基本的にはPEG-T600Cの外装に、PEG-NR70系の内容を詰め込んだような製品となっています。
CPUはPEG-T600CのDragonball VZ 33MHzから、PEG-NR70と同じDragonball Super VZ 66MHzへと高速化されたほか、それ以前のCLIEシリーズではオプションのサウンドアダプターを必要としていた音楽再生機能にも標準状態で対応出来るようになりました。
また、PEG-NR70シリーズと同様にCF通信アダプターを装着出来るCFジャケットがオプションとして用意され、AIR-EDGE(当時はAirH")のCF通信カード等を利用したインターネット接続も可能となりました。それまではあくまでPCと接続することでのみデータを活用することが出来ていたPalmが、自分自身でインターネット接続に対応するようになったというのは、今考えれば大きな変化であったといえます。
私が入手したのはPalm OS 5.0を採用したPEG-NX60を購入した直後で、コンディションに難有りということで当時としては破格の安さであったために購入したものです。当初はオーディオプレイヤーなどとしても使ったのですが、Palm OS 4系の制約により128MBを超えるメモリースティックに対応しないなど不便な点が多く、結局は当時たたき売られていたPalm OS向けのゲームを遊ぶための端末となってしまいました。
ただ、本機のために用意されていた前述のCFジャケットは、非公式ながらPalm OS 5.x系のCFスロットがない本体でも動作したために、それらの機種のユーザーから大変重宝がられていました。私もPEG-T系の本体はこの1台しか持っていなかったのに、CF通信ジャケットは3つ持っていたほどです。
残念ながらそれほどきちんと活用する機会はありませんでしたが、もう少し早く入手出来ていればかなり使い込むことになったモデルかもしれません。
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購入金額
2,480円
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購入日
2003年05月30日
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購入場所
ふっけんさん
2013/07/21
CPUのDragonballがやけに印象強く残っています(^^;
今調べるとモトローラ系なんですね。
初期のARMかと思っていました。
jive9821さん
2013/07/21
元々Palmはx68k準拠で作られていて、ARM系に移行したのはPalm OS 5系だったんです。Palm OS 5系のCLIEの中のファイルを見てみると、x68kエミュレーション用のモジュールなども入っていたりします。
PDAは結局マニア向けのアイテムという域を脱することはなかったのですが、これがiPhone登場以降はあっという間にスマートフォンという形で世界を席巻してしまい、我々以前からのPDA使いから見れば感慨深いものがあります。
しばさん
2016/10/22
jive9821さん
2016/10/22
私はむしろGraffitiが使いこなせなかった方で、かつて使っていたIBM WorkPad c505にもキーボードを付けて使っていたほどでしたので、ハードウェアとしてはキーボード内蔵モデルが増えたPalm OS 5系のものが有難かったという感じでしょうか。
ソフト面ではどうしてもPalm OS 3/4で使っていたものは諦めざるを得なかった部分はありましたが、MemoryStickの容量問題などもあり、Palm OS 5のメリットもそれなりにあったため、何とも判断が難しいところでした。
仮にPalm OS 7が出ていたら、旧Palm OS互換機能はJVM上の動作となっていたと言われてしましたし、68k互換で無くなった時点でどうしても別の存在になっていた部分はあるのでしょう。