昔からグラフィックボードってのは派手なデザインのパッケージが多い。
3Dゲーム黎明期には当時最先端の3DCGを使用したもの。
静音性をアピールしたファンレスグラボならニンジャ。
ネトゲが流行った時期にはシリアルナンバー付属のコラボレーションパッケージもあった。
そして性能競争がひと段落するとメーカーのブランドイメージを前面に推し、特にマザーボードも作るメーカーはそれらとのデザイン・ブランド的な一体感をアピールしていく。
そしてこれが令和最新版だ!
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箱だけじゃない
いやまて箱だけなら昔何故か2Dイラスト使ったグラボあったじゃないか。
どうせイメージキャラを箱に描いてるだけだろう。俺は詳しいんだ。
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並行輸入のみ
一旦冷静になろう。このグラボは中国Yeston社が出しているグラフィックボード。
実はこのメーカー、以前から攻めたデザインのパーツを出していて、この「Sakura」も2020年には同デザインの Radeon RX6800XT が発売されたという日本語記事がある。
【やじうまPC Watch】Radeonは俺の嫁! 萌えキャライラスト入りビデオカードが登場 - PC Watch (impress.co.jp)
いかんせん中国語はわからんのでそれ以外の展開は判り難いのだが公式ストアを見ると現在のラインナップが判る。
Yeston Official Store – YestonStore
所謂2次元イラストを使用したラインは「Sakura」(樱瞳花嫁)ブランドとなり、今回の花嫁バージョンに続き現在は「Sakura Sugar」というラインで水着版が出ている。現状水着版はより上位チップの展開となっている。水着が高性能とかソシャゲかな?
まあ久々に変態パーツマニアの血が騒いでしまったので入手を検討することに。しかし日本への正規輸入は無い。自分が扱える手段だと中国のショッピングポータルAliexpress一択になる。アリエクスプレスは海外通販としては比較的ハードルが低く、中国系のアイテムを入手するには重宝する。
ただハードルが低いといっても初期不良や破損が起きた時はめんどくさい(たぶん)。これに限らず並行輸入は最悪全額ドブに捨てる覚悟もいる。今まで自分は届かなくてもまあいいやレベルのものしか海外通販を使っていなかったがSakuraシリーズは廉価なものでも(購入検討時)80000円クラスだ。8万円で何かあって動じないほど高収入じゃない。バーニラバニラ。
しかし欲望が勝ってしまった。さすがに水着版には手を出せない。最も安いのはRX7700XT搭載版で次いでRTX4060Ti 16GBだ。Sakuraシリーズはイラストもクーラーデザインも基本共通だが、ボードごとにクーラー全体のサイズや厚みに若干の差が出ている模様。RX7700XTは3スロット仕様でRTX4060Tiは2.5スロット仕様に見える。ボード長も僅かに小さい。
自分が使うケース(Antec Solo)はあまり熱に余裕があるケースではなく、長尺グラボをぶち込むにはフロントベイをカットしないと入らない。既にVega64→GTX1080をぶち込む際にベイをカットしていたが今回は更にプラスでカット作業が必要になる。若干でも短い方がラクだしRTX4060Tiのワットパフォーマンスが優秀というのもありそちらをチョイス。
Aliexpressはいわゆる楽天市場やヤフーショッピングのような形態なので出品者も大量に居る。
今回は該当モデルの在庫を持っていて過去にSakuraシリーズに日本からのレビューもついていた Ruida ZT Store という出品者から購入。
箱もポイントが高い商品だが国際便だけに結構ギリギリサイズのダンボール箱で送られてきた。緩衝材も日本の目で見ると最小限なので箱が綺麗に届くかは運次第。ぼくは運が良かった。
ちなみに8月1日(セールが始まる日本時間夕方)に注文してシンガポールポストでどっか経由しつつ8月8日に佐川さんが持ってきてくれた。
上記セールでクーポンを適用したのと(その後より進んだが)若干円高傾向になっていたので購入検討時より安上がりにすんで74000円。それ以外の金額はかからずに届いた。
まあそれでも国内流通の同スペックグラボにはもっと安いものがある上に国内代理店保証等がない賭けなのでどうしても欲しい人以外オススメはできない。
内容品はグラボ本体、ステッカー、5V ARGBケーブル、保証カードとステッカー以外はシンプル。
ステッカーは他シリーズのキャラクターも入ったコミカルなもの。壁紙用画像とかほちい。
圧倒的存在感
まあこのグラボわざわざ日本から気になる人は見た目が基本だろう。
全体的に見た目極振りといった感じがある。
ファンガードも明らかにデザインありき。各所に桜をイメージしたロゴやデザインが配されていてなかなか凝っている。
ハイライトともいえるバックパネル。ヒートシンク貫通部の穴もサクラ。
キャラクターイラストはケースフロント側。
キャラの大きさ等モデルによって若干異なるようでこれは比較的ひきの配置でキャラは小さいがふともももももももが堪能できる。
ケース後端…インターフェイス側には桜のイラスト。こちらもなかなか凝っている。
塗装は結構しっかりしているのでぶつけるとかひっかくなどしなければ大丈夫だろう。
接続すると絶対見えないマザーボード側もサクラのくりぬき。ライザーカード使用時向けかな?
そしてブラケットも白塗装。さすがにネジ止めするとネジでこすれて塗装が剥げる。気になるなら紙ワッシャでも挟んでおこう。インターフェイスはHDMIx1 DPx3とRTX4060tiとして一般的。
そして殆ど見えないが白基盤を使用。
実はカード長自体はRTX4060tiなのでかなり小さい。
その為カードほぼ中央に8pin電源コネクタが位置する。いわゆるITXモデルすら作れるような基盤長で、電力効率も良く発熱も抑え気味なRTX4060Tiなのにこの特大クーラーはオーバースペック。まるで排熱ヤバイハイエンドグラボのような存在感なのに。
ところで公式の画像には「with its own fragrance module」とある。フレグランスモジュール?香り付き?そういわれるとなんかお香のような香りがしたような…あんまりわからない。
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ちなみにZigsowには Kei0048さんが既に同 樱瞳花嫁 シリーズのレビューを掲載してくれている。
恐らく先述した「3スロット版」に位置するタイプのもの。
そちらの写真と比べると、デザイン意匠は同じながら一回り大きくバックパネルのデザイン差等同じようでいて結構違う作りなのが判る。
ARGB対応・セミファンレス・静音
実際組み込むとこんな感じ。
キャラクターが中央だと空冷クーラーで隠れてしまうところだった。
先述の通りSoloのフロントベイをカットして無理やり押し込んでいるのでイラスト自体はちょっとケース後ろ寄りから覗き込むようにしないと見えないが、そもそもカード自体のデザインが個性的なので存在感抜群。
水色と白という色使い含め他に類を見ないデザインなので他のパーツとの組み合わせは難しいが。
せっかくなので今回は同シリーズのARGBファン「YT-120」も同時投入。
見ての通り同じ水色と白の組み合わせになっている。
グラフィックカードは側面の波うったようなデザインの部分がARGBとなっており、YT-120はファンブレード部がARGB。どちらも対応マザーやコントローラで制御可能。
自分のマザー12V世代では5V ARGB非対応なので外部コントローラでファン・GPU・電源・サイドLEDをシンクロさせている。
またそのコントローラは単なるRGB動作なら12VRGBマザーとシンクロさせることができるので全体を統一させることが可能。こうして写真で見てみると、白はLEDで何色にでもなるので無理やり統一っぽい雰囲気を出すことはできる。
タイトルに書いた通りセミファンレスかつ、ITXモデルすら出せるRTX4060Tiに特大クーラーを奢っているのでとても静か。ファンの異音などもない。ベンチも回してみたがしっかり一般的なRTX4060Tiのスコアを叩き出す。
GTX1080に対し、FF14ベンチが11797→14771。FF14ベンチ中の消費電力はシステム全体のワットモニタ計測で100W程度低下している。OCCTでもやはり100Wほどの低下なので、RTX4060Tiのワットパフォーマンスはとても高い。
ただこのPC、PCIexpress Gen3世代で、RTX4060Ti はGen4 x8接続。つまりGen3 の x8になってしまっているのでベンチ等若干パフォーマンス低下してそう。まあ体感できるレベルの差ではないだろう。
16GBのVRAMは以前Vega64を奢っていた時にも体感していたが、一般的な用途ではそこまで影響はない。動画編集や最近流行りのAIぶん回しにパワーを発揮するようだが、自分的には動画編集用になるかしら。またビデオエンコードも少しやってみたが最新世代だけになかなか速い。VRAM容量といい静音性といいRTX4060Ti 16GB自体がどちらかといえばゲームより動画編集向きなチップじゃなかろうか。
しっかしまーこれRTX4060Ti 16GB全体に言える事だが性能に対して割高。自分は今回Sakuraシリーズだからこれを選んだが、もしSakuraシリーズに8GBがあればそっちを選んでいただろう。
RTX 4060Ti 16GBのカードとして、図体がデカい以外は全く問題がない製品。ただ耐久性等はわからないがYestonとしてのミドルハイエンドラインなのだからそれなりに頑張ってくれると思いたい。また消費電力が低いチップに大型クーラーという事で余裕があるからその辺も上位モデルより安心感が少しある。
繰り返しになるが現状並行輸入のリスクをとってまで投入するのはどうしても欲しい人向け。まあそのどうしても欲しいになってしまうぼく。
ちなみにそのままだとイラストの直上にUSB3.0フロントケーブルが来てしまうので絵を見せたいがためにL字コネクタ導入した。
余談
という訳で元々はメインPCのWin11対応の為に久々に自作PCを触ったわけだが、全入れ替えではなくギリギリ対応世代に進めるだけにしてその分のお金でsakuraを買ってしまったカタチ。
窓辺ななみを筆頭に、どうも自分はPCに関してはコラボとかではなくオリジナルのキャラが使われているものに弱いようだ。まさか殆どゲームもしなくなった今、74000円のグラボを並行輸入のリスクをとってまで買うなんて。
元々やりたい事一通りやって落ち着いてきていたところに、2020年窓辺ななみとつくもたんの展開が終わってしまい、めっきり自作PCから離れてしまっていたが、結局キャラにほいほいされている。人間何年経ってもなかなか変わるもんじゃない。
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購入金額
74,052円
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購入日
2024年08月08日
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購入場所
Aliexpress (Ruida ZT Store)
cybercatさん
08/12
Aliとかには売ってるんですが、割高で手が出なかったのだが...
さすがです。
下小川さん
08/12
並行輸入でこの価格はホント度胸いりますよねコレ。
Kei0048さん
08/21
当方も勢いで買っちゃいましたが並行輸入なので届くまで気が気じゃなかったです。
でも、実際手にすると満足感がかなりありますね。
下小川さん
08/21
バックパネル以外のデザインも凝ってるのが見ていて楽しい!