2016年に発売された、ビル・チャンプリン(元シカゴ)、ジョセフ・ウィリアムズ(TOTO)、ピーター・フリーステッドによるユニット、Champlin Williams Friestedtの第1作目がリマスターや一部修正を加えて再発され、本作としては初めてアナログ盤も発売されましたので、購入してみました。
2016年盤のCDは以下にレビューを掲載していますので、リリースの背景や内容についてはこちらをご覧ください。
2016年盤は日本盤のみ専用アートワークだったのですが、この2021年発売盤は2016年の日本盤・海外盤のいずれとも別のワートワークとなっています。
この内袋のデザインが2016年の日本盤のジャケットと同じデザインとなっています。
収録曲は以下の通りです。
Side A
1. RUNAWAY
2. NIGHTFLY
3. ARIA
4. TWO HEARTS AT WAR
5. STILL AROUND
Side B
1. RIVERS OF FEAR
2. ALL THAT I WANT
3. AFTER THE LOVE HAS GONE
4. CARRY ON
5. EVERMORE
2016年盤のCDでは計12曲収録されていたのですが、これは全10曲+ボーナストラック2曲という扱いでした。そのため、LPでは収録時間の関係もあり本来の全10曲のみの収録となったようです。なお、同時発売された2021年盤CDでは元の12曲にさらにボーナストラック追加(曲数や内容は日本盤と海外盤とで異なる)となります。
メディアの違いかマスタリングか、ヴォーカルの質感が大きく向上
収録内容については、先に2016年盤からボーナストラック扱いの楽曲を削ったものと紹介しましたが、厳密にはそれ以外にも変更されている点があります。
B-2の「All That I Want」は2作目の「CWF 2」にも収録されていて、そちらのバージョンはBPMを修正して少しテンポを速くしたという話を「CWF 2」のレビューで紹介しています。
このBPMの変更はプロデューサでもあるピーター・フリーステッドが楽曲の完成度を上げるために行ったということもあり、今回の2021年盤では「CWF 2」と同じBPM修正済みのトラックが収録されています。まあ、そうなると後から見ると1作目と2作目に全く同じ曲が入っているという意味不明な状態になってしまう訳ですが…。
さて、今回の2021年盤LPを聴いての感想としては、ヴォーカルの質感がかなり向上したというのが印象です。2016年盤のCDでは何かヴォーカル全体が妙に淡々と歌っているような印象を受けていたのですが、2021年盤では1曲目「Runaway」の冒頭からヴォーカルの説得力に大きな違いを感じます。ようやくビル・チャンプリン、ジョセフ・ウィリアムズという大物ヴォーカリスト2人を擁しているバンドという印象を受ける音になりました。
実はまだ2021年盤のCDは聴いていませんので、この進歩がリマスターによるものなのか、CDとLPというメディアの違いに起因するのかは何とも言えません。ただ、2016年盤CDと2021年盤LPを聴き比べる限りにおいて、買い直した意味は十分に感じられました。
2021年盤LPの出来については十分に納得できるものでしたが、残念ながらこのLPの入手はなかなか難しいかも知れません。私はBandcampの開設されているアーティスト公式ページから注文していたのですが、発送予定から半年以上経過しても未だに音沙汰がなく、問い合わせに対する返答も全くありません。Bandcampの事務の方に連絡してみても動きが鈍いので割と絶望的かも知れません。直販の利用は絶対にお薦めしません。
今回は日本の大手販売店で唯一LPを在庫販売したタワーレコードで購入していますが、ここの在庫が尽きた時点で入手はかなり難しくなるものと思います。折角作品の出来が良くても、どうもスッキリしない印象を受けるのが残念なところです。
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購入金額
3,951円
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購入日
2022年02月24日
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購入場所
タワーレコード
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