レコード愛好家の間で発売直後から密かな話題となっているレコードブラシです。
基本的には通常のレコードブラシと同様の構造となっているのですが、0.01mmの特殊素材ブラシを約12万本セットしたことが特徴となっています。硬いブラシの先端がきちんとレコードの音溝の中にまで入り込むため、従来のレコードブラシやクリーニングクロスでは除去しきれなかった汚れを除去出来るというわけです。ブラシの性質上必ずクリーニング液と併用するよう指示があります。
ご自身もかなりのレコードマニアであるNAGAOKA営業部長の西さんが「自分自身がずっと欲しかった」商品がやっと出来たということで、各所でかなり強力にプッシュされていて、実際に使った方からも好評ということで私も買ってみました。AmazonマーケットプレイスのNAGAOKAダイレクトから購入しました。
パッケージの段階では通常のレコードブラシとの違いは正直わかりません…。。
パッケージ底面に使用法などが記載されています。
当然ではありますが、NAGAOKA製のクリーニング液や不織布クロスを使用することが推奨されています。使い方の動画もYouTubeに用意されています。
作業されている方の顔は写っていませんが、多分これは西さんがご自身で実演されているものと思います。
推奨の組み合わせでなくても絶大な効果
さて、ここからは私が実際にクリーニングしてみた結果について記載していきます。まずはWCL222本体を取り出してみましょう。
私自身これまでにいろいろなレコードクリーナーを使ってきていて、ブラシタイプのものも所有しています。ただ、ここまで毛先が細かいものは見たことがありませんでした。
本来NAGAOKA製クリーニング液の使用が推奨されていますが、生憎ここ最近使っているクリーニング液はOYAGばかりです。丁度OYAGは予備のストックもありますので、液量はかなり使ってしまいますが気にせず使うことにします。
通常のクリーニングよりもかなり多めに、広範囲に拡がるようOYAGをレコードに振りかけます。
その後は前述の動画と同様に溝を念入りにブラッシングします。写真のレコードは新品購入したばかりなのですが、特に輸入盤では最初から汚れの付着がひどいものが結構あります。これを念入りにこするとOYAGの液が泡立ってくることが判ります。
写真では判りにくいのですが、この泡も若干茶色がかっていて、汚れがかなり付着していたことが判ります。
磨き終わったら不織布のレコードクロス等を使って液を拭き取ります。これは丁寧に拭き取らないと汚れが盤面に残ってしまいますので、私の場合はディスクユニオンで売っているレコードクロスをレコード1枚につき3枚使う程度に徹底して拭き取っています。
それではここで実際にどの程度改善したか再生して確認してみることにしましょう。SL-1200Gに装着されたカートリッジが丁度ノイズを拾いやすいClearaudio Virtuosoでしたので、これでそのまま聴いてみましょう。
すると最初の方に周期ノイズが残っているのですが、これは購入時点から付いていた傷のためであり、クリーニングしてもどうにもなりませんでした。ただ、それ以外のノイズが激減していますし、高域方向の切れや見通しが良くなっている印象を受けます。ノイズの減り方は通常のレコードクリーナーでOYAGを使った場合や、超音波式クリーナー(CLAUDiOやKirmuss Audioの高級品)よりも良いかも知れません。WCL222で徹底して掃除した後でこれらのクリーナーを通せば音質面でもう一歩改善する可能性が高そうですが…。
通常のレコードブラシよりは少し高価ですが、その価値は十分にあるといってしまって良いでしょう。当然付着した汚れ以外がノイズ源の場合には効果はありませんが、目視する限り汚れが付いていなくても、汚れによってノイズが発生するレコードは多くあります。
WCL222で徹底してクリーニングしてみて、これまで状態が悪いと思っていたレコードが単に汚れていただけということもあるほどの効果が得られることもありますので、レコードユーザーは1つは持っておいて損は無いものと思います。
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購入金額
3,300円
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購入日
2024年05月03日
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購入場所
Amazon NAGAOKAダイレクト
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