レビューメディア「ジグソー」

KDDI系列だがauではない

普段仕事用に使っている携帯電話は、au回線のiPhone SE(第2世代)です。

 

 

 

 

 

これはCDMA 1x WIN(ガラケー)から移行した回線で、データ通信量は最低限としておき、メールの送受信以外は音声通話しか使っていないというものです。

 

そして実はこの回線の他にもう1つau回線のiPhoneが残っていました。かつて毎月割で端末を買った後、毎月割が無くなった時点でパケットを最低限で契約して番号とメールアドレスの維持のためだけに残しておいたものです。これはiPhone 7のまま残されていました。

 

 

 

 

 

 

 

さすがにこのiPhone 7はバッテリーがかなり劣化していて、そろそろ常用に耐えるコンディションではなくなってきました。そこでこのiPhone 7を引退させるに当たって番号とメールアドレスを他の端末に移さなければいけません。

 

一方、普段メイン端末として使っているiPhone XS MaxはMVNOのSIMでデータ専用として使っていました。音声通話はiPhone SEからの転送を受けるのみだったわけです。

 

 

 

 

 

 

以前ならばメールアドレス維持のためにはそのキャリアの回線契約が必須でした。だからこそ、私も滅多に使わないiPhone 7を残していたわけです。しかし昨年末から3大キャリアがいずれもメールアドレス持ち運びサービス、すなわち回線契約しなくてもメールアドレスを維持できるサービスを開始しました。そこでiPhone 7のメールアドレスは「auメールアドレス持ち運びサービス」で維持して、電話番号はMNPで他の格安回線に移し、iPhone 7で維持していた内容をiPhone XS Maxに移行すると共に、コストを削減しつつパケットの増量を一度に行うことにしました。

 

ここで今まで使ってきたMVNOであるIIJ mioやmineo,OCNモバイル等を使うのも一つの方法ではあります。しかし、折角だから新しいサービスを試してみようと思い選択したのが、auを運営するKDDIが提供する格安回線「povo」でした。

更新: 2022/02/14
ファーストインプレッション・導入

auから乗り換えてもMNPという不自然さ

当初はパケット20GBの定額プランとしてスタートしたpovo(現名称 povo 1.0)ですが、povo 2.0にリニューアルされた時点で、基本料金は0円となり、利用法に応じて必要なサービスをトッピングとしてその都度購入する形式へと変更されました。

 

本来au/UQ mobile/povo 1.0からpovo 2.0への移行は同一サービス会社間での移動であり、MNPの対象にはなりません。しかし、povo 2.0開始直後からpovo公式サイトのKDDIグループ内移行機能はメンテナンス中と称して稼働しておらず、現時点までMNPと同一の手続きをとる必要があります。そのため、今回はauでMNP番号を発行して手続きを行っています

 

公式サイトとスマートフォン用「povo 2.0アプリ」の機能を利用してMNP手続きを行ったところ、翌日にはpovo 2.0用のSIMが宅急便コンパクトで届きました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

以前購入したBIC SIM(IIJ mio)もそうでしたが、この類のキットをわざわざディスク状のデザインにする意味はあるのでしょうか…。

 

 

 

 

 

 

 

 

中にはマルチサイズ対応のSIMカードが入っています。eSIMを申し込むことも可能ですし、iPhone XS MaxはeSIMに対応しているのですが、eSIMにしてしまうと気まぐれに他の端末を使うのは面倒ですので、今回は物理SIMを選択しました。

 

このマルチカットSIMは、SIMの開通手続きに台紙部分が必要となるので要注意です。厳密には裏面に印刷されているバーコードが必要となります。

 

 

 

 

 

 

 

そして今までのMVNOにはみられなかった付属品がこちらのSIMトレイピンです。既に端末を使っている人が乗り換えるという前提のサービスならではでしょうか。

 

 

使い始めるまでの手続きは、「povo 2.0アプリ」の指示に従って進める形になります。iPhone XS Maxでは指示通りの手順で目立ったトラブルは発生しませんでしたが、端末によっては途中で自動で進まなくなる部分もあるかも知れません。

更新: 2022/02/14
総評

auキャリアロック端末では使えないので要注意

NTTドコモの「ahamo」以来、3大キャリアの「ahamo」「povo」「linemo」と格安サービスが相次いで開始されたわけですが、これらは大手キャリアが直接サービスを提供しているのが大きなメリットとして紹介されていました。

 

しかし、実際に動かしてみて気付いたのは、所詮は「キャリア直営格安SIM」でしかないということです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

注目するべきは左上の回線名です。「au」ではなく「povo」になるのです。これが何を意味するかといえば、auが提供している回線であるにもかかわらず、auのキャリアロックがかかっている端末をpovoで使うことは出来ないということです。

 

私は基本的にSIMロック解除端末しか使っていませんし、このiPhone XS MaxはSIMロックフリー端末を購入しているので問題になりませんでしたが、auユーザーがそのままpovoに乗り換えるには、この点をきちんと理解しておく必要があるわけです。

 

 

通信速度はそもそも5G非対応端末で使っているので何とも言えませんが、少なくともこれまで使っていたmineoと比較して同等よりは速いという印象でしょうか。関東ではmineoはMVNOとして結構快適な方だと思うのですが、povoはキャリア直営のメリットが発揮されているというべきでしょうか。ユーザーが増えた後はどうなるか判りませんが…。

 

現状ではパケットを3GB購入して使っています。一度購入したパケットのトッピングは30日間有効で、使い切らなかった分は消滅する形です。もっとも、3GBであれば780円ですので、格安MVNOと同等以上の安さと考えれば、特に不満もありません。

 

実はキャリアメールについてはmineoのSIMで使っていた時期でも、自宅メールサーバーを経由させることで一応使えていましたので、使い勝手という意味では殆ど違いは出ていません。

 

無駄に金食い虫だった回線を整理して、維持費を大幅に削減できたという意味では満足できますが、通常のMVNOと比較してどの程度メリットがあるのかは現時点では見えてきていません。

  • 購入金額

    0円

  • 購入日

    2022年02月12日

  • 購入場所

    povo公式サイト

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