レビューメディア「ジグソー」

国産部材を使っているものが安ければ使う

PCパーツは同種のパーツでも、規格が変わればそれに合わせて形を変える。

HDDがIDE⇒SATAへと変遷したように、現在SSDはSATA⇒M.2へと形を変えつつある。

 

新しい規格は、一般的にスピードや容量をアップするために定められるので、開発費回収などの他に、性能プレミアもあり、容量などが同じであっても、当初は旧規格より新規格の方が高額。

 

しかし、あるときから量産効果が出て新規格のアイテムの価格が下がるとともに、旧規格品は捌けなくなって安売り品が出なくなる(ヘタすると価格が上昇する)。

 

ちょうどSSDのSATA 6Gbps規格品と、M.2 NVMe PCIe接続品が今その最中にある。

 

昨年までは、M.2スロット数が一つと言うM/Bも少なくなく、ドライブも高価だったので、起動ドライブだけ最低容量のM.2 SSDで、データドライブやテンポラリは安価に容量が稼げるSATA接続のものに逃がす場合も多かったが、Intelの最新チップセット、Z790を積むM/Bは、すでにMini ITXですらSATAポートとM.2スロット数が同数のものがあるし、ATXの中には5スロットものM.2スロットを持つものもあり、SSDはすっかりM.2 スロット接続で、というのが定着した感じ。

 

そのためか、SSDも価格で勝負する新興メーカーの注力先がM.2タイプに遷移したらしく、Ali等では今まで聞いたことがないようなメーカーのSSDが、M.2 タイプの商品欄に溢れ、その結果まっとうな?メーカーのSSDにも引き下げ圧力が及んだのか、それともマイニング特需の消滅でPC周りのパーツの取り合いが緩和されたからか、史上希な円安をものともせず、M.2 SSD絶賛値崩れ中。

 

例えば、今まで複数台購入していたKIOXIAの1TBクラスのSATA SSD、960GBの「EXCERIA SATA SSD(EXCERIA SATA SSD-CK960S/N)」

は、M.2タイプの最廉価グレード、1TBの「EXCERIA G2 NVMe SSD(EXCERIA G2 SSD-CK1.0N3G2/N)」と場合によっては価格逆転している事もあるくらい(平時だとまだかろうじてEXCERIA G2 NVMe SSDの方がわずかに高いが-2022年11月現在-)。

 

そんで、この2機種を比較すると....

当然ながら、SATAの方が「勝てる」部分は皆無
当然ながら、SATAの方が「勝てる」部分は皆無

 

MTTFが唯一「同等」な他は、倍~5倍程度の性能差で、M.2タイプのEXCERIA G2 NVMe SSDの圧勝。唯一、「SSDケースが2.5インチタイプより、M.2タイプの方が価格が高くて、複数をコンパクトに保管しづらい形状のものが多い」という欠点に関しては、「オープン型M.2 SSDケース」とでも言うべき「裸族の頭 M.2 SSD(CRAM2NSU32)」

を使えば解決かな、ということで、今後は「倉庫SSD」にもM.2タイプSSDを採用することにした。

 

SSDを選ぶ場合にcybercat的に「安心の」メーカーは、WD(SanDisk含む)とCrucial、KIOXIAの3社。持っているSSDのうち9割以上がこの3社の製品。

 

KIOXIAは旧東芝メモリで、WDと共同出資で運営している三重県四日市のフラッシュメモリ工場(Y7)で作っているNANDを使っている「国産部材使用メーカー」。なので、選択できるときは選んでいるのだが、M.2 SSDは2022年11月現在、一部は第二世代(G2)になっていて、ベーシックグレード「EXCERIA G2」と、8チャネルの高性能コントローラーを採用した上位版「EXCERIA PLUS G2」、最上位版でPCIe Gen4 x4接続の「EXCERIA PRO」の3種のラインアップ。ハイエンドの「EXCERIA PRO」は、公称Seq Read7300MB/sに達する高速SSDだが、今回は「倉庫」なので最廉価の「EXCERIA G2」で十分。

素ののテーマカラーはオレンジ
素のEXCERIA G2のテーマカラーはオレンジ

 

中身的には本体と説明書類だけでネジなどは付属せず
中身的には本体と説明書類だけでネジなどは付属せず

 

NANDきラベルに覆われていて確認できず
NANDはラベルに覆われていて確認できず

 

SSDに乗っているパーツを見ると、コントローラーは「KIOXIA TC58NC1202GST-01-BB」と刻印があるが、一部情報ではPHISONのPS5012-E12らしい。裸族の頭経由では、SSD-Zで読み取れんかったので、PHISONコントローラー特化のPhison flash id系のツールの中で、「phison_e7_flash_id-0.2a」で読み取ったところ、やはりPS5012-E12と出た。

KIOXIAラベルのコントローラーはPHISON PS5012-E12
KIOXIAラベルのコントローラーはPHISON PS5012-E12

 

キャッシュメモリは、SK hynixのH5AN8G6NDJ...ということは、容量1GBのDDR4。NANDは製品ラベルに隠れていて見えないが、「phison_e7_flash_id-0.2a」によると自社産(Toshiba)の112層NAND。KIOXIAのNANDは東芝の技術の入ったBiCS FLASH TLC採用なので、最近廉価版に多い安価だが耐久性に劣るQLC NANDではない。

のキャッシュメモリとKIOXIA刻印のコントローラー
SK hynixのキャッシュメモリとKIOXIA刻印のコントローラー

 

性能的には「裸族の頭」経由のUSB 3.1 Gen2接続ではこんなモン。

Seqは700MB/s前後でSATAタイプの公称値()を超える
Seqは読み書きともに700MB/s前後でSATAタイプの公称値(550MB/s前後)を超える

 

【参考】

2.5インチタイプのKIOXIA SSD-CK960S/Nはこんなもん
USB3.2Gen2接続した場合、2.5インチタイプのKIOXIA SSD-CK960S/Nはこんなもん

 

スコアとしてはNVMe⇔USB変換の限界か、定格性能の1/3程度~半分弱しか出ていないが、SATAタイプの「EXCERIA SATA SSD-CK960S」の実測値はもちろん、定格値すらも明確に上回っている。この性能、この小ささで、タイミングが良ければ2.5インチ SATA SSDとほぼ同価格なら、もうこちらで良いな(なおKIOXAに関しては、2.5インチタイプは、1TBではなく960GBなので、現在の価格帯であればM.2タイプが500円ほど高くても容量比としては同等)。

 

【EXCERIA G2 NVMe SSD SSD-CK1.0N3G2/N製品仕様】
容量:1TB
フォームファクター:M.2 Type 2280-S2-M
コネクタータイプ:M.2 M key Socket
インターフェース:PCIe Revision 3.1a (PCIe Gen3x4L)
インターフェースコマンド:NVM Express Revision 1.3c
フラッシュメモリタイプ:BiCS FLASH TLC
シーケンシャルリード(最大):2,100 MB/s
シーケンシャルライト(最大):1,700 MB/s
ランダムリード(最大):400,000 IOPS
ランダムライト(最大):400,000 IOPS
総書き込み容量 (TBW):400 TB
MTTF:150万時間

製品保証:5年
外形寸法(最大: LxWxH):80.15 x 22.15 x 2.23 mm
質量:6.8 g

更新: 2022/11/08
コストパフォーマンス

9,000円切りなら良いのでは?

このときはクーポンあって、約8,500円で購入できたので超高コスパ。

  • 購入金額

    8,440円

  • 購入日

    2022年07月16日

  • 購入場所

    Amazon

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