某所で開催されたオーディオアクセサリーのリレー試聴会。実際のところ、1日目の最終回に登場するサンシャイン目当てで足を運んだのですが、到着がやや早く前の会に実施されていたAdPowerの会の途中から参加する形となりました。
AdPowerは元々自動車用の製品で、車に貼ることで静電気の発生を抑制して、エンジンの燃焼効率を向上させるというもので、オカルトチックではありますが学術的な検証も行われ、特許も取得しているものです。それを車で利用していたレコーディングエンジニア森元浩二氏が、音響機器に応用が利くのでは無いかと開発を持ちかけたのが、AdPower Sonic(オーディオ機器用AdPower)となります。
基本的にはAdPower Sonicはスピーカーに貼って変化を体感するのが判りやすいのですが、それ以外のオーディオ機器の多くでも効果は実感出来るとのことです。
当日はAdPowerの代表者である冨澤氏と、監修者の森元氏が揃って実演を行ったのですが、用意していたデモ項目が一通り終わり、参加者に使い方のアイディアを募るという時間がありました。その中で私が考えたのはポータブルオーディオへの活用で、DAP・イヤフォンで使ってみてはという話になりました。
森元氏はご自身のIEM(Westone)製ではそれほど、というお話だったのですが、私が当日持参していたCayin N6ii/R01+64AUDIO U4で実際に試してみることに。
まずCayin N6ii/R01は、AdPower Sonic Mサイズを借りて、貼り付けずその場にあてがう形で試聴してみました。R01の端子側に置いて試聴したのですが、AdPower Sonicを置いた方が音場の明瞭度が向上し、音が全体的に前に出てくるという効果が見られました。ただ、Mサイズでは実用上少し大きすぎるかも知れず、使い方には追い込む余地はあるように感じられます。
続いてイヤフォンの方ですが、こちらは本来は禁じ手であるハサミでカットして数mm片を2つ作って貼付してみました。
始めに森元氏が推奨された、フェイスプレート側真ん中付近(丁度64AUDIOのロゴ付近)に貼ってみたのですが、この貼り方では低域の押出しが強くなりすぎて、元々ローブーストであるU4ではあまりに過剰な表現となってしまいました。そこでシェルの側面に貼ってみたところ、低域の重心が下がり音場ももう一歩広がり、解像度も少し向上するというポジティブな効果が得られました。
という訳で、なかなか面白そうでしたので、全く予定はしていなかったものSサイズを1つ買ってくることにした訳です。
ポータブル用に数mm角のシール状を展開しても良いかも
それでは買ってきたAdPower Sonicの実物を確認しておきましょう。
大きさは16mm × 32mm、厚さは0.5mmで、これが2枚で1パックとして販売されています。
スピーカーや据え置き機器を想定しているためにこの大きさらしいのですが、ポータブル機器にはちょっと半端で、結局はカットして使うことになりそうです。冨澤氏はカットせずそのまま貼付することを推奨しているとのことでしたが、森元氏は自分以外の利用しているエンジニア仲間も平気でカットして使っているので、その辺りはお好みでとのことでした。
個人的にはイヤフォンに貼るのであれば5mm角程度で十分ですし、DAPでも10mm角前後で枚数が入っていた方が使いやすいのではないかと思います。
色々と可能性は感じられる製品ですので、商品展開の工夫によっては普及する可能性は秘めているのではないかと感じました。どうしてもオカルト感がありますので、実際に音を聴かせる工夫は必要と思いますが…。
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購入金額
2,990円
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購入日
2022年11月11日
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購入場所
タコシーさん
2022/11/12
静電気抑制効果という事らしいです それがオーディオでという事ですか
その辺が判りにくいですね。
jive9821さん
2022/11/12
オーディオでも本質は静電気の抑制ということでした。
スピーカー以外では、静電気の発生が多く信号が微弱な
アナログプレイヤー周辺でも高い効果が得られるという
ことです。
カートリッジに直接貼付すると良いという評論家の方も
いらっしゃいますが、森元氏の説明では効果はあるものの
重量が増すことに対処する必要があるのが難しいので、
使えない場合もあると思うとのことでした。