世間では Switch2 が騒がれていますが、あまり争奪戦に参加する気もなく。
旧ハードの Joy-Con のハードカバーが安く売られていたので購入してみました。
パッケージ可愛い。
パッケージ背面。良いデザインのケースだ。中身が見えるようになっていて、分かりやすい。
販売しているキーズファクトリーは、静岡県静岡市に本社を置く、ゲーム周辺機器を中心に企画・製造・販売を行うメーカーです。気づかなかったけど地元なんですね。
ゲーム体験を支える「機能美」に真正面から取り組む姿勢は、まさにプロダクトデザイナーとしても共感できるもの。Joy-Con 用のハードカバーからオリジナルゲーム制作まで、幅広く手がける企業のクリエイティブな軌跡は非常に興味深いですね。
僕の持っている 旧 Switch は初期ロットらしいのですが(みんな入手できない時期に、玩具メーカーのとある筋から譲ってもらったが、結局ゲームソフトを持っていなかったので全くプレイしていなかった)、相変わらずあまり使っていません。同時期に発売されていたソフトカバーの方を付けていました。
単純にオレンジ色にしたかっただけなのですが、ソフトケースもオレンジ色で揃えています。
装着していたソフトカバーは何の問題もなかったのですが、唯一、柔らかすぎて持っていると「ぐにゃっ」となる時があって、それが違和感があったぐらい。
今回ハードカバーを買ったのは、その「ぐにゃっ」がなくなれば良いと思ったから。
でもハードカバー特有の装着の手間やツルツルしすぎて滑ったら嫌だな、とかそんな感じでソフトカバーの方が好きでした。
この「Joy-Con HARD COVER for Nintendo Switch」という製品は、素材選択と成形精度がゲーム体験の質に直結する好例だと思います。
採用されているポリカーボネートは、衝撃時には変形してエネルギーを吸収し、割れや欠けを最小限に抑える特性を持っています。薄肉成形でも十分な剛性を確保できるため、手にしたときの軽さと防護性がバランス良く成立しています。
表面処理もツルツルしすぎることもなく、グリップ力もあるので違和感なく本体を持つことができます。滑って落とすという感覚は今のところないかな。
フィッティングは極めて精密で、Joy-Conの外形やボタン周囲のクリアランスが緻密に計算されています。これにより、カバー装着後もボタンストロークやアナログスティックの操作感に干渉せず、物理的な防御と操作性の共存が成立していると思います。内部の微細なリブ構造は、衝撃分散とカバーのたわみ防止に寄与しており、見えない部分の設計配慮が感じられます。
日常使用でありがちな爪傷や擦れは、表面硬度によって大部分が防げると思います。
ただし純正カラーや限定デザインを隠してしまうのが難点です。そういう場合は透明なクリアカラーを選べばそのまま魅せる保護が可能だと思います。こうしたカラーバリエーションは、まさに設計者の意図がにじむ部分だろうと思います。
この製品は付けていることを忘れるほどの存在感の薄さと、外したときにそのありがたみを痛感する守護性能を両立しています。見た目の派手さではなく、素材と形状設計の正確さが、静かにその価値を物語っているかと思います。
後は自分でも驚いたのは、素材感がソフトカバーとあんまり変わらないところ。
正直手触りの部分ではソフトもハードも優劣すけがたいです。ほとんど同じ。
色はかなり鮮やかなビタミンカラーで、目立ちます。
前まで付けていたソフトカバーと比較すると、同じ色なのですね。
ハードカバーの方が光沢があるぶん、派手には見えます。
テカっていますが、手が滑ることも無く、使いやすいです。
ソフトカバー vs ハードカバー
ハードカバー(ポリカーボネート等)
メリット
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高い耐衝撃性:落下や押し込みに対して形状で衝撃を分散
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傷防止能力が高い:鍵や金属など硬い物との接触にも強い
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変形や摩耗が少なく、長期間形状を維持
デメリット
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衝撃時にケース側が割れる可能性(内部は守れるがケース交換が必要)
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多少の厚みや重量増
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手触りが硬く、滑りやすいことがある
ソフトカバー(シリコーン・TPU等)
メリット
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衝撃吸収性に優れる:特に落下時のエネルギーを緩やかに減衰
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グリップ感が増し、滑りにくい
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着脱が容易で、細かい擦り傷を防ぎやすい
デメリット
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長期使用で黄ばみ・変色や伸びが起きやすい(TPU)
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硬い物との擦れには弱く、表面が傷つきやすい
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デザイン性や透明度が落ちやすい
僕のデザイン設計視点で言えば、屋内据え置き中心のプレイならハードカバー、持ち歩きが多く落下リスクが高いならソフトカバーが合理的だと思います。
ハードカバーは、何故衝撃吸収性で劣るのか
劣るというのは「衝撃吸収=変形してエネルギーを逃がす能力」という定義での比較です。
ポリカーボネートは硬く変形しにくいため、外力を受けた瞬間に変位できる距離が少なく、衝撃を「減速」させる時間が短いという特性があります。これは、衝撃を分散させる能力は高いが、減衰させる能力は柔軟材料に劣るということです。言い換えると硬い盾のように守るイメージで、柔らかいクッションのような吸収ではないことになります。
ポリカーボネートが衝撃を吸収できるのメカニズムは、分子構造の柔軟性と内部エネルギー散逸の仕組みによるものです。
ポリカーボネートは芳香族ポリマーで、分子鎖の中にベンゼン環があり、直線的すぎず適度に屈曲した構造を持っています。このため、外力が加わると分子鎖同士がすべり・回転しやすく、急激に割れずに変形でエネルギーを吸収します。
衝撃が加わると、分子鎖が引き延ばされる(塑性変形)過程でエネルギーが内部摩擦として熱に変換されます。同時に、微細なフィブリル構造と空隙ができるクレージングが発生し、これが衝撃エネルギーを局所で分散します。
このクレージングは金属の延性変形に似た働きで、亀裂が急成長するのを防ぎます。
また、ポリカーボネートはガラス転移温度(Tg)が約145℃と高く、常温では剛性と靭性のバランスが良いです。衝撃時、硬さによって形を保持しつつ、分子鎖の動きで衝撃を逃がすため割れにくく欠けにくい性質になっています。
工夫はないが質は高い
装着感を意識させないミニマルな造形が特徴。
汚れにくく洗いやすい
汚れや指紋は軽く拭き取るだけで落ちやすく、水洗いも可能なため長期使用でも清潔を保ちやすい。
低価格
耐久性とフィット感を備えつつ価格は抑えめで、長く使うほど投資価値を感じられるバランス型。
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購入金額
1,266円
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購入日
2025年07月27日
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購入場所









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