フォノカートリッジ MC型 TEAC TC-15
TEACという会社はテープコーダーや特機関係、最近はTASCAMやデジタルオーディオ、レコードプレーヤーで有名ですが1970年代にカートリッジ迄発売してるとは思いませんでした 今回のカートリッジは実際はフィデリティリサーチ社のOEMでFR-1 MARKⅡがオリジナルです 発売は1970年頃と思います 今回は針折れ品を入手して補修してみました。
カンチレバーは普通は柔らかいアルミを使っていますがこのカートリッジでは硬質アルミカンチレバーでカンチレバーが曲がっていても修正できず、穴も開きません ダンパーも硬かったです。
ヘッドシェルはFR-S/1でフィデリティリサーチと同一です ロゴが違いますが 移植した交換針はダンパーが硬化したオーディオテクニカAT-VM35交換針を使用しました 針は殆ど摩耗していない楕円無垢針です。
通販ページなどの今回のカートリッジ画像を見るとカンチレバーの長さが個々で微妙に違いますね 製造時に試行錯誤をしていたものと思われますね
下は針補修後の画像でカンチレバーはテーパー状でやや太く、変形した元のカンチレバーに被せるように接着しました(他にやりようがなかった訳です)
仕様 FR-1 MKⅡ と同一とみて
再生レベルが0.1mVでかなり低いです MCヘッドアンプでも利得が32dBのポジションでないと音量が得られません(DENON HA-500)
加筆 2022-6-14
VinylEngineに載っていたデータ https://www.vinylengine.com/library/teac/tc-15.shtml
私が所持しているTC-15はダンパーが硬いです 本当にFR-1 MK2と同一かどうかは不明です
上のデーターでも楕円針のチップ形状やチャンネルセパレーションが違いますね ダンパーが硬いので低音は豊と言う訳でなくやや出にくいですね。
緑グラフはノイズですが電源の50Hzを拾っているようです この測定はプレーヤーとNON RIAA EQ AMP 、PCなのでその何処かでハムノイズを拾っていると思います。
音質(補修後の状態です)
最初聞いたときボーカルの美しさ、歪の少なさに驚きました 今まで聴いてきたカートリッジでも
ボーカルで歪を感じることは有りました このカートリッジでは流麗に再生するんですね
抜けが良くて歪を感じない、空芯MC型カートリッジの実力を感じた次第です
若干低音が弱いのですが出ないという訳でなく低音が出すぎるわけでもなくこれはこれで良いのかも。
下のリンク先にDL-103(鉄心MC) と DL-305(空芯MC)の音源比較があります
最初から40秒付近での歪み感が判ると思います 録音がスピーカーダイレクトなのかな?
https://ggkun318.blog.fc2.com/blog-entry-622.html
追記
すっかり忘れていましたが、SATINのカートリッジも空芯MCです
ベリリウム枠に固定されたアルミコイルが磁石間隙で振動して発電します
でも電圧が2mV(M-18E)ですごく高いです コイルの巻き数と強力な磁石の所為だと思いますけどね
M-18Eでレコード聴いていますがかなり明瞭度の高い音質です 柔らかいとは違ってトランジェント性能が良い音ですね 内周部では歪も多少感じます インサイドフォースでコイルの動作点が引っ張られる所為なのか、不明ですが 忘れるなっちゅうの (;^ω^) 。
2022-6-14 TEAC TC-15 データ加筆
追記Ⅱ 2022-8-30
その後、このカートリッジで音楽を聴いても、高音がきつい訳で気になるのはカンチレバーのレコード面との俯角でした VTA(垂直トラッキング角(Vertical Tracking Angle)と言うらしく、規格上有効(IEC)なのは20~25度(中間値22~23度)とのこと 前回は35度位ありそうで、高音がシャカシャカしてました なので強制的?に20度くらいにしました 高音は目立たなくなったようです。
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購入金額
0円
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購入日
2021年10月頃
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購入場所
harmankardonさん
2021/11/15
タコシーさん
2021/11/15
私も知ったのは最近なんです...(*‘ω‘ *)
カートリッジはOEMの世界ですからね
いろいろあるものですね。