先日真空管アンプ等のキット販売が知られるSUN VALLEYの公式通販でセールが開催され、真空管等がかなり安価に販売されました。
私も所有する唯一の真空管アンプであるCayin HA-1Aで使える真空管を少し購入したのですが、真空管以外の品物も少しだけセール対象になっていることに気付きました。
その真空管以外の品物というのが、今回取り上げる光城精工製の仮想アース、Crystal Epです。
SUN VALLEY通販で用意されていたのは
・Crystal EpR (先端がRCA端子)
・Crystal EpT3 (先端が3.5mmシングルエンド形状)
・Crystal EpB (先端がバナナプラグ)
・Crystal EpY (先端がYラグ)
だったらしいのですが、私が確認した時点では購入可能だったのはCrystal EpT3とCrystal EpBだけでした。
この2つのどちらかを選択するというのであれば、DAPで使えるCrystal EpT3かなと思い、こちらも真空管と合わせて購入してみました。
Crystal EPシリーズは機器の端子に直接接続することからアースケーブルも不要ということで、これまでの光城精工のキャッチフレーズ「遠くのアースより近くのアース」の前に「より近くなった」が付いています。
商品説明はこのパッケージ裏の説明文で全て足りてしまうのではないかという気もします…。
仮想アース本体は透明プラスチックの固定具が装着された状態で入っていました。
仮想アースは使いどころ次第だが、DAPでは多くの場合確実な効果
ここでCrystal EPの本体についてもう少し詳しく見ていきましょう。
以前から使っている据置専用のCrystal Eと比べると圧倒的に小型化されていて、3.5mmミニプラグが用意されていることから判る通り、DAP等での利用も想定されています。
まずは後ろ側のキャップを外すと本体がビス状に加工されていますが、これはCrystal Ep同士を連結する場合などに使います。或いはここを少し緩めてYラグを繋ぐことで他の仮想アースとの併用も可能です。
一方で前側もネジ穴状に加工されていて、先端の端子を交換できるように設計されています。実はCrystal Epシリーズはこの構造となっているため、1つ持っていれば先端だけ追加購入することで複数の機器で使い回すことが出来る訳です。私も基本的には3.5mmミニプラグのままDAPで利用するつもりですが、そのうちXLRの先端を購入してMOTU HD192でも試してみたいと考えています。
さて、現時点では3.5mmミニプラグ形状しか用意していませんので、当初の予定通りDAPのCayin N6ii/R01で使ってみることにします。なお、Cayin N6iiはオーディオマザーボード交換式のDAPですが、マザーボードE01、E02はいずれも出力端子が1つしか用意されておらず、Crystal EpT3を使うことは出来ません。A01、A02、T01、R01では使えるはずですが、私が利用可能であることを確認したのはT01とR01だけです。今回はR01で使ってみることにします。
R01は4.4mmバランス出力と3.5mmシングルエンド出力がありますので、Crystal EpT3を使う場合には必然的にイヤフォンを4.4mmバランス出力側に接続することになります。
注意点としては4.4mmバランス出力にイヤフォンを接続した状態で3.5mmシングルエンド側にCrystal EpT3を挿入すると、音が出力されなくなります。この場合は4.4mmバランス出力から一旦ケーブルを抜いて再度接続すればバランス出力側から音が出るようになります。
さて、使ってみると書きましたが、実は私はCrystal EpT3が発売時に既にこの組み合わせは試していました。この時期に秋葉原で開催された「ノムケンLab」のイベントで、野村ケンジさんからCrystal Epを2つ連結したものを借りて効果を確認していました。今回は連結ではないので効果は弱めですが傾向は大体同じ筈です。
Cayin N6ii/R01で使うと、音像の輪郭が小さくなる(=音の滲みが減る)こと、音場がもう一回り広がるという効果が感じ取れます。2つ連結した場合にはこれらの効果がより強調されることに加えてS/N感の向上が顕著なのですが、1つだけの場合にはその辺りの変化はやや控えめです。
Crystal Epの上位モデルCrystal EpGのUSB type C形状を同じCayin N6ii/R01のUSB端子に挿入して試したこともありましたが、効果はCrystal EpT3の方が明瞭に表現されます。これはN6iiの本体側は完全なるデジタルトランスポーターであることから、アナログ出力に直接作用する3.5mm端子よりも電位を下げる意味が薄いためであると考えられます。本体のメインボードにそのままアナログ段まで実装されているDAPであればUSBへの挿入でもはっきりとした効果を確認できるものと予想されます。
今回はかなりの特価販売でしたので、この価格でCrystal Epを入手できた時点で満足感は高いものがあります。この価格であれば端子形状が希望のものではなくても、後で交換用の先端を別途入手しても通常よりかなり安く収まりますからね。勿論形状通りDAPで使っても十分納得行くだけの変化は得られるものと思います。
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購入金額
9,900円
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購入日
2024年12月17日
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購入場所
SUN VALLEY公式通販
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