途半端に従来の使用を引きずっていた部分もあります。
極めつけだったのはこの世代までは内蔵HDDに通称「4.3GBの壁」があり、総容量で4.3GBを超えるHDDを接続するとシステムをブート出来ないという仕様でした。これにより陳腐化が早まってしまった部分もあるといえます。
外観の大きな変更や一部仕様面での進化はあり、Windows 95もここからOSR2が採用されるなどの進歩は見られたものの、内部には旧来の弱点をそのまま残してしまったモデルという印象です。当時は意外なほどよく売れていた製品ですが、実際に使っていてそれほどの魅力は感じられなかったモデルでした。
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購入金額
0円
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購入日
不明
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