対談・インタビュー記事の執筆の際に、ずっと撮影した動画から音声を文字起こししていました。
鍋の中のカレーを一晩かきまぜるのと同じような感覚で、無心で聴きながらキーをタイプしているのでストレスは感じていなかったのですが、業務が拡大するに従いやることが増えてしまって、急にその作業時間が無駄に思えるようになってしまい、AI搭載のボイスレコーダを購入。
購入したのは「PLAUD NOTE」。先月に購入しているのですが、その後にカプセル型の最新モデルが販売されています。薄型と小カプセル型という違いで、どっちが目立たないかという論争もあると思うのですが、この薄型がかなり使い勝手が良かったので、個人的にカプセル型の「PLAUD NotePin」の方も購入したいなぁと考えています。
PLAUD NOTE は、AIを活用した超薄型の音声録音デバイスで、録音した音声を高精度に文字起こしし、要約や議事録、マインドマップ、日記形式などに変換することができます。
112の言語での音声をテキストに変換し、20以上の専門的なテンプレートを使用してノートを整理する機能を提供。また、40時間の連続録音と60日間の待機時間を備えており、長時間の使用にも適しています。
さらに、PLAUD NOTEは、録音した音声をAIで要約し、マインドマップを自動生成する機能も備えています。これにより、視覚的な理解が深まり、情報の整理が容易になります。
このデバイスは、会議や講義、インタビューなど、さまざまな場面での音声記録と情報整理を効率化するための強力なツールとして評価されています。
Amazon で購入したのですが、かなり小さい箱でびっくり。
想像以上に小型・薄型でした。
裏面。多言語で記載されています。元々、米国の Nicebuild LLC という企業が開発したそうです。
Nicebuild LLC 社は、2021年にアメリカで設立されたAIオーディオハードウェアおよびソフトウェアの設計、開発、販売を行うグローバル企業。AI技術を駆使し、音声情報の管理と活用を革新する製品を提供しています。
この製品は、OpenAI社のGPT-4oを搭載し、音声データの録音、文字起こし、要約、マインドマップの作成をワンタッチで行うことができます。また、
公式の説明によると、57カ国語以上の音声データも高精度に文字起こしできるみたいなので、やろうと思えば外国語会話を録音、即座に翻訳・要約というのもできそう。
本体。Apple 式の梱包で、箱を開けるとすぐに製品が見えるエクスペリエンスデザインになっています。取り出すときに、その薄さにびっくり。「紙か?」っていうくらい薄いです。板チョコレートより遥かに薄いのです。
説明書。多言語で書かれており、日本語部分を探すだけでも大変なのに、すごく分かりづらかった。
電源ON されているのか、録音が始まっているのか、初見だとそのあたりが難しいので、最初慣れるまでは試行錯誤が必要です。慣れてしまえば簡単操作で、かなりシンプルだと思います。
本体が収納されているベースを除くと、その中に専用マグネットケースやケーブル類がありました。
このケースは、携帯の裏側に貼り付けて、通話を録音するのにも利用できます。
ケースも合皮ですが、高級感があります。
USBケーブル、アダプタが付属。アダプタはかなり小さいです。
ケーブル口は専用のピンタイプ。マグネット式なので扱いやすいです。
本体は想像していたより、かなり薄いです。小型なだけでなく、かなり薄い。
どこにバッテリが入ってるんだと疑問に思うくらい薄い。
この薄さで、64GBのストレージ容量の中に、480時間の録音ができるとのこと。
1ヵ月毎日1時間の会議をしても、余裕で入りますね。
稼働時間はフル充電で、約30時間。
録音ファイルは、クラウドを通じて PC にダウンロードすることができ、運用も便利です。
また、このレコーダは、単純に録音するだけでなく、AI に対応しているというのが強みです。
無料のプランでは、300分/毎月 だけ利用できるのですが、充分な時間です。
アプリの画面。これは起動直後のダッシュボードです。
録音したファイルは一覧から選べるようになっており、どのファイルを文字起こしするかを選べるので、無駄に AI 利用料を使ってしまうことはありません。残り時間も分かりやすくなっています。
かなりのヘビーユーザじゃないと 300 分(5時間)は超えないんじゃないかと思います。
一応、無制限のプランもあるみたい。
録音したファイルの表示画面。録音日時、録音時間などが表示され、フォルダ分けもできます。
本体ストレージをアプリで表示させて完結するのではなく、AI を使う場合は一度クラウドサーバにアップロードする手間があります。サーバ内で処理が走る感じです。
録音内容は AI で要約することもできるので、会議の議事録の作成なども時短できて便利です。
ビジネス面でも、けっこう働き方が変わってくるかと思います。
AI により要約を生成した画面。他のレコーダの場合、どの会話だったか分からなくなった時に録音内容をいちいち聞いて回る作業があったのですが、この製品は要約を表示できるので、該当音声ファイルの内容を把握することができ、かなり探しやすくなります。
会議中にちょっと離席した場合や聞き逃した場合なども後から確認できるので、会議の時にセットしておくとかなり便利ですね。企業によっては IT 統制にも関わってくると思うので、使用時には注意したいところですが。
もしくは、企業でオフィシャルとして「議事録は PLAUD NOTE で残しましょう」としてしまえば、記入担当者ぶんのコストがなくなり時短にもなるので、使い方次第ですね。
プロジェクト前で内容が公開できないのでボカしたため見にくいと思うのですが、マインドマップ機能です。枝分かれする会議の議題と結論の完成などを視覚化することができ、会議の構造と内容を素早く把握するのが容易になります。
会議内容が多岐化して細かいマインドマップになったとしても、拡大して細部まで確認できます。
次回の会議前に前回の内容を確認しておいたりすれば、問題の放置や進捗確認もスムーズにいきますね。
クリエイティブでの活用方法
PLAUD NOTE はボイスレコーダなので基本的な使い方があるのですが、AI 搭載、超小型・超薄型というところが新しいと思います。
これらのメリットをふまえた上で、効率化とクリエイティブの両立を目指した視点で考えてみました。
1. クライアントミーティングの記録と要約
- クライアントとの打ち合わせ内容を録音し、AIが自動で議事録を作成。重要なポイントやキーワードも抽出してくれるので、提案書作成がスピーディに。
- クライアントの発言だけでなく、声のトーンや感情の変化も記録することで、ニュアンスの把握と潜在的なニーズの発見に役立つ。
2. クリエイティブブリーフの整理
- インスピレーションが湧いた瞬間にメモ代わりに録音。アイデアを言語化します。AIがテキスト化し、後で整理する手間を省ける。
- チームミーティングでのディスカッションを録音し、ブレインストーミングを記録。重要な発言だけを抽出。曖昧な記憶に頼ることなく、アイデアを最大化。
3. プレゼンテーションの準備
- プレゼン練習用のツールとして、録音して自動文字起こし。話のテンポや余計な言葉(「えーと」「あのー」など)を可視化して、改善点を発見。
- 役員や部下、同僚のフィードバックを録音し、要点をAIがまとめてくれるので、デザイン修正などの作業がスムーズ。口頭で指示してしまった場合も、後でテキスト化した内容を送付することで漏れが無くなる。
4. トレンドリサーチの効率化
- トレンドセミナーや業界インタビューの内容を録音しておけば、後で要点だけをチェック可能。膨大な情報も整理しやすい。
- 競合他社の広告やプロモーションを録音することで、AIがポイントごとに整理してくれる。分析のスピードが向上。
5. グローバルプロジェクトでの言語対応
- 海外支社との会議で音声を録音し、自動翻訳&要約。言語の壁を越えてスムーズなコミュニケーションが可能。聞き取れなかった末席の人の会話内容も後で把握。
単なるボイスレコーダーではなく、「思考の整理」と「業務効率化」のための強力なツールとして活用することで、より高度なビジネスを実現できる予感がします。
特に、瞬時のアイデアキャプチャと情報整理が求められるメーカーや広告業界などでは、クリエイティブの質を維持しつつ生産性を飛躍的に高められるのが魅力です。
実際の使用感
本体は薄いので、胸ポケットにも入ります。
会議の前に丸いボタンを長押しするだけで電源が入るので、周りに違和感や緊張を与えずに録音開始することができます。卓上に置いて使用した場合、360度、どの席にいる人の発言も録音出来て、かなりハッキリと聞こえます。
録音系機器は、部屋環境による反響音で声がくぐもって聞こえにくくなる機器が多いのですが、これは明瞭にはっきりと聞こえます。
無駄な点滅・点灯や開始音なども無いため、導入は良いのですが、本当に録音出来ているかがわからないのでそこだけ不安だったりします。
文字起こしの品質
「えーと」「あのー」など意味の無いフィラーと呼ばれる感嘆詞・喚感動副詞・間投詞は自動的に除外されるので、生成された文章はとてもスッキリします。
誤字や脱字はもちろん、ある程度の名刺も認識してくれるので、文字起こしはかなり正確な方だと思います。
校正にかかる時間は、確実に時短できます。
ミニマル&スマート
携帯性と使いやすさを追求したスリムなアルミニウムボディ。
デザイン性も評価され、iFプロダクトデザイン賞やレッドドット・デザイン賞など、世界4大デザイン賞を全て受賞しています。
小型・軽量ながら洗練されたフォルムで、直感的に操作できるシンプルなインターフェースが特徴。プロフェッショナルな現場でも違和感のない、機能美を追求したデザインです。
本体のアルミボディも高級感があり素晴らしいです。
30gの軽量設計、0.29cmの薄さ、名刺サイズのコンパクトさと、技術的にもかなりのもの。
開発者の思い入れも強そうだと感じます。
手間がかからない
シンプルな構造で、特別なメンテナンス不要。掃除も楽。
USB充電で手軽に運用でき、定期的なソフトウェアアップデートで精度向上も可能。
手間をかけずに長く使える設計です。
使える機能
高精度の文字起こしAIと多機能性を考えると、個人的にはコスパ抜群。
録音・要約・整理まで一台で完結し、時間短縮効果も大きいため、プロの現場でも十分に元が取れる投資です。
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購入金額
27,500円
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購入日
2024年12月11日
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購入場所
Amazon
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