随分昔に、家電販売店の第一家電が展開していたオーディオ専門店、DACが閉店する時に半端な展示品や在庫を格安で売っていただいたことがありました。特にアナログ用品、カートリッジなどはこのときに入手したものがまだ現役だったりします。
その中の一つにGLANZ製交換針式MCカートリッジ、GMC-10Eもありました。入手した時点では若干カンチレバーが傾いているという程度で何とか使える状態だったのですが、交換針式ということで新しい針に交換してから本格的に使おうとしていました。
ところが気付いた時にはGMC-10E向けどころか、メーカー純正の交換針などとっくに入手不能という時代となっていたのです。そのため結局GMC-10Eは最初の数回以降、音を出すことが出来ないまま今まで約30年死蔵されていました。気付いたらダンパーの加水分解が進み、ここまで傾きが酷くなっていました。
時々オークションサイトやフリマなどで使える交換針が出品されていないか見ていたのですが、たまに出ていてもそこまでの金額はちょっとというほどの値段で、それなら他のカートリッジを買った方が良いと思い、結局針も交換できないままです。
しかし情報を漁っていると、GLANZがOEM供給していたカートリッジの交換針で、GMC-10Eと形状互換があるものがあるという情報が見つかったのです。その中で比較的入手性が良いのがLo-D(日立のオーディオブランド)MT-45向けの交換針DS-ST45だということで、これを入手してみました。
無事使えたが特性が変わる?
一応出品情報では未使用らしいとのことですが、まあ使えれば正直ある程度の使用品でも良いです。
拡大して見たわけではありませんが、カンチレバーもかなり綺麗ですし、本当に未使用かもしれません。
ここで本来のGMC-10E用交換針、M-10Eと見比べてみましょう。
形状は殆ど完全に同じといって良いかと思います。強いて言えばM-10Eの方は本体との接合面にある突起部分が少し削られていましたが、これは恐らく誰かが後で手を加えたものでしょう。この突起が削られていると着脱がかなりスムーズになるので、敢えて削ったものかも知れません。
無事装着出来、audio-technica AT-LS15、CORAL製純銀リード線との組み合わせで音出しも確認できました。
この針を使ったGMC-10Eの音については、後日別レビューで記載したいと思います。恐らくMT-45以外にも互換性のあるカートリッジは存在しているのだと思いますが、入手性も考えればこれが最も確実な選択といえるでしょう。
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購入金額
5,000円
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購入日
2024年12月27日
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購入場所
メルカリ
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